COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2021/06/22 3PL事業者・倉庫セミナー

ロジザードの西日本担当が語る、西日本の物流の傾向とは?荷主様が倉庫を選ぶポイントをご紹介!

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ロジザードの大阪営業所が担当するのは、東海から九州まで西日本の幅広いエリアで、今までに訪問した物流倉庫は100拠点以上に上ります。各倉庫様、小売・EC事業者様とお打ち合わせを重ねる中、ここ数年、お問い合わせやニーズに変化が感じられるようになりました。そこで、西日本エリアの3PL事業者様に向けて、昨今の西日本の物流動向をロジザードならではの視点でご紹介するセミナーを開催。コロナ禍で顕著になった西日本の物流の傾向や、荷主様が倉庫を選ぶポイントなど、今知っておきたい、対応しておきたいことをコンパクトにまとめてお伝えしました。本コラムでは、そのエッセンスをご紹介します。

開催概要

タイトル:
《3PL事業者様向け》ロジザード西日本×物流セミナー2021
~ロジザードの西日本担当が語る!西日本の物流の傾向、荷主様が倉庫を選ぶポイントについて~

日時:2021年5月20日(水) 12:00~13:00
会場:オンラインウェビナー
対象:西日本の3PL事業者様
参加費:無料
登壇者:ロジザード株式会社 営業部 大阪営業所 安藤 智行(以下、安藤)
    ロジザード株式会社 営業部 大阪営業所 片山 耕平(以下、片山)


テーマ1:西日本の物流業界の、最近の傾向

はじめに、ロジザード大阪営業所で約7年、自ら100件以上の倉庫に飛び込むなど行動力に富み、多くの現場に新しい風を起こしてきた安藤智行が、西日本エリアの物流に見られる傾向と、コロナ禍以降の顕著な動きについて話しました。

西日本エリアの倉庫の特長とは?

西日本エリアの倉庫の特長は、なんといっても BtoBの倉庫が多いことです。古くから製造業が盛んな西日本では、地場産業に関連する事業者が多く、たとえば中京エリアでは自動車関連産業の「プレス加工業」、岡山ではアパレル産業に欠かせない「検針業」など、何らかの作業と物流業務がセットになって運営されているイメージです。
従来型の倉庫が多く、全体的に保守的で、新しい分野への取り組みには消極的。規模もそれほど大きくなく、取引先も決まっており、「今の仕事でそこそこやっていける」という意識が、EC物流への挑戦や新たな荷主獲得、事業拡大への動きを鈍くしている印象です。これは、関東圏の動きとは大きく異なる傾向といえます。物流業界に共通する「人手不足」や「人材の高齢化」は同様の課題ですが、西日本はより深刻で、地方に行くほど深刻度は増しています。

西日本エリアの倉庫がBtoBにこだわる理由

BtoBにこだわりBtoC案件を敬遠する傾向が強いのも、西日本の物流会社の特長です。BtoC案件は、

規模が小さく作業が多い、在庫も細かい
提案労力はBtoB案件と変わらない、もしくはそれ以上
実際の運用は非常に面倒で、手間ばかりかかって非効率

というイメージが強いことが、物流会社様との会話の端々から伝わってきます。ただし、これは西日本エリアの倉庫に限らず、従来型の保守的な倉庫に見られる傾向かもしれません。

コロナ禍でEC需要が激増

ところが、コロナ禍の影響により、西日本の事業者の中でも、店舗やBtoBだけではなくECに新たな販路を求める動きが急拡大しました。実店舗のクローズ、卸先の営業自粛などで販路が絶たれ、販売手法を見直さざるを得なくなったからです。それまでも右肩上がりだったEC市場の成長は、コロナ禍で一気に加速しました。ネットショップへの出店が飛躍的に増加したことで、それまでは敬遠していたBtoC物流にも取り組みたいと考える物流会社様からの問い合わせやご相談も増えています。

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引用:経済産業省「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」
https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003-1.pdf

事業再構築補助金で物流業への参入も

国の動きも、この傾向を後押ししています。令和2年度第3次補正予算に「中小企業等事業再構築促進事業」として大規模な予算を計上、2021年4月より、経済産業省による「事業再構築補助金」制度が始まりました。これは、コロナ禍により売上が減少した中・小事業者への支援対策として、経済産業省が行う「新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取り組み、事業再編又はこれらの取り組みを通じた規模の拡大等を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援」に基づく補助金です。

●事業再構築補助金制度(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/index.html

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事業再構築補助金のリーフレット
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/jigyo_saikoutiku.pdf?0520

