COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

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物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2020/10/13 倉庫

物流とロジスティクスの違いって何?ロジスティクスの役割とは

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ビジネスの世界では「物流」と「ロジスティクス」が同じ意味として使用されることが多くあります。確かに、両者は似た意味を持っているものの、細かく定義すればまったく別の概念を表す言葉です。物流業務に携わるうえでは、それぞれの言葉の意味を理解しておくことをおすすめします。当コラムでは、物流とロジスティクスの違いや、ロジスティクスの役割について解説します。

物流って何?

多くのビジネスは、供給者から需要者に対して「物資」を提供することで成り立っています。そして、物資が需要者の元に届くまでのプロセスを総称して「物流」と呼ばれています。

物流とは

物流とは、細かく工程が分かれているものの、基本的には「物資が生産されてから消費者に届けられるまでの流れ」を指しています。英語では「Physical Distribution」と表記されます。倉庫で物資を保管したり、流通加工したりする作業を物流と呼ぶときもありますが、そうしたケースでも物流はあくまで、「消費者が満足する形で商品を受け取るための工程」を意味しているのです。物流とは、物の流れに関する作業の総称、あるいは作業の一部と解釈でき、単に物資を輸送するだけでなく、倉庫内での在庫保管や荷役などの作業も物流の一部になります。

具体的な作業内容を指すケース

倉庫内では正確に在庫をピッキングしたり、在庫管理したりする必要があり、これらの作業を意味する言葉や、包装や流通加工など物資を需要者にとって適正な状態にする作業も物流の領域といえるでしょう。また、これらの作業を行うための機能を管理する仕事を物流と呼ぶこともあります。

特定の対象領域を指すケース

たとえば、工場で製品を作るために必要な物資を調達する工程は「調達物流」です。また、物資が加工され、製品ができあがるまでの工程が「生産物流」です。いずれも、社内ではまとめて「物流」と称されることが多いものの、それぞれの言葉が指している領域は異なります。

ロジスティクスって何?

物流に関する言葉として、「ロジスティクス」という言葉も多く使われています。ロジスティクスは物流と同義ではないため、関係者は注意して使い分ける必要があります。

ロジスティクスとは

ロジスティクスは、調達から生産・物流・販売までをボーダレスに最適化することを指します。例えば、調達や生産に関する活動のみ効率化し最適化を行っても、輸送(緊急出荷や人員手配)、在庫管理(余剰在庫の保管費など)といった物流作業が管理できていなければ、トータル的に見た際に利益を損なってしまうでしょう。つまり、企業活動における各部署の部分最適ではなく、それらを統合した全体最適化がロジスティクスの果たす役割となります。

環境保全や安全対策もロジスティクスの領域

ロジスティクスが意味する領域として、環境保全や安全対策なども挙げられます。環境に対する意識の高まりから、近年では保守やメンテナンス、回収や再生資源化、廃棄などを考慮しながらロジスティクスに取り組む企業も増加しています。同時に、従業員が安心して働く環境づくりも無視できません。CSRCorporate Social Responsibility:企業の社会的責任)を怠って大きな問題に発展してしまうと、企業の社会的信用は失墜してしまうでしょう。企業の後方支援として、ロジスティクスの注目度はよりいっそう高まっています。

「一元管理された状態の物流」とも言い換えられる

ロジスティクスは大きな概念なので、ともすれば意味を見失ってしまいがちです。しかし、その根幹は「需要のある物資を、求められているときに正しい場所へと送り届ける」ことです。ロジスティクスについてはさまざまな言説があるものの、結局は企業の主活動(調達・仕入れ・生産・販売・マーケティング)を適切に管理していくための仕組みだといえるでしょう。ロジスティクスは「一元管理された状態の物流」とも言い換えられます。物流に関する作業は種類が多く、各工程の連携がとれなくなることも少なくありません。しかし、ロジスティクスが機能している物流では各工程から次の工程への移行がスムーズになり、消費者の需要をリアルタイムで反映可能になります。

物流とロジスティクスの違いとは?

