COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

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最終更新日:2024/03/04 専門用語運輸業・倉庫業(3PL事業者)

物流現場でよく使う単位11選 2024年最新版|物流担当者のための基礎知識

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物流業界では、様々な単位を耳にする機会があると思います。日常生活で馴染みのない単位もあり、慣れないうちは何を指すのか、どれくらいの数量・大きさを示すのか、とっさに判断しづらいのではないでしょうか。
そこで今回は、物流担当者が知っておきたい単位と、関連する用語を厳選してご紹介します。

数量に関する単位

バラ / ピース

「バラ」とは、1商品の最小単位です。「ピース」とも呼ばれ、表記は「PC」「pc」、複数になると「pcs」など、企業によって異なるようです。

ボール / インナーカートン

ボールとは、バラ(ピース)が複数入ったまとまりを表す単位です。ボールは、「インナーカートン」「中箱」とも呼ばれます。ちなみにカートンは「C/T」と表記されます。

ケース / アウターカートン

ケースとは、ボールが複数入ったまとまりを表す単位です。ケースは、「C/S」と表記され、「アウターカートン」「アウトカートン」「外箱」とも呼ばれます。

事業者によって異なる呼び名

ロジザードでは、便宜上「ケース・ボール・バラ」と表現していますが、「ケース・ボール・ピース」「ピース・ボール・ケース」、と企業によって様々な呼び方をしているようです。

ケース ・ボール・バラの関係

例えば、ジュースの缶6個を1つにまとめたものをボール、ボール4個を1つにまとめたものをケースと呼びます。

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SKU

SKU(Stock Keeping Unit)とは、受発注や在庫管理を行う際の「最小の管理単位」を指します。
例えば、あるカットソーの色展開が5色、サイズがS・M・Lの3種類の場合、「15SKU」と数えます。

ロット

ロットとは、製造、輸送、保管、販売などを行う際の、同一製品のまとまりを表す単位です。
1ロットあたりの製品の個数は、「ロット数」「ロット数量」と呼ばれます。また、製造から販売まで、それぞれのシーンごとに「製造ロット」「保管ロット」「配送ロット」等と呼ばれることもあります。

一般的に、製造時のロット数が多ければ多いほど、1点あたりの製造コストを抑えることができますが、買い手のニーズや倉庫での保管コスト、想定される供給数(=販売数)を考慮して製造するロット数を検討する必要があります。

また、ロット管理はトレーサビリティー(Traceability、追跡可能性)の観点でも活用されています。異物混入など、商品に何らかの品質不良が発覚した際、製造者には速やかな対処が求められます。品質不良が起きた商品のロットを確認することで、製造された場所や日時を特定し、より正確な原因究明が可能となるほか、品質不良が特定のロットの商品に限定される場合は、同一ロットで製造された製品を選別して販売を停止、回収するなど、迅速で確実な対応が可能になります。


長さを表す単位

フィート

フィート(feet、ft)とは、ヤード・ポンド法における長さの単位で、国際上は1フィート=30.48センチメートル(cm)に換算されます。

ヤード・ポンド法を日常生活で使用するのはアメリカ合衆国など一部の国に限られますが、アメリカ合衆国が大きな影響力を持つことから、メートル法を使用している国でも、一部の用途ではフィートを用います。
例えば、海上輸送ではコンテナに物品を積載しますが、その際に使用されるコンテナの大きさは、「20フィートコンテナ」「40フィートコンテナ」というように、フィートで表現されています。

ヤード・ポンド法で用いられる単位は、日本国内ではあまり馴染みがありませんが、フィートのほか、インチ(in)、ヤード(yd)も使用されています。

※1インチ(in) = 2.54センチメートル(cm) = 1/12フィート(ft)
※ヤード(yd) = 91.44センチメートル(cm) =3フィート(ft)

尺(しゃく)は、尺貫法(しゃっかんほう)における長さの単位で、1尺は30.30センチメートル(cm)に換算されます。
寸法が長い物を「長尺物(ちょうじゃくもの)」と呼ぶなど、物の長さそのものや、物差しのことも「尺」と呼ばれます。

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長さの比較


面積を表す単位

平方メートル(㎡)

平方メートル(㎡)はメートル法で使用される面積の単位で、一辺の長さが1メートル(m)の正方形の面積を指します。メートル(m)は漢字で「米」と表記されることから、「平米(へいべい)」と呼ぶこともあります。

坪(つぼ)は、尺貫法における面積の単位で、1坪は一辺が1間(けん)の正方形の面積を指し、約3.3058平方メートル(㎡)、)、約1.8123畳(京間)に換算されます。

商取引における尺貫法の使用は現在禁止されていますが、日本で馴染みの深い単位である点や業界の慣習から、現在でも土地や建物の面積表記には「坪」が使用されています。
物流倉庫へ商材の保管を委託する際に、保管料として坪単価での請求が行われる場合もあります。

※1間 =6尺 = 約1.8182メートル(m)

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面積の比較


容積・体積を表す単位

立方メートル(㎥、M3、エムスリー、立米)

立方メートル(㎥)はメートル法で使用される体積の単位で、1立方メートル(㎥)は一辺の長さが1メートル(m)の立方体の体積を指します。㎥を「M3」と記載する場合もあることから、「エムスリー」とも呼ばれます。
また、メートル(m)は漢字で「米」と表記されることから、「立米(りゅうべい)」と呼ぶこともあります。

才数

才数とは、尺貫法における体積の単位で、「1才(1立方尺)」は一辺の長さが1尺=30.3センチメートル(cm)の立方体の容積を指し、0.0278立方メートル(㎥)に換算されます。物流業界では、才数は貨物の容積を表す単位として広く用いられています。

また、才数は重量として置き換えられる場合もあり、その場合は一般的に1才=8キログラム(kg)として換算され、換算したものは「才換算重量」「容積換算重量」などと呼ばれています。
羽毛や発泡スチロールなどの軽い素材と、金属などの重い素材では、トラックなどで輸送をする際に必要な容積や重量などの条件が異なります。
そのため運送業では、容積と重量それぞれを踏まえて物量を測定し、運賃に反映させます。貨物の実際の重量と、才数に換算した才換算重量を比較し、どちらか大きい方をもって料金を算出することが一般的です。

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体積の比較


まとめ

数量・長さ・面積・体積を表す単位は、それぞれの基準が異なるため、はじめのうちは、実際にどれくらいの量や大きさなのか、イメージが沸きづらいかもしれません。また、同じ単位であっても、事業者ごとに呼び方が異なる場合も多いため、なかなか覚えづらい面もあると思います。まずは一般的な単位と呼び名をしっかりと覚えることで、お客様ごとの細かな違いも把握しやすくなるはずです。

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