COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

最終更新日:2022/02/15 在庫管理運輸業・倉庫業(3PL事業者)

物流倉庫内でのバーコードスキャン、ハンディターミナルとスマートフォンどちらが便利?比べてみた!

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物流倉庫内での入出荷時の検品業務や、在庫確認、棚移動、棚卸などの業務では、WMS(倉庫管理システム)を活用してハンディターミナルなどのスキャナーでバーコードを読み取ることで商材の個数、保管場所を把握し正確な在庫管理をすることができます。
物流の現場で一般的に使用されているバーコード読み取り機器はハンディターミナルですが、近年スマートフォン(以下スマホ)を使用してスキャンを行う物流倉庫も増えているようです。
では、どちらが物流倉庫内でより便利に使用することができるのでしょうか?
ロジザードメンバーの「物流倉庫業務のベテラン」「物流初心者」の2人に、実際にハンディターミナルとスマホをそれぞれ操作してもらいました。こちらのコラムはその感想をまとめたものです。

基本のおさらい:ハンディターミナルと類似機器の特徴

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ハンディターミナルは、HT(Handy Terminal)、HHT(Handheld terminal)と標記される、商品に付いているバーコードやQRコード(二次元コード)などを読み取って記録したり、情報を蓄積するシステムへ送信できたりする、データ収集用携帯端末のことを指します。
バーコードスキャナ(バーコードリーダー)と似ていますが、バーコードスキャナはバーコードを読み取る「スキャン」を行うことに特化した端末であり、そのあとのデータの記録を単体で行うことはできません。POSレジやPCなど、データを蓄積できる機器と接続をすることではじめて効果を発揮します。
最近では、スマートフォンのカメラ機能を使ってバーコードの情報を読み取り、アプリを使用して情報を蓄積・送信する、という方法も確立されつつあります。


実際に触って試してみた!

ロジザードメンバーの中から、物流業界の経験豊富なM.Fと、物流業界初心者のS.Tにハンディターミナルとスマホを操作してもらい、使用感の違いについて感想を聞きました。

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M.F(左)

某3PL事業者様にて物流業務に従事したのち、ロジザードへ入社。「ロジザードZERO」の導入SEとして活躍中。

S.T(右)

2020年度入社した新人営業女子。新卒で別業界を経験、物流の可能性を感じてロジザードへ入社。物流業界初心者。

※使用機種・条件※

ハンディターミナル

  • 機種:①KEYENCE BT-1010W  ②DENSO WAVE BHT-1306BWB
  • 条件:「ロジザードZERO」で使用するハンディターミナルを使用

スマートフォン

  • 機種:iPhone8
  • 条件:「ロジザードZERO-STORE」で使用するスマホアプリを使用

頑丈さ、握りやすさ、操作のしやすさ

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S.T:ロジザードに入社して初めてハンディターミナルを操作しました。使ったことがなかったので、最初はこわごわ触っていましたが、頑丈なつくりをしているな、ということが分かってからは怖がらずに操作できるようになりました!(笑)

M.F:ハンディターミナルは握りやすい形状をしているし、握るところに滑り止めがついていますから、うっかり手が滑ってしまう、ということが起きにくいです。とはいえ倉庫内で忙しく動き回っていると、床に落としてしまう、ということも時々起こります。でもハンディターミナルはある程度の衝撃に耐えられるように設計されているので、安心ですね。

S.T:日常生活でも時々あることですが、スマホは落とすと液晶のガラスが割れてしまうことが多いので...。
ハンディターミナルは倉庫の中で使う業務用の機器なので厚みのあるイメージだったのですが、人が握った形にデザインされているので、どちらのハンディターミナルも女性の小さな手でも握りやすいです。それに意外と軽い!
スマホは毎日使っているものだから、重さは気にならないし手で握った時の違和感もないですが、片手でスマホ、片手で商材を持ってバーコードを読み取ると考えると少し大変かもしれません。

M.F:手の小さい人だと、指が操作ボタンに届きづらいことがありますよね。親指から遠くのボタンを押そうとしたらつい落としてしまう、ということはありそうですね。
ハンディターミナルの操作ボタンは物理ボタンですし、すべてのボタンが本体を握ったときに親指の届く位置にあるので、片手で操作がしやすいのが良いところですね。

