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物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2020/06/29 リアル店舗在庫管理

アパレル専門店の利益を決める、「在庫」起点の分析・アクションとは?

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小売業における「在庫」について、みなさんはどのような印象や思いを持っていますか?

店舗スタッフの方であれば、「在庫が余っていて不安になる」「よく売れる商品の在庫がもっと欲しい」といった思いがあるのではないでしょうか。しかし、在庫は「有るか無いか」を表す単純な数字だけでなく、店舗の利益を決める上で重要な数字でもあります。そして、在庫に対してその数字の意味を知ってアクションを起こすことで、店舗に必要な利益を確保できるようになります。

本コラムでは、アパレル専門店を例に取り上げ、在庫起点で利益を確保するために有効なアクションについてご説明します。

小売業とは

小売業とは、商品を消費者に販売する事業です。小売業には「業態」という概念があり、業態とは「誰に、どのように売るか」といった「販売相手」と「販売方法」を軸に考えた区分けを指します。例えば、「百貨店」も業態の一種で、専門店、スーパー、通販(無店舗小売)などがあります。

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また、消費者が抱く店舗に対する認識は、商品の部門構成で決まります。部門構成とは、その店舗がどのような種類の商品で構成されているか、ということです。消費者は、アパレル品が中心の部門構成であれば洋服店、生活雑貨が中心の部門構成であれば雑貨店という認識を持ちます。そして、同じ小売業でも、「業態」と「部門構成」によって事業戦略が異なります。このように多様な小売業ですが、すべての小売業に共通するのは、販売する商品を「在庫」していることです。

下がっていく「モノの価値」

そもそも店舗で販売している商品の価値は、日々下がっていくものです。仕入れたばかりのモノは価値が高いので定価で販売できますが、在庫してから日数が経った商品は価値が下がり、定価では売れなくなるので値下げをして、セールを行うときには8割引になることもあります。こうして、販売する(在庫を消化する)ため、日数の経過とともに徐々に値下げを行うことで、設定した商品の利益の平均的なパフォーマンスは落ちていきます。

そして、最終的に販売できない分は価値が「0以下」になってしまいます。捨てたら商品管理にかけたコストが全額損失になって、利益を奪ってしまうのです。しかし、在庫リスクに目を向けず、売上ばかりを気にしている店舗は多くあります。「目の前の在庫は売り切る」これが唯一かつ絶対的に正しい方向です。

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在庫と売り上げ・利益の関係性

価値が下がってしまったモノは、どうすればよいのでしょうか。

店舗の目的は、予定の売上高を上げ、予定の利益を達成することです。そのためには充分な「粗利」が必要となり、これはとても重要な視点となります。店舗の売り上げと粗利の関係は、下記のように表すことができます。

店舗の売り上げ

"在庫だった商品から販売が実現した"売価×点数の合計

店舗の粗利

"在庫だった商品から販売が実現した"(商品売価×点数の合計)-(商品原価×点数の合計)

在庫が0なら売上高自体が実現しません。ですから、売上と粗利を達成するために必須の変数は、「在庫」なのです。

店舗にとってコントロールできるのは、目の前にある「在庫」

どのような商品が売れる傾向にあるか、昨年と比べて売上がどうなっているかなど、分析することは重要なことです。しかし、いくら分析をしても、分析結果をもとに起こせるアクションがなければ意味がありません。分析は、あくまで今後店舗がどういうアクションを起こすかを決めるための数字であるべきです。では、どの数字を見てアクションを取り、何に基づいて将来に向けてのアクションを決めればよいのでしょうか。

ここで、「在庫」の存在が重要になります。在庫は仕入先に頼まなくても目の前にあります。誰に断らなくてもアクションが取れるものです。例えば「仕入れ」に焦点を当てた場合、売れているものをもっと仕入れたくても、仕入れ先の事情もあるので、いきなり入荷することはできません。また、モノを作るにもリードタイムが発生します。いきなり「明日から販売」は不可能です。今日、今すぐコントロールできるのは、目の前にある在庫なのです。

そこで、在庫に適切な販売価格設定をして「売り切るため」の消化管理を行うことが、売上と粗利に効果のある、店舗の最も重要な機能となります。

ただし、そのアクションを取れない人が多いことも事実です。販売価格の値下げは決断すればできることでしょう。しかし、「値下げ」というアクションができないのは、「やった結果店舗全体の粗利への影響がどうなるかわからない」からではないでしょうか。例えば、「これを半額にすれば消化できる」とわかっていても、半額で処分した場合の影響を想像することができません。どうなるかわからないと、人間はアクションできなくなります。そのために、「在庫消化」の実行結果が把握できるシステムを活用しましょう。

