COLUMNロジザードオリジナル EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。

2018/12/10 倉庫在庫管理

物流業界の現状と課題!競合他社と差別化するためのポイントは?

物流倉庫で元気に働く女性スタッフ

インターネットでのショッピングが一般的となっている現代は利用する消費者からみれば非常に便利な世の中になりました。
「ネットで注文したものが翌日には自宅に届く」
今では当たり前のことですよね。しかし、この急激な変化のしわ寄せが物流業界を直撃しています。ネット通販の拡大による個人向け物流の需要に業界全体が追いついてないのが現状です。また、メーカーの海外移転や人材不足、競合過多など問題は山積しています。そこで、この記事では、物流業界の現状や課題について紹介し、それを踏まえた上で、競合他社と差別化するためのポイントについて解説していきます。

物流業界の現状を見てみよう

ここ数十年で物流業界は大きな変化を遂げています。その最大の理由は「ネットショッピングの普及による個人宅配の増加」です。一昔前まで、商品を購入するのは対面販売が一般的でした。「ネットで購入するのは不安」「実際にモノを見て買いたい」という人が大半だったからです。しかし、ネットショッピングの業界が発展することでネットショッピングのユーザー満足度は年々上昇しおり、EC化率は上がっています。その進化は著しく、ネットショッピングで急成長した会社が度々ニュースに取り上げられています。その結果、「ネットはポイントが多く付く」「買いに行く手間がかからない」などネットショッピングを利用する人は年々増加しているのです。

もっとも、ネットショッピングを利用するには宅配を利用する必要があります。どれだけネットショッピングが便利になったとしても宅配システムがなければモノは自宅に届きません。しかし、物流業界の現状は、「ネット通販の成長速度に付いていけていない」というのが正直なところです。大手の配送会社も自社だけでは出荷をさばき切れず、中小規模の会社に仕事を流しています。そんな現状の中でも、個配に対応できる物流会社は業績を着実に伸ばしているのです。そして、大手の物流会社を筆頭に倉庫システムや商品の管理体制を自動化する流れが来ています。あまりにも多すぎる注文を1つ1つ人間が判断、処理していては到底間に合いません。さらに、倉庫の管理費用や人件費がかかり過ぎるという問題点もあります。

そこで、商品の注文から商品のピッキング、発送の手続きなどの一連の流れを自動化し、肉体労働ではなくデジタルで一元管理する方法が取られているのです。それでも、実際に1人1人の自宅に配送するためにはドライバーが必要になります。全自動運転で配送できるのが理想ではありますが、現状では不可能です。したがって、「ネット通販の増加による個配の増加」「在庫管理や配送システムの自動化」「ドライバーの人手不足」というのが物流業界の現状といえます。


物流業界の課題とは

ネット通販の拡大とともに成長を続ける物流業界ですが課題も山積しています。主な課題は「差別化が難しいことによる利益率の低さ」「人材不足と高齢化」「人口減少とメーカーの海外移転」という3つです。まず、「差別化が難しいことによる利益率の低さ」についてですが、これは物流業界の中でも物流倉庫と配送会社の特徴と関係してきます。そもそも、物流業界は他業種に比べて会社ごとの個性を出しにくい業界です。ビジネスモデルはそれぞれ「モノの入荷・保管・出荷を管理して手数料をもらう」、「モノを運んで手数料をもらう」というシンプルなものなので、サービス面において差別化が難しくなります。ユーザーにとって会社を選ぶ基準は大きく分けて「早く配達してくれるか」「料金は安いか」「モノは壊れていないか」の3つしかありません。

したがって、必然的に競合会社同士で料金勝負になってしまいます。そして、物流会社が料金を少しでも安くするには「コストを削減する」という方法しかありません。したがって、労働力を安くかき集め、量を少しでも増やして儲けを出すという流れになります。これでは付加価値を付けることが難しいため売上げに対する利益率が低くなります。

その結果、企業がブラック体質になりやすく人材が定着しません。これが2つ目の理由の「人材不足と高齢化」です。基本的に倉庫内作業や宅配は肉体労働な部分もあるので、もともと人材が辞めやすい業種です。昼夜を問わず、休みが不定休な肉体労働かつ薄給ということもあって、慢性的な人手不足になります。さらに、スタッフやドライバーの高齢化も問題となっています。若い人材が物流会社に入りたがらないため、ドライバーの年齢層が上がり続けているのです。