補助対象経費の例として、建物費、建物改修費用、設備費、システム導入費用、広告宣伝費・販売促進費用などがあり、事業規模によって100万円~1億円までの補助が受けられる制度です。これを活用して、EC事業や物流業への本格参入を検討する会社も増加傾向にあります。たとえば、プレス加工業など製造系の事業者が物流業へ、伝統工芸品などの製造業がEC販売へ参入するなど、EC物流の需要はよりいっそう高まっています。

EC物流をやらざるを得ない環境に

このように、EC需要の激増に準じて、EC物流の重要性が高まりました。BtoB案件にこだわっていた物流会社も、もはやEC物流を始めざるを得ない環境になっているため、ロジザードへの相談が増えています。冒頭で述べた通り、BtoC案件はBtoBとは異なる特性があり、まったく別物として扱う必要があります。EC物流に挑戦してみたい方、あるいはやり始めたけれど運用がスムーズにいかないとお悩みの方は、EC物流の実務経験が豊富なロジザードにまずはご相談ください。

【ロジザード】EC物流に関するお問い合わせはこちら

EC物流の始め方については、こちらの資料がおすすめです。


テーマ2:荷主視点で見る、倉庫選びのポイントとは

続いて、前職でECショップ業務全般に関わり、荷主側の窓口として物流倉庫との交渉にあたっていたロジザードの片山耕平が、その経験を踏まえ、荷主様が物流倉庫を選ぶ時のポイントについて話しました。

荷主様が物流倉庫選択で重要視する3要素

荷主側はどのような判断基準で物流倉庫を選ぶのか?片山は前職で、「EC物流に強い倉庫の選び方を調べてほしい」という上司からの指示で、初めて倉庫について調べたといいます。物流倉庫の仕事など一つもわからなかった片山がまず調べたのは、費用、サービス、立地などのスペック的な要素でした。これは、倉庫のWebサイトに書かれている概要や資料請求でだいたいわかります。次にチェックしたのは、担当者の人柄でした。問い合わせ、電話、面談などのやり取りを通じて、迅速か、誠実か、対話が成立する相手かどうかを見ました。その上で、その倉庫や事業者がどのような印象を持たれているのか「雰囲気」を探るために、様々なキーワードで検索をしました。たとえば、「物流倉庫 見学」、「倉庫 安全」、「倉庫 銀行 融資 会社見学」などの検索ワードで出てくる、利用者のレビューやチェックすべきポイントを参考にしました。なかでも、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)に関するチェック項目は、倉庫見学の際のチェックリストにも使える内容で、おおいに参考にしたといいます。

チェックリストの例

  • 正門、入出荷口がきれいか
  • 防火シャッターの下に荷物がないか
  • 空パレ置場がきれいに積んであるか
  • 床面にゴミが落ちていないか、テープ剥がれがないか
  • 消火栓周りに荷物がないか
  • お手洗いはきれいか
  • 喫煙所に飲み残しのペットボトルや缶がないか
  • 備品、カッターやテープに番号が貼られているか
  • 壁づたいに歩いてみる
  • 電気が切れているところはないか
  • 階段に荷物が置いてないか
  • 社員の机の上が片付いているか
  • あいさつ
  • 停車しているフォークリフトの爪が上がっていないか

これらの作業を通じて片山は、「自分が賃貸物件を借りる時と同じだ」と感じました。

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荷主様が倉庫選択の際に見ているのは、以下の3要素です。

スペック(費用、サービス、立地):Webサイトや資料にきちんと明記
担当者との相性:電話や面談での対話に注意
雰囲気:信用や5Sへの取り組みなど

何を重視するかは、扱う商材や発送方法によって異なりますが、上記の3要素、特に雰囲気をまったく調べないような荷主様はいません。商品の配送業務を委託することが前提であれば、もっと念入りに、これ以上の要素も調べていると考えられます。特に、初めて物流業務を委託する倉庫の選定時はとても慎重になっているはず。物流会社側は、事前に調べられていること、その上で選択肢に入るか否かが決まることを念頭に置く必要があります。

契約後、稼働後にもめやすいポイントとその原因

無事に荷主様と契約完了しても、稼働を始めて生じる問題があります。出荷作業の追加や要望が増えて、コストが合わなくなるのです。こうした問題は、業務契約時と業務開始、稼働後で担当者が変わることに起因します。

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運用を始めると、注文担当者、あるいは商品担当者が登場し、窓口が増えます。メールや電話が多くなるだけでなく、梱包後のキャンセルや日時変更、キャンペーンやセール日などの共有が遅い、突然商品入荷があるなど、業務契約にはない難しい作業を依頼されるケースが出てきます。こうなる原因は大きく2つあります。

