COLUMNロジザードオリジナル EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。

2020/04/22 ECインタビュー・見学チャネル別リアル店舗倉庫海外

JANコードについて知ろう③ 世界で活用される「GTIN」、新しいデータベース「GJDB」 編

一般財団法人 流通システム開発センター(以下、GS1 Japan)様に監修していただいております、「JANコード」をテーマとしたコラムの第3回です。

第1回「JANコードについて知ろう① 基礎編・利用開始編」ではJANコードの基礎について、第2回「JANコードについて知ろう② JANコードと関連するバーコード編」ではJANコードに関連が深く、物流の場面でもよく活用されている「集合包装用商品コード」と「GS1-128バーコード」についてご紹介しました。

第3回では、世界的にみたJANコードの成り立ちと活用について、JANコードをより便利に・効果的に活用するために開始された新しいサービス「GS1 Japan Data Bank」についてご紹介します。

※コラム内の画像は、全てGS1 Japan様の承諾を得て掲載しています。

世界で活用される「GTIN」

「JANコード」という呼び名は世界では通じない!?

一般的にはJANコードと呼ばれることが多いですが、国際的には「GTIN-13」という呼称があります。元々、国際基準の商品コードには「JANコード」「集合包装用商品コード」という呼称がありましたが、「GTIN(ジーティン)」という呼称に統一することになりました。
GTINは「Global Trade Item Number」の略で、国際的な流通標準化機関であるGS1が推進する国際標準の商品識別コードの総称です。
商品の発売元、製造元、輸入元といった商品のブランドオーナーが、企業間で取引が行われる商品単位ごとに、世界中の他と商品と重複することなく識別できるように設定することができます。

GS1とは

サプライチェーンにおける効率化と可視化などのため、流通システムの標準化や流通コードの管理及び流通標準に関する国際機関です。GS1の本部はベルギーのブリュッセルにあり、現在GS1には世界110以上の国・地域が加盟しています。商品をはじめ、さまざまなものを識別するためのコードやバーコード、電子タグなどを中心に研究し、それらの普及活動を行っています。
一般財団法人 流通システム開発センター様は、日本の標準化推進機関として、GS1に加盟しており、GS1 Japanという名称で活動しています。

世界から見たJANコードの成り立ち

JAN3_01.png※画像:GS1 Japan 「バーコードの基礎 -よくわかるGS1国際流通基準-」より転載 

日本で使用されているJANコード(GTIN-13)が13桁である一方、米国・カナダで使用されているU.P.C(Universal Product Codeの略)という12桁の商品識別コードが利用されています。(12桁のため、国際的な呼称は「GTIN-12」です。)
なぜそのような違いが産まれたのか、商品コードの成り立ちを簡単にご紹介します。

米国では1970年代の初め、流通業界で利用する商品コードとして「U.P.C(ユーピーシー)」を採択しました。
商品コードを表現する方法として、いくつかのバーコードが候補として挙がりましたが、その中からIBM社が提案したバーコードが採択されました。

当時検討されたバーコード一覧
JAN3_02.png※画像:GS1 Japan 「バーコードの基礎 -よくわかるGS1国際流通基準-」より転載 

その後、1970年代後半に入り、ヨーロッパ12か国の流通標準団体が参加して「国際EAN協会(現GS1)」が設立されました。設立当初の趣旨は、U.P.Cを世界各国で共通して使用できるようにするというもので、コードの中で国を表すためにU.P.Cの12桁へさらに1桁追加し、13桁からなる「EANコード」が誕生しました。
その後日本が国際EAN協会に加盟しました。そして、EANコードの日本国内での呼称を「JANコード」と決定したのです。
その後、国際的な呼称として国際EAN協会がGS1、U.P.C、EANコード、JANコードとそれぞれ異なる呼称であったところを「GTIN」という名称に統一させたのです。