広辞苑では、物流とは「商品その他の品物を生産地から消費地まで運ぶための包装・荷役・保管・運送の仕事」と説明されています。それに対しロジスティクスとは「必要な原材料の調達から、生産・在庫・販売まで、物流を効率的に行うシステム」と説明されています。
つまり、ロジスティクスは物流に対する上位概念として用いられており、物流はロジスティクスの一環になります。「物流」と「ロジスティクス」は同じ意味として使われがちですが、実は同義ではないのです。

ロジスティクスの由来

「ロジスティクス」はもともと軍事用語だった

ロジスティクスは元来、軍事用語です。戦争の際に、前線に兵士をはじめ武器や弾薬、燃料などの軍事物資、さらには食料や医薬品などの生活物資を計画的に補給することを「ロジスティクス」と言い、日本語では「兵站(へいたん)」と呼ばれます。前線基地に、武器や弾薬が足りないと戦えません。また、食料が不足すると士気も低下しますし、なくなると部隊の存続すら危うくなります。一方、不足を恐れて、前線基地に大量の物資が保管されていると、部隊の移動に支障をきたします。前線基地へは、「必要なモノを、必要なだけ、必要な場所に、必要なタイミングで計画的に補給」しなければなりません。軍事物資や生活物資を前線基地に補給する計画から物資等の調達、保管、輸送などの一連の活動が、もともとの「ロジスティクス」の意味です。

ビジネスでロジスティクスが注目された背景は「需要と供給のバランスを保つ重要性」

ロジスティクスは軍事だけではなく、ビジネスの世界でも役立つのではと考えられ、今日では企業を支える重要な概念となっています。ただし、ロジスティクスがビジネスに導入されるには、「適正なコストで」というコストの概念が必要です。つまり、「必要なモノを、必要なだけ、必要な場所に、必要なタイミングで、適正なコストで計画的に補給」することが、ビジネスにおけるロジスティクスです。

ビジネスにおいてロジスティクスが注目された背景として、需要と供給のバランスを保つことが重要だと考えられるようになったことが挙げられます。ロジスティクスが注目されるようになったのは、アメリカでは1980年代、日本では1990年代です。ちょうどこの時期、日本ではバブルが崩壊し、経済の長期停滞により「大量生産、大量販売、大量消費」時代が終焉します。また、1980年代中頃以降から消費者の嗜好が多様化し、多品種少量生産へと変化していきます。不況と消費社会の成熟化から、消費行動が「必要な時にしか買わない、欲しいものしか買わない」という風潮になりました。
高度経済成長期では、「作れば売れる」という供給者主導のプッシュ型市場が形成されていました。それが長引く不況の影響からか、「欲しいものしか買わない」「必要な時にしか買わない」といった消費者主導のプル型市場へと転換しました。消費の拡大が見込めない状況においてはいかに効率よく経営するかが重要となり、業績評価の対象は、利益率やキャッシュフローなど経営の質へと転換されます。このような背景のもと、「顧客ニーズに対応するために、必要なものを、必要なだけ、必要な場所に、必要なタイミングで、正確に、適正なコストで供給する調達・生産・販売を全体最適化したシステム」であるロジスティクスが注目されるようになりました。

需要と供給のバランスを保つことは、顧客満足度にも関わってきます。顧客からの需要が大きい商品なのに、見合っただけの供給がなされていないと満足度は下がっていくでしょう。あるいは、供給量が多くても顧客が欲しいタイミングで市場に商品が出回っていなければ意味がありません。顧客を企業につなぎとめるには、ロジスティクスをどれだけ徹底できるかが鍵となります。

【ロジスティクスの役割1】品切れ・無駄な生産をなくす

物流においてロジスティクスが機能していれば、在庫不足や品切れを防ぐことができます。需要があるにもかかわらず在庫が足りないと、その分だけ利益を出すチャンスは失われてしまいます。また、原材料がなくて商品をすぐには生産できない際にも同様の問題が起こるでしょう。需要に合わせて商品や原材料を管理しておけば、販売機会を損失することなく売上を伸ばせます。

