COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

最終更新日:2019/08/09 インタビュー・見学運輸業・倉庫業(3PL事業者)

取材:理想科学工業様

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物流・倉庫での業務改善を目的に、多種多様な機器・ロボットの導入が叫ばれる昨今。このような状況の中、これまでの経験やノウハウを活かし、「帳票印刷」の分野で新しく物流現場に参入したのが理想科学工業様です。
なぜプリンターの見直しが物流現場に必要なのか?印刷速度世界最速(※1)を誇るプリンター「ORPHIS(以下、オルフィス)」の性能は?物流業界に参入した経緯、倉庫で活きるプリンター「オルフィス」について、理想科学工業株式会社(以下、理想科学工業) 谷口様にお話を伺いました。

事業内容とこれまでの歩み

理想科学工業は、おもに事業所用インクジェットプリンターの製造・開発・販売を行っている企業です。

当社の成り立ちを簡単にご説明します。戦後、謄写印刷業として創業した後、国内初のエマルジョンインクを開発し、製造・販売を始めました。その後謄写版「RISOグラフ」や家庭用簡易印刷機「プリントゴッコ」を経て、事業所向け印刷機「リソグラフ」シリーズを開発、販売を開始しました。「同じ印刷物を一度に大量に・スピーディーに印刷できる」という製品の特長から、主に教育機関や自治体への納品を主としておりました。現在では、国内の多くの学校で使われている印刷機は理想科学工業の製品です。

1990年代後半、PCでのカラーデータの作成が普及し始めました。しかし、印刷となると当時のカラープリントにかかるコストは非常に高く、企業のオフィスでは、モノクロで印刷せざるを得ない状態でした。モノクロと同じようにカラープリントを身近に使ってもらいたい!という想いで開発したのが、ランニングコストの安いカラープリンター「オルフィス」シリーズです。印刷を「速く・安く・大量に」という特徴を持ったオルフィスシリーズは、月に1万~2万枚以上の印刷用途があるオフィスを中心に広がっていきました。その後も、1台導入すれば大量の印刷を賄えるということで、「大量に印刷するならオルフィス」と、学校・自治体・民間企業へ普及していきました。

gd_speed.pngオフィス用カラープリンター世界最速(※1)!その速さを実際にご覧ください。
動画はこちら

なぜターゲットを物流現場へ?

オルフィスの強みを活かせる現場が、物流業界、特に倉庫業にあったからです。
改めてオルフィスの特徴を振り返った時に、これまで普及していない分野の業界でもオルフィスを活用していただけるのではないか、と考えました。大量印刷、という観点で考えた際に「帳票」の分野に目を付け、その中でも日々大量に印刷を行っている物流・倉庫の現場に着目しました。オルフィスには「大量・スピーディ・ランニングコストが安い」という特徴の他に、3つの特徴があり、その特徴が物流現場とマッチすると考えたのです。

1つ目は「印刷物が熱を持たない」という特徴です。現在普及しているレーザープリンターは熱でインクを定着させるため、印刷物はどうしても熱を持ってしまいます。物流の現場で大量に印刷されるものは一般的な白紙だけではなく、シールなどの糊がついているような、特殊な帳票が多くあります。そういった紙類は熱を持つと反ったり丸まってしまい、うまく貼れなかったり剥がれ落ちてしまったりします。オルフィスは熱を加えず紙にインクを吹き付けるインクジェット式のため、そういった事が起きません。

2つ目は印刷のずれが非常に少ないことです。 インクを吹きかける際に紙の位置を検知し、紙の場所や向きに合わせるので、ずれを極限まで抑えることが出来ます。倉庫では、出荷伝票など、細かなフォーマットや枠にあわせて印刷をする帳票が多々ありますから、そういった点でも非常に物流現場向きであると考えています。

