COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

最終更新日:2024/08/14 EC・通販事業者システム

EC・ネットショップ運営に必要な商流・物流システムとは?導入のステップから解説【2024年最新版】

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EC・ネットショップの運営が軌道に乗り始め、受注件数や販売店舗が増加すると、受注処理や顧客対応といった運営者にかかる作業負担も増加します。負担を減らすためにスタッフを増員するとしても、運用をそのままに人を増やすだけでは、新しいスタッフが慣れるまでに時間がかかり、さらに人的ミスも起こってしまうでしょう。仮に30件注文が来てミスが1件起きるとすると、300件の注文では10件になります。ミスをカバーするための対応時間が増えるだけではなく、レビューが下がって売上に影響がでてしまうことも。

また、複数チャネルでの販売を始めると、 同一の顧客が目的やタイミングにより複数のチャネルを使い分ける場合があり、顧客にあわせた販促活動やサポートが複雑化します。
エクセルや Googleスプレッドシートなどの表計算ツールを使用した管理も、店舗数や販売アイテム数の増加により複雑化し、ミスの要因となるケースが少なくありません。

売上アップのための業務効率化、ミス抑止やさらに効果的な販促活動や顧客フォローに欠かせないのがシステムの導入です。このコラムでは、EC・ネットショップ運営をしている事業者様が活用しているシステムを、一般的な導入ステップとともにご紹介します。

商流システムと物流システム

EC・ネットショップ運営にかかわるシステムは、大きく商流用と物流用の2つに分かれます。

商流システム

EC・ネットショップ運営側が保持するシステムです。顧客管理や受注管理といった運用に必要な機能、プロモーション実施のための機能が備わっています。

物流システム

倉庫を外部委託する場合は、倉庫側が保持していることの多いシステムです。 導入することで、より効率的な運用を実現する他、実在庫管理の精度を上げることができます。

ステップ1 商流 : カートシステム

自社EC・ ネットショップで商品を販売するためのシステムです。楽天市場やYahoo!ショッピング、Qoo10、Amazonといったモール型ECサイトをはじめ、商品を販売する時には必須のシステムとなるため、自社EC・ネットショップ運営をする場合は初めに検討されるシステムです。
様々な商品の販売に対応した汎用性の高いものから、単品リピート通販特化型、DtoC(Direct to Consumer)特化型、BtoB-EC特化型、越境EC特化型など、様々な特徴を持つカートシステムがあります。また、2012年頃から「BASE(BASE株式会社)」「STORES(ヘイ株式会社 )」といった無料で使い始められるカートが増えてきました。そのため、自社の商品や販売方法、規模など、事業にあわせたカートシステムを選択することが大切です。

カートシステム 主な機能

  • 受注管理機能/同梱処理機能
  • 決済連携機能
  • ECサイトデザイン・管理機能
  • 商品管理機能
  • 売上管理機能
  • SEO対策
  • 広告 など

EC・ネットショップの種類については、こちらのコラムがおすすめです。

EC用語21選|物流担当者のための基礎知識 ― ECサイトの種類
https://www.logizard-zero.com/columns/basic04.html#1

ステップ2 商流 : OMS (Order Management system、受注管理システム、ECサイト一元管理システム)

EC・ネットショップを複数店舗展開している時に活躍するシステムです。複数ECサイトの商品情報や注文内容を一元管理できるため、EC・ネットショップごとに受注処理や更新作業を行う場合とOMSを使用して一括処理する場合では作業効率が大きく変わります。 例えば、各EC・ネットショップからの注文情報を一括管理できる他、メールの一括送信の機能もついているものがほとんどです。 システムによっては、在庫管理を一元化するための在庫管理機能、商品ページを一括編集できる商品ページ管理機能がついているものがあります。 在庫管理については、「zaiko Robot(ハングリード株式会社)」や「助ネコ在庫管理(株式会社アクアリーフ)」といった在庫管理システム単体のサービスもあります。

OMS(受注管理システム) 主な機能

  • 受注情報一括管理機能/同梱処理機能
  • 在庫情報一括管理機能
  • 商品ページ一括管理機能
  • メール一括送信機能
  • 顧客管理機能
  • 分析機能 など

ステップ3 商流 : CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理システム)