店舗側と本部側での実践

店舗側、本部側では、在庫に対するアプローチをするにあたり、それぞれどのような役割があるのでしょうか。

店舗がやるべきこと

店舗がやるべきことは、「自分の店舗の在庫を売り切ること」です。このオペレーションで一番重要なのは、「利益を最大限にすること」にあります。

思ったほど売れてないものに対しては、商品とお客様との接点を意図的に作り、出合っていただくことが必要です。そのために行う在庫に対する具体的なアプローチは、「値段を下げる」こと、そして「売り場の場所を変える」ことです。例えば、定期的な値下げコーナーを作り、SalePOPで目印をつけるといった施策が挙げられます。消化したい商品を目立たせることで、より多くのお客様がその商品と出会うことができます。

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また、値段を下げる時期を見極めることも重要です。季節が変わるタイミングで値下げをしても、そのシーズンはもう着る機会があまりないので、売れる確率は少ないでしょう。反対に、入荷してすぐに値下げをしてしまっては、利益を最大限にすることができません。値下げのコントロールが上手くできていない原因として、在庫の鮮度管理がしっかりできていないことが考えられます。

在庫の鮮度管理を行うためには、「在庫の見える化」をしましょう。前年や直近の在庫消化傾向を見ながら値下げのタイミングなどを判断することができます。このように、思ったほど売れてないものに対して、値下げをコントロールして、適切なタイミングで商品とお客様を出合わせることが重要となります。

こうして最後の1点を売り切ることを実現できれば、在庫が減って棚卸などの在庫管理も楽になり、店舗スタッフの方の負荷が下がるといったメリットもあります。

本部がやるべきこと

本部がやるべきことは、企業全体の在庫を売り切ることを目標に、販売コストを加味して在庫のハンドリングをし、最大の利益を残すことです。各店舗の在庫を売り切るためには、店舗ごとの在庫バランスをコントロールする必要があります。

在庫のコントロールとは、例えば、倉庫在庫の配分を通して、売れ行きの良い商品を補充し、販売機会の損失を防ぐことです。また、滞留在庫を他の売れ行きの良い店舗へ移動することも在庫コントロールの1つです。在庫を移動するためには、配送コストがかかります。配送コストを加味した上で、他店舗へ在庫を移動させた方が良いのか、値下げをしてそのまま自店舗で販売した方が良いのかを判断します。このコントロールをいかに正確かつスピーディーに実行できるかがポイントです。

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在庫をコントロールするためには、「在庫の見える化」が必要です。本部では、各店舗の「売上」と「販売個数」の現状を把握し、それぞれの店舗で在庫を売り切ることをしっかりとアシストしましょう。

店舗と本部双方にとって、「在庫」は決定的な変数になる

通常、店舗は販売(在庫の消化)、本部は商品の仕入れという役割分担をしています。そして、お互いの仕事の成果として売上高と利益を作るためには、達成し得る適正な在庫(の中身)をコントロールし続けないといけません。小売業の事業継続のために、「在庫が決定的な変数である」と言えることがお解りいただけたと思います。

そして、値下げをするとしても、利益が残る範囲で回収するノウハウがあれば、回収資金で新たな商品にお金を投じることができます。その結果、もっと利益を確保できる商品に再投資し、それを売って更に利益を増やすことができます。

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まとめ

いくら売り上げや粗利の分析をしても、過剰在庫が放置されていれば意味がありません。誰もがアクションを取ることができる最大の変数である「在庫」に焦点を当て、その数字をもとに在庫数や販売数を日々管理しながら消化管理をすることで、店舗の売上・利益のパフォーマンスを高めることができます。

そのためには、まずは「在庫の見える化」をすることが必要です。ロジザードが提供しているクラウド型店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」は、バーコードを活用することで店舗の在庫を正確に管理することができます。「在庫の見える化」とは、単に数を数えるだけでなく、「目標の売上を達成しつつ、利益を得る」ということです。正確な在庫管理を行うことで、見えてくる事実は大きなものとなるはずです。自社の店舗運営について、在庫起点で今一度考えてみることをお勧めします。

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