COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

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最終更新日:2022/10/21 小売業(リアル店舗)海外

無人コンビニが上海に登場

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このコラムは2017年9月20日発刊「ほぼ月刊ロジザード」第13号に掲載した内容です。

ここ数年で大都市に一気に広がったサービスが次々と生まれる中国・上海で、「BingoBox」と呼ばれる24時間営業の無人コンビニが営業を開始しました。今回はこちらの無人コンビニの事例をご紹介します。

スマホアプリ・RFIDを活用した店舗形態

店舗の大きさは20フィートコンテナとほぼ同じサイズで、面積は15㎡とかなり狭いです。この「BingoBox」は通常のコンビニとは異なり、自由に出入りすることができません。入るためには、まずスマートフォンのアプリ「s微信(以下、WeChat)」を使った本人確認が必要です。扉の横についた二次元バーコード(以下、QRコード)をWechatで読み取ると鍵が開き、店舗内に入ることができます。

現在「BingoBox」には500点程のRFID(電子タグ)付き商品が並んでいます。商品価格は通常のコンビニに比べて低いようです。品ぞろえは主に、保存期間の長い食品、ドリンク、日用生活品が中心。選んだ商品を指定されたレジへ持っていき、自分でスキャンして会計します。入店しても買い物をしなかった場合は、出入り口に設置されたQRコードをスキャンし、認証を行うことで出ることができます。24時間、監視カメラでモニタリングされており、会計せずに持ち出すなどの不正を発見すると、店内に警告メッセージが流れる仕組みです。

無人コンビニの課題感

広東市で4つ、9か月の試験運用を行った後、今回の上海での展開に至っています。無人コンビニは一見、非常に利便性が高く人気なのですが、すでに下記のような課題も挙がっているようです。

・インターネットの普及が十分ではない地域や中高年層が使う場合、操作が難しいと敬遠される。

・盗難防止システムの安全性がまだ万全ではない、改善できる余地がある。

・商品の補充が適時ではない。(お客様にとっては店員がいるかいないかではなく、欲しい商品があるかないかが大事。)

上記の通り課題を挙げましたが、テクノロジーの進歩とインターネットのさらなる普及と共に確実に成長しつつあります。もっと良質で効率の良いサービスを提供し、消費者に一層寄り添ったショッピング体験をもたらすことでしょう。

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