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いわゆる「ガラケー」の配列に近いから、片手ですべてのボタンが操作しやすいです。...S.Tさん、ガラケーって分かりますか?(笑)

S.T:分かります!(笑)それに高校生まではガラケーを使っていましたよ。

M.F:よかった。(笑)倉庫内で操作するスタッフの方は、主婦の方や中高年の方、ガラケーを使ったことのある世代の方が多いです。そのこともあるのか、一度操作方法をお伝えするとすぐに操作を覚えてくださる方がほとんどでした。また、ハンディターミナルの操作メニューはシンプルです。だから操作方法を暗記しなくても、メニュー画面に表示される項目を読んでいけば、自然と操作をすることができます。

読み取り速度、正確さ

M.F:ハンディターミナルでのバーコードの読み取りは、読み取りボタンを押したら一瞬ですね。物流倉庫で働いている時、繁忙期には現場の応援でひたすら出荷作業を手伝い、数えきれないほどの回数の検品作業を行いましたが、バーコードの読み取り時間でストレスを感じたことはないですね。

S.T:スマホも読み取りが早いです!カメラで読み取る範囲が広いので、読み取りたいバーコードの近くに別のバーコードがあると、そちらを読むことがありますね。倉庫内では商品にバーコードラベルを貼り付けるかわりにバーコードの一覧表を作成し、一覧表から読み取る運用をしている企業様もいますが、その場合は一覧表の中のバーコードを離して配置するなどの工夫が必要かもしれません。

M.F:ハンディターミナルは、読み取りレーザーをピンポイントに照射できるし、どこを照射しているか光で分かるから、狙ったバーコードを確実に読めるのがいいですよね。

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S.T:だからハンディターミナルは、狙ったバーコードがスキャンしやすいんですね!それに、端末の左右に付いているボタンを押しているときだけレーザーが出るので、自分のタイミングで読み取ることができて、初めて使う人も失敗しませんね。

物流倉庫内で活用しやすいのは

S.T:スマホも普段から使っているから操作には慣れていたつもりだけど、実際にハンディターミナルを使ってみると、片手で簡単に、間違いなくバーコードの読み取りができるのでとっても便利だなと感じました。一度操作に慣れてしまえば、ミスなく作業効率も良さそうです。

M.F:元々ハンディターミナルは、バーコードを読み取って情報を蓄積、他の機器に転送することを専門に作られた端末ですからね。スマホは、電話やメッセージのやり取りための機能が基本にあって、そのうえで様々なアプリが活用されています。在庫管理やバーコードの読み取りはアプリの機能の1つにすぎません。物流現場以外でも社内でのコミュニケーションや勤怠管理など様々な用途で業務を行ううちの1つとして、少量だけバーコードの読み取りをするならスマホでも良いのかもしれません。

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まとめ

2人に試してもらった使用感について、一覧表にまとめました。

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バーコードを読み取ることで、入出荷時の検品業務をはじめとした在庫管理業務で活用されているハンディターミナルとスマホ。実際に手に持って試してみた結果、長時間・大量に操作をする場面では、ハンディターミナルが便利、ということが分かりました。日々大量の商材の入出荷やロケーションの移動を行う物流倉庫内での業務では、ハンディターミナルのほうがより円滑に業務を行うことができると言えそうです。

ハンディターミナルは1台あたりの金額が高額のため、業務で使用を始める際に必要な台数を購入すると負担になる、という懸念もあります。
そこでロジザードでは、業界でいち早くハンディターミナルのレンタルサービスを開始、クラウドWMS「ロジザードZERO」をご利用いただくお客様へご提案してきました。繁忙期や棚卸など、短期間だけレンタル台数を増やすことがオプションで可能、レーザーが点になってバーコードを読み取らない、バッテリーが劣化した、という場合は無料で交換対応を行うなど、サポートが充実しています。「ロジザードZERO」のユーザー様の実に95%以上に、このレンタルサービスをご利用いただいています。

ハンディターミナルを使用できる在庫管理システムを検討しているけれど、ハンディターミナルを用意する初期費用が負担だ、という方はぜひ「ロジザードZERO」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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