海外でのJANコードの読み取り

海外へ商品を輸出する場合、商品に表示されているJANコードは、原則としてどの国の地域のPOSレジなどでも読み取りが可能ですが、北米へ商品を輸出する際は少々注意が必要です。
U.P.Cは12桁、JANコードは13桁という桁数の違いがあることから、以前は北米のPOSシステムでは読み取りが出来ないことが少なくありませんでした。
2005年からは、13桁のJANコードやEANコードの読み取りも可能になるように決定がされましたが、旧来のシステムを利用している一部の小売業では読み取りの出来ない店舗・事業所もあるようです。
米国・カナダにJANコードを表示した商品を輸出し、販売をしたいとお考えの場合は、事前に現地の取引先がJANコードの読み取りができるかどうか確認が必要です。

※詳しくはこちら
GS1 Japan:アメリカ、カナダへ商品を輸出する企業の皆様へ
https://www.dsri.jp/code/upc/

国・地域を特定するコード「GS1プリフィックス」

GS1に加盟する110以上の国と地域には、それぞれを識別するために「GS1プリフィックス」という2~3桁のコードが割り当てられています。
日本には、450番~459番、490番~499番が割り当てられています。そのため、日本国内で割り当てられるJANコードは、どの企業でも「45」または「49」から始まっているのです。

日本のように、商品識別コード冒頭の2桁だけで国を区別できるかというと、厳密に言えばそうではありません。例えばアメリカは、事業者数・アイテム数の多さから、000番~019番、030番~039番、050番~139番と幅広い番号が割り当てられています。
反対に、登録事業者数の少ない企業もあります。例として冒頭が「85」番代の国を挙げてみると、「850」番がキューバ、858番がスロバキア、859番がチェコ、というように比較的細かく割り振られていることが分かります。

※詳しくはこちら
GS1 Japan:GS1 プリフィックスと加盟組織名・用途一覧
https://www.dsri.jp/jan/gs1_prefix.pdf

GS1 Japan Data Bank

従来、比較的大きな規模の事業者を中心に登録活用されてきたJANコードですが、ECでの商品取引の急速な拡大により、中小規模の事業者や個人事業主にも利用層の広がりが進んでいます。また、あらゆる商品がネットを通じて国や地域を超え、世界中で販売されるようになり、JANコードの重要性がかつてないほど増している状況であると言えます。国際機関であるGS1では、各国の商品識別コードを一元的に管理し、各国・各企業の・各商品の情報を参照できる機能の提供を進めています。

GS1 Japanでは、その活動の一環として「国内の中小規模のブランドオーナーにおけるGTINの設定や管理の負担軽減」を主な目的に、「GS1 Japan Data Bank(略称:GJDB)」という新しい商品情報データベースサービスを開始しました。(2019年10月開始/登録無料)。
サービスが開始されてからわずか半年ですが、2020年4月現在で登録事業者数は約2,200、登録アイテム数約32,000と、早くも多くの企業で活用されています。

JAN3_03.jpg※GS1 Japan 公式サイトより転載

GJDB活用のメリット

JANコード(GTIN)の設定が簡単にできる

各商品ブランドのオーナーにとってどの商品にどのJANコードを割り当てるか、といった設定の作業は、煩わしいものです。GJDBを利用することで、その作業を簡略化できます。事業者ごとに割り当てられたマイページ上で、「GS1事業者コードを選択」し、「基本的な情報を入力」するだけで、商品ごとのJANコードを設定することができます。
JAN3_04.jpg
※GS1 Japan 公式サイトより転載

JANコードの番号管理が簡単にできる

設定したJANコードは、基本的には各事業者によって、責任をもって重複がないよう管理しなければいけません。しかし、システムで管理していない場合、どの番号までを設定したのかが分からなくなり、コードが重複してしまうリスクも高まります。
GJDBに自社の全ての商品の情報を登録しておけば、システム上でJANコードの番号が正確に管理されるので、重複の心配がありません。

