COLUMNロジザードオリジナル EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。

2020/04/30 専門用語

世界共通で使える識別コードの種類

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商品や企業の事業所・部門、資産など、モノを管理する際には、識別するための番号や記号などの「コード」を割り振ります。そして、モノを識別するためのコードは一般的に「識別コード」と呼ばれます。私たちが生活する中で、もっとも多く目にする識別コードは、JANコードなどの「商品識別コード」ではないでしょうか。JANコードは、商品を購入した際に、レジでどの商品を購入したかがわかるように管理するために利用されています。

また、色々な識別コードが存在する中で、国際的な流通標準化機関であるGS1 が推進している「GS1識別コード」は、世界共通で利用することができます。

そこでロジザードでは、GS1に加盟する一般財団法人 流通システム開発センター(以下GS1 Japan様)へ取材させていただいた内容をもとに、世界共通で利用できる識別コードの種類をまとめてみました。

商品識別コード「GTIN」

GTIN(ジーティン)とはGlobal Trade Item Numberの略で、国際基準の商品識別コードの総称です。世界共通で利用できる商品識別コードには、「JANコード」「U.P.C.」「集合包装用商品コード」があり、これらを総称して「GTIN」と呼びます。また、それぞれの商品識別コードは、桁数により国際的に下記のように呼ばれます。

  • JANコード(13桁):GTIN-13
  • JANコード(8桁):GTIN-8
  • U.P.C.(12桁):GTIN-12
  • 集合包装用商品コード(14桁):GTIN-14

JANコード

JANコード(JAN=Japanese Article Number)とは、世界共通の商品識別コードで、「どの事業者の、どの商品か」を表します。「JANシンボル」というバーコードシンボルと一緒に商品パッケージに表記され、バーコードスキャナーで読み取ることができます。コンビニやショッピングセンターなどでの会計時に、レジでスキャンするなど、幅広く利用されています。
また、「JANコード」は日本国内での呼ばれ方で、国際的には「GTIN」、または「EANコード」と呼ばれます。

桁数:13桁(桁数標準タイプ)と、8桁(小さい商品用の短縮タイプ)の2種類がある
   ※種類により桁数が異なる
構成:GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジット
  (先頭の2~3桁は国コード)

※JANコードの構成や作成方法について、詳細はこちら
※国コード(GS1プリフィックス)について、詳細はこちら

EANコード

EANコード(EAN=European Article Number)とは、「JANコード」の国際的な呼ばれ方です。日本での呼ばれ方か、国際的な呼ばれ方かの違いなので、JANコードと同じものを指しています。

U.P.C

U.P.C.(Universal Product Code)とは、アメリカの流通コード管理機関であるGS1USが管理する共通商品コードで、アメリカ・カナダで使用されています。JANコードと同様にバーコードシンボルで表記され、国際的には「GTIN-12」と呼ばれます。
2005年1月以降はアメリカ・カナダの小売業でもJANコードの利用が可能になりましたが、まだJANコードに対応できていない企業もあります。
また、U.P.C. はJANコードができる元になったコードです。U.P.C.を世界各国で共通して利用できるように、国を表すための1桁を追加して13桁にすることで、JANコードが誕生しました。

桁数:12桁(UPC-A)と8桁(UPC-E)の2種類がある
   ※種類により桁数が異なる
構成:事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジット

集合包装用商品コード

集合包装用商品コードとは、複数の同じ商品を梱包した段ボールケースなどに設定する商品識別コードです。主に受発注や入出荷、仕分け、棚卸管理などで利用されます。国際的には、「GTIN-14」と呼ばれ、「ITFシンボル」というバーコードシンボルで表示されます。

桁数:14桁
構成:インジケーター(最初の1桁)、GS1事業者コードを含む12桁、チェックデジット(最後の1桁)
※インジケーターは、荷姿や入数の違いを区別します。

インストアコード ※世界共通の識別コードではない

インストアコードとは、事業者が独自に設定する、商品の識別コードです。JANシンボルで表記されますが、国際基準の識別コードではないので、自社の店舗内など限られた場所のみで使用することができます。自社店舗や自社ECサイトのみで販売している事業者であればインストアコードで問題ありませんが、他社の小売店やECサイト(モール)で販売する場合は、JANコードの取得をおすすめします。

桁数:13桁
構成:最初の2桁は「20」~「29」、最後の1桁はチェックデジット

インストアコードを取り扱う場合の注意点

インストアコードを取り扱う場合の注意点として、ここで一つ事例をご紹介します。商業施設に入っているA社は、自社店舗のみでインストアコードを使用しており、隣接するB社の店舗でもインストアコードを使用、そして両社の店舗でたまたま同じコードを使っていたという事例です。同じコードでも各々自店舗内のみで使用していたので、管理はもちろん問題なくできていましたが、A社の商品をお客様が誤って隣のB社店舗で会計してしまいました。A社の商品は靴下(800円)でしたが、B社のレジでブラウス(4,500円)として会計されてしまったのです。両社店舗で存在するコードなので、違う商品なのにレジで読み取ることができしまった、ということです。確率は低いと思いますが、そういった問題を防ぐためにも、JANコードを取得しておいた方が良いかもしれません。