3つ目は紙の薄さ・厚さを問わず印刷ができる、一度に大量の紙をセットすることが出来ることです。荷主様に合わせて多種多様の帳票を大量に印刷する物流現場には最適です。

導入事例

ある3PL業者様の事例です。様々なマテハン機器を導入しており、自動化の進んでいた倉庫様だったのですが、印刷作業がボトルネックになっていました。例えば、翌日の朝の出荷にあわせて、帳票印刷のためだけに3時間も残業している様な状態でした。

オルフィス導入後は業務時間内に印刷を完了することが出来るようになり、残業や早朝出勤が無くなりました。また、熱による紙反りや印字ずれが無くなったことにより、印刷のし直しや作業のやり直しといったスタッフの負担が軽減される効果もありました。
時間削減・負担の軽減のほかにも大きな効果がありました。空いた時間・人員の見直しをして他の作業に対応することが出来るようになったため、出荷増に対応できるようになっただけでなく、他の案件を受け入れる余裕も出来ました。また、印刷に時間がかからなくなった分出荷を前倒しに出来るなど、業務フローを大幅に改善することが出来ました。
もちろん、印刷に関わるランニングコストの削減にも効果を感じていただいています。
「オルフィスがなければ仕事にならない」という大変嬉しいお言葉もいただいています。

物流現場での導入事例はこちら

今後の展望

すでにご利用いただいている倉庫様では、オルフィス導入の効果をしっかりと感じていただけていますが、まだまだオルフィスのことを知らない物流現場・倉庫様はいらっしゃると思います。

特に物流業界は人不足が深刻ですが、私たちはオルフィスの導入を進めることで物流現場の力になりたい、人手不足に改革を起こしたいです。そして、物流業界でも「大量に印刷するならオルフィス」と言われるようになりたいですね。

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※写真はサバキユニット。ダイヤルを回せばサバキ板の角度や圧を調整することができ、様々な用紙に合わせて調節が可能。

オルフィスシリーズの特長

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オルフィスGDシリーズ 特徴をまとめた動画はこちら

世界最速の印刷スピード、優れた経済性

世界最速160枚/分(※1)、フルカラー1枚1.44円・モノクロ1枚0.50円(※2)の生産性と精細な表現力を実現。

精密な用紙搬送

精密な用紙搬送機構により、印刷ズレの少ない高速プリントが可能。用紙の搬送速度は、印字ヘッドのインク吐出量に合わせてコントロール。また、重送を検知するセンサーを搭載し、160枚/分*1の高速プリント時でも紙詰まりなどのトラブルを最小限に抑える。

幅広い用紙対応力

・最大積載量5,500枚(GD9630プレミアム)
・最大2,500枚の連続給紙が可能。(GD9630/GD7330)
・軽量紙・厚紙・封筒・ハガキにも対応、カスタム用紙サイズを自動で登録。
・印刷時熱を使わないため、配送伝票などの帳票も変形せず印刷可能。


※1世界最速:オルフィスGD9630/GD9631の場合。A4普通紙横送り、標準設定連続プリント、GDフェイスダウン排紙トレイ使用時。2019年3月現在販売の枚葉(カット紙)オフィス用カラープリンターにおいて世界最速(当社調べ)。
※2 フルカラー1枚1.44円・モノクロ1枚0.50円:A4普通紙片面、RISO GDインク F使用時。カラーは解像度300dpi、測定画像にISO/IEC24712に定めるパターンを使用し、ISO/IEC24711に基づく測定方法によって算出。モノクロは解像度600dpi、測定画像にISO/IEC19752に定めるパターンを使用し、ISO/IEC24711に基づく測定方法によって算出。用紙代別。

オルフィスに関するお問合せ先

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理想科学工業株式会社
MA営業部 谷口様
TEL::03-5441-6683 Mail:ta-ni@riso.co.jp
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「オルフィスGDシリーズ」製品情報サイト
https://www.riso.co.jp/product/orphis/gd/

理想科学工業様サイト
https://www.riso.co.jp/