COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

最終更新日:2024/02/27 海外物流人材育成のご支援

泰日工業大学とのコラボイベントであるITアプリケーションチャレンジ2022/23を開催

泰日工業大学とのコラボイベントであるITアプリケーションチャレンジ2022/23を開催

昨年に引き続き、泰日工業大学(以下、TNI)と共同で在学生にビジネスについて考える機会を提供しようと2022年9月より今年も『ITアプリケーションチャレンジ』を開催しておりましたが、去る2023年4月21日に最終結果発表と表彰式が行われました。

『ITアプリケーションチャレンジ』とは

『ITアプリケーションチャレンジ』は、人材育成を通してタイの更なる経済発展に貢献したいというロジザード株式会社(以下、ロジザード)の想いに、大学側に応えていただく形で実現しました。TNIの在校生を対象としたコンテストでは、タイの次世代の優秀な人材に「物流」について改めて考える機会を持ってもらい、さらにそこから生まれた新しい気付きを、ITを活用して「アプリ」という成果物まで実現させ、発表してもらいます。

物流アプリコンテストに関するコラム

<第1回の様子>

物流アプリコンテスト|泰日工業大学と共同開催の物流アプリコンテスト ついに本格スタート
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2021-01.html

物流アプリコンテスト|泰日工業大学の教授にインタビュー
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2021-02.html

物流アプリコンテスト|1次選考の様子
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2021-03.html

物流アプリコンテスト|中間審査レポート
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2021-04.html

物流アプリコンテスト|最終審査レポート
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2021-05.html

<第2回へ向けて>

泰日工業大学(TNI)スマートロジスティクス道場にて「LogizardZERO(ロジザードゼロ)」展示開始
https://www.logizard-zero.com/columns/thai-nichi2022-01.html


今回のテーマ・概要

第2回目となる今回は対象となるテーマを広げ、物流に限らずタイ社会の抱える課題を解決し、より良い未来を実現するためのアイデアを学生たちが出し合い、アプリケーションという解決策にまとめて発表してくれました。また、弊社の販売代理店であるHBAタイランドの全面協力のもと、普段はクラウド型WMS「Logizard ZERO」の導入を担当してくれているタイ人SEスタッフの方々にも審査員として参加していただきました。

昨年はテーマを「物流」と定めたこともあり、効率的な輸配送や庫内管理の改善といった実用的なアプリケーションのアイデアが中心でしたが、今回は環境問題や高齢者問題、農業問題や教育問題など参加チームによって異なる様々な問題意識がベースとなっており、非常に興味深いテーマ設定になりました。


優勝は「サトウキビの出荷価格をコントロールし農家の収入を安定させるマーケットプレイス」の企画を立案したチーム

学生がアプリケーションを通じて問題解決の目指したテーマ(抜粋)

  • 子供たちの言語能力の発達を支援するゲーム形式のアプリケーション
  • コンビニエンスストアと共同でペットボトルの回収を促進させるためのポイントプログラム
  • サトウキビ農家と加工工場とを結び、適正な出荷価格を維持するマーケットプレイス
  • 電気自動車用充電ステーションの検索アプリ

5名程度で構成されたチームごとにテーマ設定を行い、TNI教授陣の指導を受けながら5か月の期間をかけて、調査分析、企画立案、効果検証などを行ってくれました。そして、3月に行われた最終選考では、各チームが英語及び日本語にてプレゼンテーションを行いました。各チームとも素晴らしいプレゼンテーションでしたが、その中で最優秀賞を獲得したのが、「サトウキビの出荷価格をコントロールし農家の収入を安定させるマーケットプレイス」の企画を立案したチーム「Aoi-aeng」でした。

普段我々はあまり意識していませんが、タイは世界有数のサトウキビの生産国。日本に輸入される原料糖の約50%はタイ原産だといわれています。そんなタイの一次産業を支えるサトウキビでありながら、実際のサトウキビ農家は小規模な家族経営が多く、苦しい経営を強いられているのが実情のようです。チーム「Aoi-aeng」では、サトウキビ農家と製糖工場とをシステムでつなぎ、適切な生産量と価格を維持できるような仕組みを考えました。

ロジザードは、コンテスト企画し審査をする立場ですが、学生たちの問題意識の高さやアイデアに非常に良い刺激を受けることができました。また、今回コンテストに参加してくれた学生たちが、タイの社会を変えていく一翼を担ってくれればと思います。

泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology)

泰日工業大学 (TNI) は、「学問を発展させ、産業の振興に寄与し、経済・社会に貢献する」を建学理念として2007年6月に開学しました。タイ産業界で需要の高い分野(特に自動車、電機・電子、ICT、生産技術)を重視し、日本のものづくりに直結する実務的かつ実践的な技術と知識を兼ね備えた人材を育成しています。同大学から輩出された優秀な人材は、多くの日系企業で採用され、現在も第一線で活躍しています。

名称:泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology)
学長:ランサン・ラートナイサット
所在地:1771/1, Pattanakarn Rd, Suan Luang, Bangkok, 10250, THAILAND
設立:2007年6月
URL:https://admission.tni.ac.th/old/web/TNI2014-jp/