また、在庫を適正化するためにもロジスティクスは欠かせません。いくら需要がある商品でも、作りすぎれば売れ残ってしまいます。その結果、倉庫には余剰在庫がたまっていき不要な労力が奪われていくのです。しかも、消費者の好みが細分化している現代では、企業はさまざまな種類の商品を用意しなくてはいけません。すべての種類を同じだけ大量生産していると、やはり余剰在庫を生み出す原因となります。こうした問題を回避するには、需要を正確に推量して必要最低限の商品を生産していくことが必須です。余剰生産がなくなれば、経費削減にも繋がります。

【ロジスティクスの役割2】コストの削減をする

「コスト削減」もロジスティクスが果たす大切な役割です。多くの企業が物流について抱えている問題として、余分なコストが挙げられます。需要を読み違えて商品を過剰生産してしまえば、無駄な人件費がかかってきます。そもそも生産ラインを動かすだけでも経費はかかっていますし、原材料費も決して少なくはありません。そして、売れ残った在庫を倉庫に戻すと、保管費としてさらなるコストが発生します。それでも、需要に合わせた供給活動ができていないと最小限のコストを割り出せず、利益は失われていきます。

ロジスティクスがしっかり機能していれば、部門ごとの無駄がなくなり、全体的に最適化されるので、トータル的なコスト削減が実現できます。例えば、過剰生産が行われているということは、それだけ輸送にも費用が使われていることになります。商品の供給過多は保管費を伴い、最終的には価格を引き下げて販売したり、売れ残ってしまったものは廃棄したりすることになるので、いくら安価に原料を調達しても利益を損なってしまいます。ロジスティクスを見直すことにより、生産管理費や販売管理費、物流費などを正確に割り出せるので、企業の損失は少なくなっていくでしょう。

【ロジスティクスの役割3】営業支援

「営業の負担軽減」も、ロジスティクスの担っている領域です。企業によっては、営業部門が在庫管理業務を行っているケースも少なくありません。しかし、在庫管理に手をとられていると本職の営業活動がおろそかになりがちです。また、物流の現場にいない営業部門が在庫を取り扱うことは、在庫の正確性の面からしてもリスクがあります。しかし、ロジスティクスが確立した企業では、専門部署が在庫管理を率先して行うようになります。そして、在庫管理から解放された営業部門は本職に集中できるため、結果的に会社への貢献度が上がるでしょう。また、現場の人間が在庫をチェックすることで、担当者は物流を総合的に把握できるため、ヒューマンエラーを未然に回避でき、正確性が維持できます。過去の取引データも信用できるので、マーケティングにも活かせるでしょう。そして、こうしたデータを使って利益に役立てるのは営業の仕事です。データが正確であればあるほど営業戦略の精度も上がり、効率的な活動が実現します。ロジスティクスは営業の負担を軽くするだけでなく、営業支援にもなるのです。

ロジスティクスを正しく機能させるために必要なこと

ロジスティクスは以下の3つを行うことで正常に機能します。

売れる商品の把握

企業がどんなに売り出したくても、人気のない商品に固執していると余剰生産の原因となります。ロジスティクスでは、市場の需要を客観的に分析して生産するべき商品を見極める必要があります。こうした考え方が「マーケットイン」です。ロジスティクスではマーケットインを中心に置き、ユーザー目線に立つことが大切です。

在庫のコントロール

企業が損失を減らすためには、抱える在庫を適正に管理しなくてはいけません。在庫が余っても不足しても、不利益につながってしまうからです。そして、適正在庫は全体的な流れが統括されている物流によって保たれます。原材料の調達から管理、生産にいたるまでの各工程を連動させつつ、速やかに物資を移動させられる仕組みが不可欠です。

物流システムの構築

売上が伸びるかどうかは商品を生産した後、需要があるタイミングで提供できるかどうかにかかっています。そのためには生産や輸送を明確に計画化し、順序だてて作業をこなしていかなくてはなりません。ただし、生産量の多い企業ともなれば、人力でこれらの計画を立てていくのは無理があります。ロジスティクスの確立に、専用のシステムは欠かせないでしょう。

ロジスティクスを超えたサプライチェーンマネジメントとは?