EC・ネットショップの売上や知名度が上がり、複数のチャネルで販売を行う中で売上の最大化を目指す際に「顧客管理」が課題に挙がってきます。そこで活躍するのがCRMです。チャネルを跨いでの顧客分析を行い、リピート率アップ、LTV向上をサポートします。まだまだ聞きなれない方も多いかもしれませんが、EC専用CRMもあり需要が上がってきているようです。

チャネルを連携させたアプローチには顧客情報の一元化が必要です。CRMを導入することで、各チャネルから抽出した顧客データを一元管理する他、カスタマーサポートへ連絡がきた内容を書き込むこともできるため、共有ツールとしても便利です。

CRM(顧客関係管理システム) 主な機能

  • 顧客管理機能
  • 顧客分析機能
  • CRM施策機能(メール販促機能 等) など

ステップ4 物流 : WMS(Warehouse Management System、倉庫管理システム)

増加する出荷業務を滞りなく進めるために、ミスを抑止しながら作業効率を上げ、在庫管理の精度を保つ必要があります。そこで活用したいのがWMSです。WMSには商品の入荷・保管・出荷をミスなく・効率的に行えるようサポートする機能が備わっています。
例えば、注文後に欠かせない出荷業務。WMSから出力されるピッキングリスト見ることで、「どの棚から・どの商品を・いくつ」取れば良いか分かるため、商品の保管場所を探すことなくスムーズにピッキング業務を行うことが可能です。また、ハンディターミナルを使ったバーコード検品を行うことで、商品知識のない方でも注文ごとの商品や数量に間違いがないか簡単に確認することができます。オンプレ型、クラウド型がありますが、最近ではクラウド型が主流です。

WMS の種類によっては在庫ごとの有効期限管理、A品・B品などの品質管理が可能です。クラウドWMS「ロジザードZERO」では、無線ハンディターミナルを使用して、リアルタイムに検品実績を反映させるため、いつでも最新の倉庫の作業状況、在庫数が確認できます。また、アカウントごとに権限設定ができるようになっており、EC・ネットショップ運営担当者からも状況確認ができます。

WMS(倉庫管理システム) 主な機能

  • 入荷処理機能
  • 出荷処理機能
  • ロケーション管理
  • 在庫調整機能
  • 在庫品質(良品、B品など)管理機能
  • 賞味期限管理
  • ロット管理機能
  • 棚卸機能 など

ロジザードスタッフより

送り状発行もとのシステムとしてカートシステムや受注管理システムがありますが、WMSも送り状発行ソフトと連携をしており、WMSを導入した場合はWMSからデータを流すことが一般的だと思います。商品発送に必要な情報を送り状発行ソフトにインポートすることで、送り状を印刷できます。

まとめ

複数の店舗展開を行う場合は、「カートシステム→OMS→CRM→WMS」の順に導入を進めることが一般的ですが、事業の内容や販売形態によって順番が前後する場合もあります。
例えばDtoC(Direct to Consumer)事業では、1つのEC・ネットショップで売上げを伸ばし、出荷件数が増えたためWMSを導入、その後に直営実店舗での販売を開始し、CRMを導入する、といった「カートシステム→WMS→CRM」の順番での導入も考えられます。

DtoCについては、こちらのコラムがおすすめです。

「DtoC(D2C)と物流」の基礎知識
https://www.logizard-zero.com/columns/basic07.html

また、昨今はOMSとWMSの一体型システムが登場しており、受注数や出荷などの業務量によっては、一体型を選択するケースも増えているようです。

OMSとWMS一体型システムについては、こちらのコラムがおすすめです。

OMSとWMSの一体型メリット・デメリット
https://www.logizard-zero.com/columns/basic09.html

商品の保管や出荷業務については、運営を外部の物流倉庫に委託することも、業務負担を減らす方法の1つです。その場合は、自社で使用しているカートシステムや受注管理システムと連携ができるWMSを導入している物流委託先を選定すると良いでしょう。ロジザードでは、様々なカートシステム・受注管理システムとの連携実績が豊富なクラウドWMS「ロジザードZERO」導入済みの倉庫を無料でご紹介するマッチングサービス「ロジザード・マッチン」を行っています。システムの自社導入か外部委託か迷っている方には無料の物流診断も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
https://www.logizard-zero.com/matching/advice.html

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