COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2017/02/06 システム

WMSにも活用!いまさら聞けない「クラウドサービス」のメリット

最終更新日:2021年07月06日

ITのイメージが強い「クラウドサービス」。しかし、現在は幅広い業界で活用が進んでおり、物流においても例外ではありません。そこで今回は、「クラウドサービス」の基礎知識について解説を行います。加えて、倉庫管理システムであるWMSとクラウドサービスの関係や、導入によるメリットについてもご紹介します。

クラウドサービスとは

ソフトウェアをPCにインストールし、自社でシステムの設備を保有する「オンプレミス型」に対して、「クラウド型」はインターネット経由でソフトウェアを利用します。 オンプレミス型だとソフトウェアをインストールしたPCの他、サーバーなどの保守が必要になりますが、クラウド型はPCにソフトウェアをインストールする必要がないため、PCが壊れても他のPCで引き続きソフトウェアを利用できます。

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ASP・SaaSとクラウドサービス

クラウドサービスと並行してよく耳にする言葉として「ASP」や「SaaS」があります。

ASP(エーエスピー):Application Service Provider

インターネットを経由したソフトウェアレンタルサービスで、1998年頃に登場しました。従来のASPは「シングルテナント」と呼ばれる、ユーザーごとにサーバーを割り当てる方式でした。 導入のしやすさから注目されていましたが、当時は安価なインターネット環境が整備されておらず、また、セキュリティー面の不安から衰退したと言われています。

SaaS(サース):Software as a Service

ASPの欠点を解消・進化させたサービスとして2005年頃に登場しました。シングルテナントからマルチテナントとなり、1つのサーバーを複数のユーザーに割り当てることで、安価に利用することができるようになりました。また、この頃になるとインターネット環境も一般化し、ブロードバンドの登場により高速なインターネットが浸透したこともあり、SaaSは普及していきました。

クラウド

語源は2006年8月、サーチエンジン戦略会議にてGoogleのCEOエリック・シュミット氏の発言とされており、現在ではインターネットを経由したサービス全般を「クラウド」と呼ぶようになりました。

ロジザードスタッフより

まとめると...

  • ASP⇒SaaS⇒クラウド の順番でインターネット経由のサービス提供は注目されてきました。
  • ASPもSaaSもクラウドの一種といえます。
  • 現在一般的に「クラウドサービス」と呼ばれるものは「SaaS」を指します。

クラウドサービスと従来型サービスのメリット比較

1.初期費用

従来型のソフトウェア開発であるオンプレミス型は、企業に合わせて開発・カスタマイズを行うため高コストになる傾向にあります。場合によっては、数百~数千万円、作りこむと億単位になることも。クラウドサービスはある程度パッケージ化されたソフトウェアのため、100万円以下でもシステム導入が可能です。

2.ランニングコスト

ソフトウェア開発の場合、開発したシステムの保守が必要です。ランニングコストとして、例えばシステム保守費用という名目で初期費用の10%×5年間がかかり続けることがあります。また、社内でもシステム保守担当を付ける必要が出てくるため、その担当者の人件費、サーバー保守やメンテナンスと費用がかさみます。インフラの変化にともない新たに開発費などもかかってくるでしょう。
クラウドサービスでは基本的に利用料がほぼ一定の他、サーバー・インフラについてもサービス提供元が対応してくれます。利用料金はかかるものの、比較的安価な傾向にあります。

3.構築期間

システムを1からスクラッチ開発する場合には、要件定義から開発、導入後のテストなども含め、少なくとも半年~1年の期間が必要です。パッケージ型のクラウドサービスなら、マスタ関係の整理といった準備が整えば1か月程度での導入が可能です。

4.運用

システム構築後は、安定稼働までに時間がかかります。また、場合によっては追加開発が必要になります。実際に業務で活用するまでには時間もコストもかかる、というのが実情です。一方、 クラウドサービスはすでに堅牢なシステムが完成しているため、導入したその日から安定した運用が実現します。


WMSでも活用されるクラウドサービス

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クラウドサービスは物流の現場でも活躍しています。その代表例がクラウドWMSです。以下では、受託開発型のオンプレミス型WMSと、パッケージ型のクラウドWMSの特徴や違いについて解説します。

オンプレミス型(受託開発型)

従来型のWMSは、オンプレミス型での提供がほとんどです。一部パッケージ製品もありますが、システム内容は事業ごとに受託開発されるケースが多く見られました。一から開発を行うのでカスタマイズ性は非常に高く、企業の持つ課題に対してしっかり対応できるのが魅力です。また、問題発生時には自社のエンジニアがトラブルシューティングを行えるという点も評価されています。

一方で、受託開発型は導入コストが高く、システム構築期間が長いというデメリットがあります。そのため、大規模な倉庫やECサイトを所有している企業が長期的な運用を目的に採用するケースが多い印象です。

クラウド型(パッケージ型)

パッケージ型ソフトウェアをクラウドサーバーにインストールした形式(SaaS)のWMSです。すでに開発が完了しているため早期導入が可能。さらに、初期費用も抑えられるのがパッケージ型の魅力です。スタートアップ時や拠点立ち上げの際には最適です。
また、クラウド型のサービスはインターネット環境とブラウザがあれば利用できるため、場所を問わず使用できるという点も大きな魅力です。マネージャーがタブレットを使って自宅から複数の倉庫のステータスを確認したり、スマホを現場に持ち込んでデータ登録をしたりといった作業環境が容易に整います。


近年注目されているのはクラウド型

これまで、WMSはオンプレミス型が主流でした。その理由は、一口に「物流」と言っても各社で異なる課題があったため、カスタマイズが必須だったからです。また、パッケージ型では基幹システムとの連携ができない、といった事情もありました。
一方、近年ではクラウドWMSのベンダーがサービス提供実績を重ねるうちに、業界・業種ごとに必要となる機能が何で、どのようなオプションが求められているかのナレッジが蓄積されてきました。サービスへの反映も進んだことで、各業界・業種ごとに機能が特化したクラウド型WMSが増え、それぞれに求められる機能が搭載されるようになってきました。
加えて、近年ではクラウド型でもオプション機能を追加できるものが増えてきており、自由度も高まってきています。外部システムとの連携ができるものを選べば、自社に合わせたシステムの構築も可能です。
ビジネスにスピードが求められる現代。導入ハードルが低く、物流業務に必要となる機能とカスタマイズ性が備わっているクラウドWMSは、注目と評価を集めています。これからWMSを導入しようとお考えの方は、クラウド型WMSをぜひご検討ください。

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