COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム
物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。
物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。
新規事業を立ち上げる起業体験イベント『「第四回」Startup Weekend 秋田』が2024年6月28(金)~30(日)に開催されました。ロジザードはそのリードスポンサーとして協賛し、さらにロジザード社員がイベントを体験してきました。年代はバラバラながらも熱い想いを持った参加者の戦いの軌跡をレポートします。
Startup Weekend(スタートアップ・ウィークエンド)は、全世界で7,000回以上開催され、世界中で50万人以上が参加しているスタートアップ体験イベントです。金曜夜から日曜夜までの3日間で行われ、参加者はアイデアを形にするための方法論を学び、最終日には発表を行います。最後は審査員によって優勝チームが決められます。
ロジザードは秋田市と横手市に開発センターを設けているほか、秋田大学との共同研究を長年続けており、秋田と馴染み深い企業です。今回このようなイベントが秋田で開催されるということで、秋田の人材育成や地域活性化の観点からも、メインスポンサーとして協賛しました。
Startup Weekend公式HP
Startup Weekendの活動詳細については、下記をご覧ください。
https://nposw.org/
会場は秋田市文化創造館。ロジザードメンバーが会場に到着したときにはすでに参加者が集まり始め、盛り上がりを見せていました。
ファシリテーターよりStartup Weekendとは何か、どのような3日間にしてほしいのかの説明があった後、早速アイスブレイクとして「ハーフベイクド」というゲームが始まりました。「ハーフベイクド」では4~6人の小グループに分かれ、2つのランダムなキーワードを組み合わせて新しいビジネスプランを発想します。ほとんどが初対面のグループですが、数分でアイデアを練り、それぞれが模造紙に描いたアイデアを発表していきました。
続いて1分ピッチが始まります。ここでは、個人で考えたビジネスプランをA4用紙一枚に描き、それぞれ1分で説明します。どんな課題を、どう解決しようと考えているか、それを叶えるためにどんなメンバーを募集しているのか、熱意のある発表が行われました。
高校生から社会人まで、様々な立場で描かれた計26のアイデアの中から投票が行われ、6のアイデアが選抜されました。どのアイデアに興味があるかを選んでチームを作り、最終日の発表に向けてアイデアを練り上げていきます。1日目はチームが出来上がったところで終了しましたが、会場が閉じられた後も各々で集まり、明日への計画を立て始めている姿が見られました。
2日目は、朝から会場に集合せず、そのままインタビューへと向かうチームもありました。本イベントで大切にされている言葉は「No Talk, All Action(不言実行)」。机に向かうだけではなく、自分の足で情報を集めビジネスプランを構築していくことが推奨されています。「ルールがないことがルール」とされているイベントの基本思想の通りに、各グループ自由に動いていました。
一方、会場ではメンバーの目線合わせとして、「ターゲットとは」「ペルソナとは」を考える重要性が共有されました。また、市場の反応を試すために用意する「MVP(Minimum Viable Product、顧客のニーズを満たす最小限のプロダクト)」を作ることを目指すよう、方針が示されました。チームで議論を重ねていると徐々に理想の形が大きくなりすぎ、本来の課題解決に不必要な要素を盛り込んでしまう、という懸念があります。今回のイベントは短い3日間で無駄なく効率的に新規事業を形にする必要があるため、「MVP」を作る意識が大切です。ファシリテーションが終わると各チームすぐに話し合い、インタビューなどへ動き始めました。
中には秋田市にある国際教養大学へ行き、外国籍の方を中心にインタビューをしに行くチームもありました。同行していると、言語の壁もある中で道行く人を足止めしてインタビューさせてもらうことに苦戦している様子が見られました。しかし、画面越しにとるアンケートとは違い、答える際の表情や悩み方から読み取れる要素もあり、自分の足で調査をする意義を感じられました。
午後はコーチの方々が参加され、各チームのアイデアを聞きながら鋭い質問を切り込み、アドバイスをしていきます。参加者の方に聞くと、「どんな意義があってこれをやるのか、誰が幸せになるのか、を問われ即答ができなかった」「自分が消費者だったらそれを本当に買いたいかを聞かれ、ドキッとした」など、起業経験があるからこその指摘にハッとし、再度アイデアを練り直しているようでした。
夢のようなアイデアを現実的な事業へ落とし込むところが最も苦しいところ。参加者の皆さんも頭を抱える姿が多く見られました。果たして最終日までに、コーチング内容を反映してどのくらいアイデアを変えていくのか、あるいは変えずにブラッシュアップしていくのか、まだ読めないままに2日目が終了していきました。
とうとう迎えた3日目。発表へ向け全員が追い込みにかかります。各グループを見てみると、メンバーの顔触れが変わっているところがちらほら。どうやらコーチの指摘の後解散になったチームや、メンバーが入れ替わったチームがあるようです。新たに生まれた1チームもありました。「ルールがないのがルール」のため、これも自由。いずれにせよ自分の意思をもって動く必要があるのが本イベントなのだと感じさせられます。