企業・事業所識別コード「GLN」

GLN(Global Location Number)とは、企業・事業所の識別コードです。「どの事業者の、どこの事業所・どの事業部門か」を表します。BtoBの取引で必要となる事業所(本社、支店、店舗、工場など)や事業部門(商品販売部、購買部、経理部など)を登録できるので、EDI(企業間電子データ交換)で送受信する際の相手先を識別するコードとしてご利用いただけます。

桁数:13桁
構成:GS1事業者コード(9桁)、ロケーションコード(3桁)、チェックデジット(1桁)
※ロケーションコードとは、企業や、事業所、事業部門等を識別するコードです 。

※詳しくはこちら
GS1 Japan:GLN(企業・事業所識別コード)
https://www.dsri.jp/standard/identify/gln/

出荷梱包シリアル番号「SSCC」

SSCC(Serial Shipping Container Code)とは、流通・出荷など輸送用の、梱包単位の識別コードです。「どの事業者の、どの梱包物か」を、GS1-128シンボルなどで表記します。荷主や物流会社が、パレットなどの梱包単位にSSCCコードを登録することで、パレット、ケース、コンテナなどを梱包単位に識別することができます。

桁数:18桁
構成:拡張子(1桁)、GS1事業者コード(9桁)、シリアル番号(7桁)、チェックデジット(1桁)
  (拡張子とシリアル番号は、各事業者が任意に設定します)

※詳しくはこちら
GS1 Japan:SSCC(出荷梱包シリアル番号)
https://www.dsri.jp/standard/identify/sscc/

リターナブル資産識別番号「GRAI」

GRAI(Global Returnable Asset Identifier)とは、リターナブル資産識別番号のことで、企業間で繰り返し利用するカゴ車や折りコンなどを管理するための識別コードです。「どの事業者の、どの資産(カゴ車など)か」を、GS1-128シンボルなどで表記します。商品を載せていたカゴ車がどこにいってしまったのかわからなくなることを防げるため、資産の追跡やメンテンナンス管理の向上などに活用できます。

桁数:14桁~30桁
構成:固定値「0」(1桁)、GS1事業者コード(9桁)、資産タイプコード(3桁)、チェックデジット(1桁)
※末尾にオプションでシリアル番号(16桁以内)を付けることができます。

※詳しくはこちら
GS1 Japan:GRAI(リターナブル資産識別コード)
https://www.dsri.jp/standard/identify/grai/

個別資産識別番号「GIAI」

GIAI(Global Individual Asset Identifier)とは、個別資産識別番号のことで、企業の資産を管理するための識別コードです。「どの事業者の、どの資産か」を表します。先ほどご説明したGRAIは企業間で使い回す資産(カゴ車や折りコンなど)を管理するためのコードでしたが、GIAIは個々の資産を識別して管理する際(病院で使う手術用具や医療器具のメンテナンス管理、レンタル品やリース品の管理など)に利用されます。物流や取引には利用しないコードです。

桁数:10桁~30桁
構成:GS1事業者コード(9桁)、資産番号(1~21桁)

※詳しくはこちら
GS1 Japan:GIAI(資産管理識別コード)
https://www.dsri.jp/standard/identify/giai/

サービス提供者/受益者識別番号「GSRN」

GSRN(Global Service Relation Number)とは、サービスの提供者と使用者を管理するための識別コードです。「どの事業者の、誰が提供したか/誰が受けた(受け取った)か」を表します。店舗(誰が販売したか)、図書館(誰に貸し出したか)、病院(誰が、誰に投薬したか)などで利用されています。

桁数:18桁
構成:GS1事業者コード(9桁)、サービス提供者/利用者番号(8桁)、チェックデジット(1桁)

文書識別番号「GDTI」

GDTI(Global Document Type Identifier)とは、文書識別番号のことで、管理が必要な文書の識別コードです。「どの事業者の、どの文書か」を表します。通関申告書や、保険証券などで利用されています。

桁数:13桁~30桁
構成:事業者コード(9桁)、文書タイプコード(3桁)、チェックデジット(1桁)
※末尾にオプションでシリアル番号(17桁以内)を付けることができます。

クーポン識別番号「GCN」

GCN(Global Coupon Number)とは、クーポンの識別コードです。「どの事業者の、どのクーポンか」を表します。インターネットやスマホの普及によりクーポンの電子化が進み、スマートフォンでの利用が想定されています。

桁数:13桁~25桁
構成:GS1事業者コード(9桁)、クーポンコード(3桁)、チェックデジット(1桁)
※末尾にオプションでシリアル番号(12桁以内)を付けることができます。

まとめ

識別コードは、商品売買や物流関連以外にも、資産の管理やサービスの提供者と受給者の管理など、様々な場面で利用されています。また、世界共通の識別コードには、必ず「どの事業者の」を表す「GS1事業者コード」が必要です(GS1事業者コードの取得方法について詳細はこちら )。ご自身の事業でバーコードなどによる識別コードの管理をする際は、ぜひ参考にしてみてください。