COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2021/12/23 物流人材育成のご支援

泰日工業大学 物流アプリコンテスト|泰日工業大学の教授にインタビュー:学生が幅広い視点を持つ良い機会になると思う

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ロジザード株式会社企画営業部 海外担当の小林です。泰日工業大学とロジザードが共催する物流アプリコンテスト。その運営には、泰日工業大学(以下、TNI)の情報技術学部の先生方が深く関わってくださっています。今回は、その中心人物であるAdisak先生(情報技術学部学部長)とPatsama先生(教授)にお話を伺いました。

一時は授業の100%をオンライン講義に

―タイでも新型コロナウイルスの影響で、大学も学生も大変だったのではないかと思います。実際に学生の学習環境は変わりましたか?

タイ国内での感染者が増加していく中で、TNIでは基本的にすべての授業がオンラインに変わりました。打ち合わせや講義はGoogle Meetを使って行い、試験の実施や学生の授業へのアサインなどはGoogle Classroomを使っていました。コロナ以前では全く考えられない状況ですが、大学側も学生も試行錯誤しながらオンラインツールを活用して何とか学びの場を維持することができてよかったなぁと思います。
そんな中、タイでも新型コロナウイルスの感染状況が改善しつつあります。前学期は100%すべての講義がオンラインで行われていましたが、今学期は2021年11月現在、最大25%の学生が大学に来て対面で講義を受けられるようになっています。12月からは最大50%の学生が対面で講義に参加できるようになり、2022年1月からは全学生を対象に対面での講義ができるようになる予定です。オンラインの講義にも良い点はありますが、やはり直接学生の顔を見ながら講義ができる日が待ち遠しいですね。

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物流アプリコンテストは生活全てに深く関係するロジスティクスを理解する良い機会

―そんな状況のなか、ロジザードと共催での「物流アプリコンテスト」の企画が持ち上がったわけですが、初めてこの話を聞いた時はどう思いましたか?

TNIにおいて「物流」というテーマは、必ずしも重点的に取り組んできた分野ではありませんでしたが、学生にとってすごく良い学習の企画になると思いました。 タイではロジスティクスというと、工場や倉庫、輸送(輸出入など)といった固定したイメージしかなく、誤解をされているところが大きいと感じています。でも実は、ロジスティクスは私たちの生活全てに深く関係していているんですよね。それにロジスティクスは、ビジネスとエンジニアリングの両方の要素を合わせ持っています。そのことを学生が理解出来る良い機会になると思いました。

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ITコースとBI コースの混成チームの狙い

―TNIの情報技術学部には5つの専門コースがありますが、今回はどのコースからの参加希望が多いですか?

今回のコンテストは、ITコースとBI(Business Information Technology)コースの学生の参加が多いですね。ITコースでは実際のプログラム開発を中心に学んでいますし、BIコースではビジネス視点でのIT知識に加えて、ロジスティクスに関する基礎やSCM(Supply Chain Management)についての講義もあるので、この二つのコースの学生が多いのだと思います。
基本的にITコースの学生はエンジニアリングに強く、BIコースの学生はビジネスに強い傾向があるのですが、今回のコンテストでは、2つのコースの学生の混成チームを作ってもらうことにしました。現在、20チームほどが参加する予定です。混成チームにすることにより、自分のコース以外の学生とチームを組んで活動することになるので、様々な視点を得る機会になると思っています。

シナジー効果を生み出す、人材育成の物流コンテスト

―今回のコンテストを通じて学生達に気付いたり・身に付けたりしてほしいことは何ですか?

今回はすべてのチームがコース横断の混成チームになります。違うコースの生徒同士が知識やアイディアを持ち寄り、同じ目標に向けて活発にディスカッションをすることで、ITコースの学生にはビジネスのことを、BIコースの学生にはプログラミングなどITのことをより深く学ぶ機会にしてほしいです。そして、Business&ITの双方についての見識がある学生になってほしいですね。大学側としては、そのようなシナジー効果を生み出すコンテストになってほしいと願っています。
また、知識の獲得だけではなく、普段はあまり接点のない他コースの学生と組んでチーム活動をするという経験を積んでほしいですね。他のチームと競合することを通じて、チームワークの大切さや相手チームの分析の重要性などについても学んでほしいです。実際に社会に出たら一人で完結する仕事だけではなく、多くの場合はチームで力を合わせて結果を出していくことが求められていくと思います。卒業後すぐにビジネスの第一線で活躍できる人材を育成するという意味でも、コンテストを通してたくさんの事を学んでもらいたいと思います。

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普段から学生を指導している教授の2人に、今回の物流アプリコンテストに向けた思いを聞かせていただきました。ロジザードとしても、新型コロナウイルスの影響でこの1年半の間、厳しい制約の中でも勉強に励んできた学生さんに少しでも新たな学習の機会を持ってもらえたらと考えています。

泰日工業大学情報技術学部について

最後に、今回の物流アプリコンテストの運営事務局を担当してくださっている情報技術学部について少しご紹介したいと思います。
泰日工業大学は、日本のものづくりに直結する実務的かつ実践的な技術と知識を兼ね備えた人材を育成することを目指し、2007年6月に開学した大学です。大学は、工学部、経営学部、語学・教養課程学部、情報技術学部の4学部及び大学院で構成されています。情報技術学部には5つのコースがあり、それぞれのコースでビジネスとエンジニアリングについて専門性をもった教育をしています。

  • IT(Information Technology)コース:ソフトウェア開発について学んでいます
  • MT(Multimedia Technology)コース:映像や画像の制作について学んでいます
  • BI(Business Information Technology)学部:ビジネス視点でのITについて学んでいます
  • DC(Digital Technology in Mass Communication)学部:デジタル媒体としてのマスコミュニケーションについて学んでいます
  • DSA(Date Science and Analytics)学部:AIを含めたデータサイエンスについて学んでいます

5つの専門コースのうち、BIコースではロジスティクスに関連した講義も組まれているそうです。その中で、ロジスティクスに関する基礎やSCM(Supply Chain Management)について学んでいます。実習の際には、ドイツSAP社のERPパッケージのモジュールをプログラミングすることもあるそうです。

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海外に進出している日系企業の状況を見ると、経営や営業、生産管理などのコアな業務には統括する駐在日本人スタッフが配置されていることが多いのですが、システム関連については現地スタッフに任せていることが多いように思います。ITとビジネスの両方の視点を持ち、さらに日本本社のIT部門とも日本語でコミュニケーションできる人材は、今後さらにニーズが高まっていきそうですね。

小林秀徳
ロジザード株式会社 企画営業部

フィリピンへの留学後、そのままフィリピンローカル企業での勤務を経験。その後は、活躍の場をアジア全域に広げるべく2018年からロジザードに参画。日本国内では、WMSの導入業務も担当しており、現場を熟知したお客様視点での提案に定評がある。現在はWEBセミナーなどを通じて、東南アジア各国の日系企業へ在庫管理の大切さを伝えている。自称、"海外事業の次世代エース"。