ロジスティクスとは企業内で物流を統括するための仕組みです。しかし、時代とともにロジスティクスだけでは完全に業務を効率化できない企業も出てきています。なぜなら、複数の企業同士が結びつき、調達から生産、出荷、販売までを担うケースが増えてきたからです。一社だけの物流を改善しても、一元的に物資を管理できることにはなりません。そこで、ロジスティクスを超越する概念として「サプライチェーンマネジメント(以下SCM)」が提唱されるようになりました。

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは

SCMは「商品の供給に関係する全企業連鎖をいい、商品の企画・調達・設計・開発・資材調達・製造・販売・教育・保守・廃棄に関連する全分野(ライフサイクル)を含む概念です。商品の製造用の原材料や部品の製造、粗材料の製造にまで遡り、EDIElectronic Data Interchange:電子データ交換)と統合データベースによる情報の共有化によって、全チェーンを通じてトータルとしての在庫削減、物流合理化を図ること」と定義されています。つまりSCMとは、「企業間の供給連鎖を効率化していこう」というものです。

ロジスティクスにより、自社のローコスト・オペレーションと在庫の適正化が実現できたとしても、自社の在庫が減少した分、取引先の在庫が倍増したというように、その負担が仕入れ先や販売先と言った取引先に転嫁されたのでは意味がありません。自社だけでなく、仕入れ先や販売先、またその先といったサプライチェーン全体が効率化されることが望ましいと言えます。

SCMが注目されている理由

SCMが注目されている理由は、消費者の購買行動の変化や企業間競争の激化といった時代背景にあります。自社だけの効率化だけでは限界があるので、サプライチェーン全体を通して、流通コストと在庫を適正化していこうと考えられました。

ロジスティクスと同様に、部分最適化(自社のみ)ではなく全体最適化(仕入れ先や販売先まで)をすることによって、効率化や安定供給、コスト削減などを実現することができます。例えば、自社で納品や販売をすることにこだわらず、より優れたノウハウを持つ企業に任せれば、効率的に売上が伸びていきます。また、商品管理を関係企業と分担すると一社あたりのコストが削減できます。その結果、関係企業の収益はそろって向上します。一方、SCMを実現するには、企業間の意思疎通が大切です。互いの方針をすり合わせながら、システムを共有するなどして業務の連携を図っていきましょう。

ロジスティクスに重要な在庫管理はロジザードZEROがおすすめ

クラウド倉庫管理システムとして「ロジザードZERO」が注目されています。ロジザードZEROではバーコードをスキャンすることで在庫を管理し、リアルタイムに在庫状況を正確に把握できます。物流の工程にある在庫の状況は一つ一つ登録されており、在庫切れの心配もありません。
また、ピッキングを間違えたときはバーコードと照合してエラー表示が出るため、作業者がすぐに気づくことができます。現場の人間が作業に不慣れでも、誤出荷が起こるようなことはありません。倉庫内にある商品の位置情報も常に確認できるので、在庫の紛失や計上間違いなどのトラブルも回避できます。そうすることで、売上の機会損失がなくなり、的確なタイミングで商品を市場に届けられるでしょう。ロジザードZEROでは在庫管理や入荷・出荷管理、ロケーション管理、有効期限管理のほか、ロット・シリアル管理まで担えるため、本格的なロジスティクスを実施する際にはぴったりです。
そして、ロジザードZEROは1,200以上の現場で稼働しているだけでなく、他のシステムとの連携にも定評があるため、SCMの実現を目指している企業同士からも重宝されています。サポートチームによる講習会などのバックアップ体制も整っているので、物流がシステム化されていない企業でも安心して導入できます。

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