COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2022/03/25 3PL事業者・倉庫インタビュー・見学物流ロボット

取材:プラスオートメーション様に聞く、ロボットソーター導入のメリット ─ Vol.1

プラスオートメーション様に聞く、ロボットソーター導入のメリット

急速に進化する物流現場では、大手に限らず中小の3PL事業者様においても、様々なシーンで物流ロボットの導入事例がみられるようになりました。自動化の中では大掛かりなマテハンが主流だったソーティングシステムにおいても、柔軟性の高いロボットソーター(ソーティングロボット)が登場しています。今回は、物流ロボティクスサービスをサブスクリプション型で提供するプラスオートメーション株式会社の西川耕平様に、Libiao社製次世代型ロボットソーター「t-Sort(ティーソート)」について、その導入メリットについてお話を伺いました。2回にわたり掲載します。

仕分け業務の自動化・効率化に柔軟に対応するロボットソーター

─ ロボットソーターとは、どのようなものでしょうか?

仕分け業務の自動化・効率化を図るソリューションで、ソーティングロボットとも呼ばれます。小型のAGV(無人搬送車)が倉庫内の物品を搬送し、少人数・短時間・大量の仕分け作業を実現します。大規模な工事を必要とせず短リードタイム・省スペースでの導入が可能で、原状復旧のコストがかからないうえ、仕分け間口数や処理能力などすべてが可変、高い柔軟性を持ちます。
当社が提供するLibiao社(注)製次世代型ロボットソーター「t-Sort」は、従来のソーターと比較すると約1/3~1/2の設置面積で稼働可能です。10台程度から利用でき、調達を含めて約1カ月で導入が可能。初心者の方にも扱いやすく、波動に応じて台数を増減できるなど、操作性・柔軟性・拡張性に優れているため、世界で10,000台超の導入実績があります。

注 Zhejiang Libiao Robot Co., Ltd.(中国)
http://www.libiaorobot.com/


可用性・柔軟性に優れるロボットソーターは、3PL事業者に向いている

― 通常イメージするコンベア式ソーターとはどのような違いがあるのでしょうか?

従来の据え付け型マテハン機器と物流ロボットを比較すると、一般的にマテハン機器は「大量に同質のものを高速で処理する」というパフォーマンスに優位性があり、物流ロボットは可用性や柔軟性に優れています。ソーティングシステムも同様です。「t-Sort」を例に、比較されやすいコンベア式ソーターとロボットソーターを比べてみましょう。

コンベア式ソーターとロボットソーターの比較

大きく異なる点は、トラブル時に稼働が継続できるかどうかです。コンベア式ソーターは、設備をすべて停止してトラブルに対応しなければなりませんが、ロボットソーターは、トラブルが生じたロボットのみ撤去すればOK。他のロボットは稼働可能ですし、パフォーマンスが落ちた分を人でカバーすることが可能です。コンベア式ソーターは、人が中に入ることもできませんから、稼働を止めざるを得ないのです。

ロボットソーターは、大掛かりな工事を必要としないため、現場を止めることなく、少ない台数からすぐに導入できます。作業容量の変更に対しても柔軟性が高く、波動等作業量に応じて台数の調整が可能です。アンカーを打たないため、原状回復の費用がかかりませんので、賃貸倉庫でも利用できます。これは中小規模の3PL事業者様や自社物流の企業様にも導入しやすい点だと思います。

― 3PL事業者様にとっても、ロボットソーターは導入メリットが大きそうです。デメリットとして意識すべき点はありますか?

処理能力だけで比較すると、最大キャパシティを前提に開発される据え付け型マテハン機器に分がありますが、ロボットも台数を増加することで能力拡張ができます。t-Sortの場合、最適な台数として15~50台(1000~4000pcs/h)程度を目安にお勧めしていますが実際には200台以上稼働させている現場もあります。
また、新しい技術ですので、長期にわたって運用されてきた実績はありません。数年後にはより優れた新型のロボットが出てきている可能性も高いと考えています。そのデメリットを解消できるソリューションとしてサブスクリプションでの利用をお勧めしています


大量に入荷した商品をSKU単位・オーダー単位に仕分けするニーズにマッチ

― 最も活用に適した商材、シーンについて教えてください

最も活用に適した商材、シーンについて

アパレル、日雑品、化粧品や玩具、エンターテイメント系の商材が適しています。大量に入荷した商品を、出荷オーダー単位、SKU単位に仕分けするニーズにマッチします。

また、宅配便の段ボールや梱包物、伝票類などの紙も一緒に仕分けられます。バーコードなどの識別情報があれば、商材以外も合わせて仕分けできるのがミソです。コンベア式ソーターは、紙のような柔らかなものはトラブルのもととなるので流せませんが、「t-Sort」はトレイ(またはクロスベルト)に物を載せて運ぶ仕組みです。生ものや精密機械、識別情報がないものはNGですが、コンベアには載せられないものも運べるため、取り扱い商材の幅が広いのが特徴です。

活用シーンとしては、店舗別出荷仕分け、返品SKU仕分け、入荷仕分け、オーダー別仕分け、方面別仕分けなどの用途で利用されています。ピース単位で仕分けをしたいなら、BtoB、BtoCの区別なく活用していただけるでしょう。

― ロボットに載せて運ぶとのことですが、段ボールなど大きさに制限はありますか?

「t-Sort」は、重量に応じてバリエーションを用意していますが、大きさについてはロボット走行用のマットの幅に依存します。ロボットが回転する時に走行用マットを上回るサイズだと、ロボット同士がすれ違う時に衝突する可能性があるので、注意が必要です。「t-Sort」の場合は、様々な幅のマットをご用意しており、最大のマットサイズを活用する事で幅1mといった大型の段ボール箱も仕分ける事が可能です。


EC活況で出荷先が膨大に。返品処理も課題

― ロボットソーターに関する相談は増えているのでしょうか?

コロナ禍でEC物流の増加に伴い、小口化された荷物の出荷先が膨大になりました。配送に至るまでの仕分け作業を自動化したいというニーズは、非常に高まっていると感じます。ECでの販売増にあわせて返品数も増加しているため、返品仕分けの自動化も求められています。特に、3PL事業者様からの問い合わせは増えており、狭い設置場所、短納期での導入、スモールスタートへの需要が高まっていることを肌で感じます。


まとめ

今回はロボットソーター導入のメリットについて、伺いました。次回は、次世代型ロボットソーター「t-Sort」についてもう少し詳しく解説いただくとともに、RaaS活用のメリットについてもご紹介します。
ロジザードは、皆様の現場のロボティクスを応援しています。どうぞお気軽にロジザードにご相談ください。

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https://www.logizard-zero.com/contact/

プロフィール

西川耕平氏
プラスオートメーション株式会社(セールスコンサルタント)

プラスオートメーション株式会社

会社概要

会社名:プラスオートメーション株式会社
所在地:東京都港区芝1-4-3 SANKI芝金杉橋ビル8階
事業内容:RaaS:物流向けロボット機器・システムのレンタル・販売
代表取締役社長:飯間 卓
設立日:2019年6月18日
ホームページ:https://plus-automation.com/
お問い合わせ:TEL. 03-6206-6603