COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
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最終更新日:2024/08/14 EC・通販事業者オムニチャネル小売業(リアル店舗)

O2Oとは?オムニチャネルとの違いと導入までの5つの準備

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オムニチャネル(Omni-Channel)とは、消費者がモノを買うときにすべて(=オムニ)の接点(=チャネル)を継ぎ目なく購入できるようになるための環境のことを指します。
販売側が提供する各チャネルに対して、オンライン(例:ネットショップ)・オフライン(例:実店舗)を問わず、消費者側が在庫数やポイントカードなどの心配をせずに商品を購入できる、「シームレスな購買体験」を提供できる状態です。

このコラムでは、オムニチャネルが生まれた背景と類似する販売チャネルの違いについて、オムニチャネル導入までに必要な5つの準備についてお伝えします。

オムニチャネルが生まれた背景と導入の目的

スマートフォンの普及により、いつでもどこでも商品の比較検討ができ、お店に行かなくても商品を購入できるようになりました。そして今となっては生活用品や生鮮食品までオンラインで購入する時代、消費者の購買行動が変わることで、店舗で商品が売りづらくなりました。しかし、オンラインでチェックした商品を実店舗で手に取り、実際に触れてから購入を決断するなど、オンラインとオフラインを行き来しながら購入の検討と購買行動をとる消費者も必ずいます。このようなさまざまな消費者のニーズに合わせるためには、より柔軟な販売方法が必要になります。そこで生まれたのが、シームレスな購買体験を提供できる「オムニチャネル」です。

通販と店舗など各チャネルの情報を一元化することで、消費者は商品の発見・購入決定・注文と決済・商品の受け取りを個々に選ぶことができ、利便性がぐっと上がります。これにより顧客の囲い込みに繋がります。販売者側は、商品の在庫情報を一元管理することで販売機会の最大化を図ることができます。また、通販で購入した商品のサイズ変更や返品の対応を店頭でも行うことで、店頭に訪れた消費者の「ついで買い」を促すチャンスができます。

ロジザードスタッフより

販売チャネルの種類には、オムニチャネルの他にシングルチャネル、マルチチャネル、クロスチャネルがあります。それぞれの違いとステップについては、こちらのコラムをご覧ください。

今なにチャネル?オムニチャネルまでの4つのステップ
https://www.logizard-zero.com/columns/omnichannel2.html

オムニチャネルとO2O(オーツーオー)の違い

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オムニチャネルに似た概念として、O2O(オーツーオー)があります。O2OとはOnline to Offlineの略で、消費者に対してオンライン(ネット上)からオフライン(実店舗)への誘導を促したり、オンラインで得た情報がオフラインでの購買行動に影響を与えたりするような施策のことを指します。 例えば、飲食店がネット上で割引クーポンを発行し、消費者はクーポンを手に入れたことにより来店するという流れです。

ロジザードスタッフより

クーポンやポイントの付与などで来店頻度や購入頻度の増加(即効性)があることはよく聞きます。O2Oはネットから実店舗の送客が中心で、新規顧客獲得を重視されます。 既存顧客の囲い込みを狙う企業には、O2Oのみでは限界があります。

オムニチャネル導入までの準備

オムニチャネル導入にはさまざまな準備が必要です。計画を立てて動き出すまでに2~3年かかるとも言われています。

準備1 調査・検討

競合にどのような動きがあるか、競合が行っているオムニチャネル施策を調査します。そして、ターゲットとなる顧客のライフスタイルや年齢層を考慮し、どのような販売方法がマッチするかを検討します。

準備2 組織変革

通常、店舗・EC・カタログなど、チャネルごとに部門が分かれています。チャネルごとに売上目標が掲げられているため、例えば店舗側は通販に在庫を取られたくない、といった意識が働いてしまい、連携させたアプローチはなかなかできません。在庫管理を一元化しても結局裏側で売れる商品を囲っていた、といった状態に陥ってしまうかもしれません。

オムニチャネルを導入する際は、会社の売上・利益を最優先に考える「オムニチャネル推進部」、「マーケティング統括部」のようなまとめ役を新たに立てる必要があります。

準備3 評価制度改正

オムニチャネルを導入することで、通販で購入した商品を店舗受け取りにする、店舗で在庫切れになっているサイズ違いの商品を他店舗から配送する、などチャネルや店舗をまたいでの購買が起こります。 このような場合に売上をどの部門の実績として計上するかを検討する必要があります。

ロジザードスタッフより

例えば、都心から離れている店舗では商品の出荷が主な仕事内容になってしまったとします。店舗スタッフとしては、売れる商品でもオンライン注文のために出荷し、売上を作ることに苦戦してやる気がなくなってしまうかもしれません。「ECばかりずるい。」そう思われてしまうかもしれません。そこで、オンラインで注文が入り店舗を経由して出荷された場合はその〇%は店舗の売上としてカウントする、または売上表の項目の中に「店舗経由額」といった項目を追加して経由額も評価の1つに入れる、といった新たな評価制度が必要となります。こういった新たな評価制度はスタッフのモチベーション維持に繋がり、会社が一体となってオムニチャネルに力を入れることができると思います。

準備4 在庫管理の一元化

チャネルをまたぐ購買が発生するため、どこの店舗や倉庫に何の商品が何個あるのか、販売可能な在庫数を一元管理します。「在庫数」といっても、その商品が取り置き商品なのか、販売できないB品・不良品なのか、など商品ごとに区分して管理する必要があります。複数拠点の在庫や、商品の品質区分管理ができる倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)の導入がおすすめです。

在庫起点のオムニチャネルについては、こちらのコラムがおすすめです。

在庫起点のオムニチャネル。客注対応ちゃんとできていますか?
https://www.logizard-zero.com/columns/omnichannel05.html

準備5 顧客管理の一元化

チャネルを連携させたアプローチには顧客情報の一元化が必要です。顧客関係管理システム(CRM:Customer Relationship Management)を導入することで、各チャネルから抽出した顧客データを一元管理する他、カスタマーサポートへ連絡がきた内容を書き込むこともできます。

まとめ

このように、オムニチャネルの導入を進めるためには調査・検討、組織変革、評価制度改正、在庫管理の一元化、顧客管理の一元化、と様々な準備を行う必要があります。

ロジザードでは、オムニチャネルの第一歩として、クラウド在庫管理システムでの在庫管理の一元化をご提案します。物流倉庫内では、クラウド倉庫管理システム(WMS)『ロジザードZERO』、実店舗では店舗用クラウド在庫管理システム『ロジザードZERO-STORE』を、それぞれを連携し最適な在庫引当てを実現するオムニチャネルツール『ロジザードOCE(オムニチャネルエンジン)』を提供しています。在庫管理の一元化とオムニチャネルの準備をご検討中の方は、『在庫管理ミライ相談所』へぜひ一度ご相談ください。

『在庫管理ミライ相談所』お問い合わせ
https://www.logizard-zero.com/matching/advice.html

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