発表が近づく正午。この時点でも各チームの準備状況は様々で、発表ギリギリまで話し合いを続けるチームもあれば、プレゼン資料の最終調整をするチームもあります。どのチームもコーチから指摘された不安要素の解決に奔走し、自分たちの提案内容の未熟さを感じながらも、今できるベストを出せるよう進み続けていました。
待ちに待った発表の時間。今までよりも広い会場へ移動したこともあり、緊張感がよりいっそう高まります。はじめにロジザード執行役員の柿野からご挨拶をさせていただきました。その中では「ビジネスは一人で成り立つものではなく、いろいろな役割のメンバーのサポートがあってグロースしていくもの。このイベントを通してビジネスプランの優劣だけではなく、チーム全員が各々の役割を果たすことの大切さも感じてほしい。」とメッセージが伝えられました。
続いて7チームそれぞれのプレゼンテーションが行われます。各5分、短い時間ですが内容の濃いプレゼンテーションが行われます。下記が今回発表された7つの提案です。
①Z世代向け異世界転生アドベンチャー(チーム名:アナザーワールド)
②絶対に日本語を使ってはいけない農家民宿(チーム名:タビツカ)
③住めば都(チーム名:チーム・ヴァンパイア)
④アイスポ(チーム名:アイスポ)
⑤SUKIMA(チーム名:SUKIMA)
⑥デジデト‼(チーム名:デジデト)
⑦ゲストハウスin大潟(チーム名:農バイサポーターズ)
発表後には審査員から「キャッシュポイントを別に作らないと利益を生み出せないと思うが何か考えているのか」というような質問や、「ニーズや市場規模から調査が足りていない」などの厳しいコメントがあり、皆さん苦い顔でアドバイスを受け止めていました。ただその一方で、自席に戻るとチームメイトと顔を見合わせ微笑む姿が見られ、この3日間で紡がれた絆も感じられました。
その後の審査時間では、「検証する」「MVPを作る」「ビジネスアイデアを考える」の3観点をもって審査が行われます。その結果は、今回の表彰チームは下記のようになりました。
3位:SUKIMA(チーム名:SUKIMA)
2位:絶対に日本語を使ってはいけない農家民宿(チーム名:タビツカ)
1位:アイスポ(チーム名:アイスポ)
審査員の方々のコメントでは、各チームのスキルや、アイデアの展開性・将来性などを含めて評価した結果、今回の3チームが選ばれたとのことでした。とはいえ、なによりも「まずやってみる」ということが大切で、臆せず挑戦し、100個やってみて1個成功すれば良いくらいの気持ちでスタートアップしていってほしい、という熱いメッセージもいただきました。
優勝チーム発表の後は、当日の審査員や前日のコーチ役として協力してくださった地元起業家の皆さんにも参加いただいての懇親会です。チームの枠を超え、3日間を戦い抜いた戦友として楽しい交流が続きました。コーチ役の起業家の方が「昨日は厳しいこと言ってごめんね。でも今日の発表はすごく良くなっていたよ」と指導したチームのメンバーにねぎらいの言葉をかけている光景がとても印象的でした。
企画営業部 Kさん(SUKIMAに参加):
とにかくがむしゃらで全力な3日間でした。まさか自分のアイデアでチームができるとは思っておらず、嬉しいながらもとにかくやり切らなきゃ!というプレッシャーはすごかったです(笑)。元のアイデアが「サプリAI」で健康を題材にしていたので、「私たちは日本を元気にする集団だ!」と定めました。悩んだり迷ったりした時もここに立ち返ることができたので、アイデアの形を変えながらも3位入賞が出来たのだと思います。
チームメンバーとは早速連絡を取り合っていて、イベントは終わっても、築かれた絆は残るのだなと感じています。また、自分の優柔不断なところなど、チームメイク上の反省点がたくさん見えました!改善し、また機会があれば是非参加したいと思っています。楽しかったです!
製品サービス部 Sさん(チーム・ヴァンパイアに参加):
何とか完走できました!こんなに脳みそフル回転な時間を過ごすのは久々でした。最初のアイデアから、根っこは変わっていないとはいえ方向性が二転三転しメンバーも減り、不安で2日目の夜は寝た気がしませんでした。最終的に4人のメンバーで必死に取り組み、なんとか最終ピッチにこぎつけることが出来ました。結果は上位入賞という形にはなりませんでしたが、チームの仲間と取り組んだ時間と、そこから生まれた絆、そしてこの3日間の経験と沢山の方との出会い全てが、貴重な財産となりました。
今後は、会社のエンジニアや若手社員などにも是非とも参加して貰い、成長の機会に繋げて貰えたらと思います。
Startup Weekend 秋田の3日間を通し、参加者・主催の皆様の起業への熱い想いや斬新なアイデアなどに数多く触れることができました。また、見学しているだけでも、起業に必要な視点やチームメイクの難しさ・大切さ、そしてイベント内でどうやって自身のコミュニティを広げていくかなど、社会人として勉強になることばかりのイベントでした。
イベントの最後に伝えられたのは「これで終わりではなく、ここからがはじまり」。今回の参加者の皆様がさらなる一歩を踏み出すことを、心より応援しています。
Startup Weekendは全国各地で開催されています。皆さんも身近な地域で開催されていないか、是非ご確認ください。
Startup Weekend 今後の開催予定
https://www.doorkeeper.jp/events?q=Startup+Weekend&prefecture_id=
第四回 Startup Weekend 秋田 公式HPレポート
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ロジザードが、運営者のお二方へインタビューをさせていただきました。是非ご覧ください。
https://www.logizard-zero.com/columns/swakita-interview.html