3つ目の課題は「人口減少とメーカーの海外移転」になります。日本の人口は年々減少していますが、他の業種に比べると物流業界は人口減少の影響を大きく受けます。さらに、各メーカーは事業拠点を次々と海外に移しており、日本国内の法人向け物流は縮小傾向にあります。物流会社としても、メーカーを始めとした各種企業が海外進出しやすいような物流網の整備が必要とされているのです。


これからの物流業界の動向

山積している課題を解決するため物流各社はそれぞれに対策を練っています。そんな中、物流業界全体を見ると「中小企業の倒産と業界再編」「海外展開の加速化」「サードパーティーロジスティクス(3PL)の需要拡大」という3つの大きな流れがあることが分かります。まず、競争が激化している物流業界において、一定の優位性を保てない企業は確実に淘汰されていきます。特に、自社倉庫を持たない運送会社やブラック体質の経営を続けてきた中小企業などは次々と倒産しているのが現状です。これを業界全体から俯瞰してみると、財閥系と呼ばれる大手企業や管理コストをデジタル化しコスト削減を実現した会社が生き残っていることが分かります。つまり、業界再編が着々と進んでいるのです。

さらに、日本全体の流れとして海外進出が盛んに行われているため、物流会社も日本だけの物流では荷主となる企業の要望に応えられなくなってきています。つまり、国内の配送網だけでなく船や飛行機といった輸送手段を使って海外と日本の間に流通のパイプを作る必要があるのです。こうした流れを先読みし、いち早く海外に目を付けている物流会社はすでに海外拠点をいくつも設営し、日本と海外を独自の物流ネットワークで繋いでいます。こうした企業は競争が激化した物流業界を生き抜き、力強く成長して行くと考えられます。

そして、最後に従来の物流の考え方を大きく変える「サードパーティーロジスティクス(3PL)」の需要が拡大しているという点です。従来の物流は運送手配や在庫管理、流通加工といった部分をそれぞれの会社が分担して行っていました。しかし、現在の会社は「1つの会社に一元的に任せたい」というニーズを持っています。1つの会社に任せることができれば、荷主となる会社は本業に専念することができるからです。そこで、現れたのが「サードパーティーロジスティクス(3PL)」と呼ばれる事業者です。3PLは運送手配から消費者の手に渡るまでを一元的に管理する総合的な物流会社です。実際に、日本国内の主要な運送会社の多くはこの3PLを事業の柱としています。こうした一連の流れが現在の物流業界の動向であり、中小規模の会社にとっては将来的な展望となります。


物流戦略の提案が差別化のポイント

物流業界の動向から、物流会社が成長するためには包括的な物流戦略が欠かせないものとなっています。つまり、これまでのような各企業がそれぞれの分野を分担する形式ではなく、ワンストップで物流サービスを提供できるかどうかが重要です。具体的には、商品の保管や輸送法の組み合わせをプランニングし、保管から荷役、流通加工までをセットで提案できるような物流専門会社になります。このようなサービスが提供できる会社には業種を問わずニーズが高まっています。

こうしたワンストップサービスを提供するのが3PL業者であり、物流の主流になっているのです。もっといえば、従来の戦略、提案に加えて通販業務にも対応できるかどうかがポイントになります。ネット通販を始めとして通販は年々拡大の一途をたどっており、今後もこの流れはより大きくなっていくと考えられています。コールセンターやささげの機能を持っていたり、提携・連携会社との広い繋がりがあったりなどフルフィルメントの機能をもつ物流会社が他社と差別化できるのです。

このような事態は、在庫管理を徹底していると起きない問題であるともいえます。しかしながら、人の手でこれらの作業を行うとヒューマンミスが生じやすくなるのです。その点、他システムと連携した在庫管理システムを導入すると、1つ1つを確実に管理できるようになります。入出庫の漏れや在庫管理における管理ミスが少なくなり、業績の向上にもつながるでしょう。