さらにGJDBでは、「どれだけのJANコードを設定しているか(設定できるJANコード数がどれぐらい残っているのか)が、グラフで表示され、一目で設定状況を確認することができます。

JAN3_05.jpg※GS1 Japan 公式サイトより転載

また、JANコードと商品番号だけではなく、商品説明・価格・サイズなど様々な情報を登録することが出来るため、商品情報のデータベースとして活用することができます。

GJDBに登録できる商品情報
JAN3_06.jpg※GS1 Japan 公式サイトより転載

バーコード画像が生成できる

GJDBでは、商品情報を登録し、国内・海外のデータベースに公開すると、バーコード画像の生成とその生成された画像データのダウンロードが可能となります。バーコードシンボルの作成は、1事業者につき10件まで無料です。

GS1 Japanに関連する国内外のデータベースにシームレスに連携できる

ブランドオーナーが開発した商品を広く販売するためには、商品情報を正確に共有し、アピールしていく必要があります。しかし、商品情報を共有するためには、PR先の方法にあわせて、都度、ブランドオーナーが商品情報を提供しなければならず手間となっています。
GJDBでは、登録した商品情報をGS1 Registry Platformおよび、当財団関連のデータベースの「JICFS/IFDB 」、「多言語商品情報データベース 」にシームレスに連携・公開さるので、国内外に自社の商品情報をPRすることができます。

JAN3_07.png

※GS1 Japan 公式サイトより転載


GS1 Registry Platform
GS1が全世界のブランドオーナー発信の商品情報等を一元管理し、GS1加盟組織を通じて、小売業等に提供するサービス。

JICFS:ICFS/IFDB(JANコード統合商品情報データベース)
JANコードと付随する商品情報を一元的に管理するデータベースサービス。小売業におけるPOSシステムやEOSなどの導入運用に必要な商品マスターや、小売業と卸売業間のオンライン受注処理で利用される商品情報など、流通情報化において作成負荷が大きい商品マスター情報を収集し、誰もが低コストで迅速に正確な商品情報を得られることを目的としています。

多言語商品情報データベース
訪日外国人観光客向けに、スマホアプリで、商品に表示されているバーコードをスキャンすると、その商品のカテゴリー(JICFS分類)が多言語で表示されるサービスです。
登録されていれば、画像や多言語の詳細ホームページのリンク情報も確認できます。

※詳しくはこちら
製・配・販連携協議会:多言語商品情報プロジェクト
https://www.dsri.jp/forum/pro.html

GJDBを利用するには

GJDBを利用するには、まずGS1事業者コードの取得が必要です。すでにGS1事業者コード登録している、という方は、My GS1 Japanログインページにアクセスし、通知書に記載されているMy GS1 Japanのログイン用IDとパスワードで簡単にログインすることができます。過去にGS1事業者コードの登録を行っており、ログイン用IDとパスワードを持っていない、という方はMy GS1 Japan 利用申し込みフォームから利用申請をすることができます。

※詳しくはこちら
GS1 Japan:GS1 Japan Data Bank(GJDB)とは?
https://www.dsri.jp/gjdb/about_gjdb.html

まとめ

ECの広がりと共に、ますます国内外での活用が広がるJANコード。GS1 Japan様は、今後もGS1登録事業者やデータ利用者がさらに便利にJANコードを活用できるよう、サービスの拡充を進めていくとのことです。いつかはGS1事業者として登録をしたい、という方にはぜひ今回のコラムを参考にしていただきたいと思うとともに、自社ですでにJANコードを利用しているけれど活用しきれていない、もっと活用してみたいとう方は、ぜひGJDBの活用をご検討いただきたいと感じました。

GS1Japan 上田様・小柄様、取材にご協力いただきありがとうございました!

一般財団法人 流通システム開発センター(GS1 Japan)

 logo_GS1Japan.pngJAN1_15.jpg

GS1 Japan様公式サイト
https://www.dsri.jp/

お問い合わせフォーム
https://www.dsri.jp/contact/