原因①:
注文担当者、商品担当者に共有されているのは、物流会社の現場担当者の名前と連絡先だけ。出荷業務委託の契約内容(作業と費用)が社内共有されていない場合がほとんどです。

原因②:
「人が動くこと、作業が発生することに対してお金が動く」という意識が薄い。一例ですが、WMS側に便利な機能あるために、荷主側の設定変更により出荷内容が追加されるケースがあります。追加作業に費用がかかることを意識せずに、気軽に設定変更をしてしまうのです。

しかし、担当者に悪気はありません。それまで社内でやりくりしていた作業を、物流会社(倉庫)にも要望しているだけのこと。特にそれまで自社出荷していた荷主様は、社内の人に依頼するような感覚で、安易に出荷依頼や要望を追加する傾向があります。

長期的なパートナー関係を構築するには

こうしたトラブルを未然に防ぐために、物流会社側が意識すべきことは3つあります。

対策①:荷主様のWebサイトをチェックする
配送方法のルールや、対応不可の条件がきちんと明記されているかを確認します。できること、できないこと、お客様からのクレームを未然に防ぐ運用など、不十分な点を指摘することが重要です。物流倉庫側の棚卸スケジュールなどが、ECサイトに反映されていない場合もトラブルの元となるので、要注意。商品がアップされたら色やサイズをチェックするなど、まめに荷主様のWebサイトを確認する習慣をつけましょう。リスク回避はもちろんですが、パートナーとして意識の高さを伝えることもできます。

対策②:人が動くこと、作業に対するコスト意識を高めてもらう
料金を明確に表示し、特に単価を細分化することが大切です。たとえば、お買い上げ明細書の封入の有無やSKU数で料金を分けるなど、作業工程を細分化して明記します。作業と料金の関係を双方がしっかり共有することが重要です。

対策③:人間関係の構築
荷主様の担当者交代、追加時などは、自ら挨拶に出向くか倉庫見学に招待するとよいでしょう。荷主側で情報共有が不十分になることを考慮して、新担当者に現場を把握していただき、出荷業務委託の契約内容(作業と費用)を再共有する配慮が、トラブルを回避する秘訣です。

荷主様から選ばれ、良好な関係を築くために意識したい5つのポイント

つまり、荷主様と良好な関係で長期的に仕事ができる秘訣は、

①荷主様が物流倉庫を選ぶ時は、費用・立地、サービス・担当者・雰囲気
②雰囲気は聞き出せないので、倉庫見学時などに荷主側はチェック項目を作成していると認識
③荷主様のサイトをチェックする
④単価の細分化など一覧にして、作業や工数とコストの関係を明確にする
⑤荷主側の担当者変更時・追加時などは、出荷業務委託の契約内容を明確にする。さらに社内共有されているか確認する

以上の5ポイントを意識することにあります。


まとめ

セミナー前半は西日本の物流業界の傾向を、後半は荷主様から見た物流倉庫選びと関係性の構築についてお話ししました。受講後のアンケートでは、
「現場の旬な情報が肌で感じられた」
「EC案件の検討を社内で行っており、参考になった」
「わかりやすい内容で、現状がよく理解できた」
などのコメントが寄せられました。
本セミナーへの質問や西日本の物流現場でお困りのこと、倉庫の運用や在庫問題をどうにかしたいなどのお悩みがありましたら、ロジザードまでお気軽にご相談ください。

▼お問い合わせはこちらから
https://www.logizard-zero.com/contact/

ロジザード株式会社 営業部 大阪営業所 安藤 智行

2014年ロジザード入社。関西方面の倉庫に100以上飛び込み、関係性を構築してEC物流に強い倉庫を一緒に作り上げた実績がある。EC物流は面倒、手がかかる、というイメージを持たれている倉庫様に、まずは1件EC案件を受注してほしい、西日本の物流倉庫様にもっとEC案件を取り込むことで大きくなってほしい、という熱い想いを持つ。関西のほか、九州・四国・北陸など幅広い地域を担当。お困りの物流倉庫様があればいつでも・どこでも駆けつけるフットワークの軽さと、これまでの経験に即した実践的な改善提案が強み。

ロジザード株式会社 営業部 大阪営業所 片山 耕平

2016年ロジザード入社。前職でのECサイト構築やデータ連携の知識を活かし、西日本のお客様を中心にロジザードZEROの導入支援、開発案件を担当。

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