差別化のポイント1:高い物流品質

多くの荷主は物流会社を選ぶときに料金体系で選びがちです。しかし、事業を運営する上で一番重要なのは「長期的に安定した物流を確保すること」です。どれだけ料金が安いとしても荷物が壊れたり、納期にたびたび遅れたりするようでは、荷主は安心して荷物を預けることはできません。そこで、まず一番重要なのが「高い物流品質を確保すること」です。そもそも、物流品質とは「納期」「商品品質維持」「正確性」「事故防止」「宅配人の印象」などから成り立っています。輸送や配送でまず厳守しなければならいのが「納期」です。遅延や欠品等はゼロであることがベストですが、一定数は発生します。その発生率をどれだけ抑えられるか、商品の損傷や劣化などが起こらないことも重要です。

さらに、業務の正確性も重要なポイントです。発送ミスやピッキングの間違い、伝票記載のミスなどはできるだけ発生させないことが大切になります。さらに、配送作業中の事故や宅配人がエンドユーザーと接する際の接客態度も物流品質の一環です。こうした点を高いレベルでクリアすることで、高い物流品質が生まれます。高い物流品質は在庫切れや販売機会の喪失を防ぎ、クライアントからの信頼を高め、差別化につながるのです。


差別化のポイント2:情報管理システムの導入

宅配物の数は年々増え続けています。2006年時点で約29.4億個(年間)だった宅配物はこの10年間で約40.5個(年間)にまで膨れ上がっているのです。さらに、国土交通省の発表では一度配達された宅配物のうち15~17%は再配達されているのが実情です。中には受け取られず返品される荷物もあります。このような状況は現場のドライバーにとって大きな負担となっています。この現状では、従来の「労働力を増やして人の数でこなす」というアナログな方法は通用しません。必要なのは効率化を追及した情報管理システムの導入です。具体的には、クライアントの受発注システムとの連動、入荷・出荷などの情報をリアルタイムで管理できるシステムの導入が差別化のポイントになります。このような情報管理システムを導入することによって属人的な作業による物流品質の低下を抑えることが可能です。具体的には、誤出荷ゼロや売り逃し、在庫切れといった機会損失を起こさせないようにします。


差別化のポイント3:問題解決のための提案力

重要なのはシステム面だけではありません。サービス面においてクラインアントの問題点を的確に見抜き、最適な改善案を提案できる会社が選ばれます。クライアントによって抱えている問題はさまざまです。「プログラムに強いエンジニアの人材がいない」「システムを導入するだけの資金がない」など、それぞれのクライアントの状況を見極めることが大切です。そして、個別の状況に応じた最善の解決策を提供できるような提案力を持っている会社は自然と他社と差別化できるでしょう。もちろん、解決策の提案は一時的なものであってはいけません。継続的にクラントが満足するような提案を行えるような体制づくりが重要なポイントになります。


WMSの選択が成功のカギ

在庫や入出荷の状況は刻一刻と変化しているものです。クライアントに常に満足してもらえるような物流品質を保つためには、リアルタイムで正確な情報を把握することが一番の差別化のポイントになるでしょう。とはいっても、情報管理システムにも色々な種類があり、それぞれに特徴があります。自社の状況を踏まえた上で最適な情報管理システムを導入することが重要です。

この点、クラウドでリアルタイムに倉庫の在庫状況を把握できるクラウド型のWMS「ロジザードZERO」は非常におすすめできる情報管理システムです。まず、ロジザードZEROでは商品の1つ1つについているバーコードを利用して商品を検品します。この方法によって、色違いの商品や細かい仕様の違いがある商品でも判別が可能です。したがって、誤出荷を防止することができます。さらに、現場では無線ハンディータミナルで作業を行います。これによって、管理画面に自動的にデータが蓄積、反映されるためヒューマンエラーの防止が可能です。

また、現場作業で一番時間とコストがかかるのがピッキング作業になります。ロジザードZEROでは、「考えない」「歩かない」「探さない」現場をフリーロケーション管理によって実現します。その結果、労働時間が短縮されコスト削減にもつながるのが大きなメリットです。そして、ここまでの作業をリアルタイム管理できるのがロジザードZEROの最大の魅力になります。ロジザードZEROはクラウドサービスなので、OSやブラウザなど使う端末に影響されません。ネット環境さえあればいつでもどこでも、入出荷状況や在庫状況の管理が可能です。ロジザードZEROでれば、物流品質を向上させ、他社との差別化を図ることができます。もし、情報管理システムを導入していないのであれば、ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。