COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム
物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。
物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。
新規事業を立ち上げる起業体験イベント『「第四回」Startup Weekend 秋田』が2024年6月28(金)~30(日)に開催されました。ロジザードはそのリードスポンサーとして協賛しています。
今回は、「ファシリテーター」と「オーガナイザー(イベントの企画運営メンバー)」として『「第四回」Startup Weekend 秋田』を運営に携わったお二方に、地方における人材育成や地域創生の課題についてお話を伺いました。
【お話を伺った方々】
ファシリテーター:白井 圭 様(一般社団法人チームババヘラ代表理事)
オーガナイザー :花田 綾子 様(秋田県庁職員)
白井様:
私は約10年前、東京でStartup Weekendが開催されたことがきかっけでこのイベントを知りました。その後チームババヘラを一緒に立ち上げた小松 由さんと、「秋田のためにStartup Weekendを秋田へ持っていこう!これを広めたい!」となり、2020年にそれが実現できた、というのが始まりです。
実はもっと前にも秋田で開催されたことはあるのです。ただ、このイベントは継続的に熱量が高い人が開催し続けない限りは無くなってしまうものなので、一度消滅してしまいました。2020年の開催は復活だったのです。実はこの時の審査員に、ロジザードさんの元取締役会長の遠藤様をお呼びしていて、これも縁だなと感じています。
花田様:
私は白井さんがきっかけで参加し始めました。県庁の公務員として普段から「秋田のために何かしたい!」と思いながら働く中で、若者が自分の夢を実現するためには起業がとても大事だと感じています。ただ、公務員ですから「起業をしたい方」向けのイベントにはなかなか参加しづらいですよね。
そこで白井さんに教えてもらったのがStartup Weekend。このイベントは間口が広く、「まずは起業を体験したい方、大募集!」という感じなのです。すごく飛び込みやすいなと思ったのがきっかけで、関わり始めました。
白井様:
「Startup Weekendに参加したら起業しなきゃいけない」みたいなノルマがないですよね。
花田様:
そうそう。「起業したい!」と気持ちが固まっている人だけではなくて、まず起業体験してみたい学生や若者、地域のコミュニティを求めている人、起業を応援したい私のような人など、広く参加できる。そこが他のイベントとは違って関りやすいなと思いました。
白井様:
地域によって出てくるアイデアが全然違うところは面白いです。秋田だと、秋田一の歓楽街の川反をスタートアップの集積地として、シリコンバレーならぬ川反バレーにする!などの、地域性を活かしたアイデアがたくさん出てきます。地方だけでなく東京でも、下北沢を舞台にミュージシャンのパトロンサービスのアイデアもありました。日本中、世界中で開催されているからこその面白味だなと感じます。
花田様:
運営側の視点でいうと、オーガナイザーもバラバラの地域から協力できる体制なのも良いところだと感じています。今回のオーガナイザーにも、現在は栃木や静岡に住んでいるものの秋田にゆかりがあり、「秋田をもっと盛り上げたい」と考えて立候補してくれたメンバーがいます。秋田のように人が少なく現地にリソースが足りない他の地域でも、開催できる可能性があるというのは魅力的ですよね。
白井様:
やはり秋田は少子高齢化が進んでいますし、開業率も低い地域です。やはりそこに課題感を感じています。
私は他にも秋田県のスタートアップの有識者の方々と一緒にAKITA STARTUP TOURを年1回企画・運営をしています。秋田県内外の起業家・VC等の方約60人と一緒に秋田県内のスタートアップ企業や地場企業をバス1~2台に乗って巡っていくツアーです。このようなイベントをやりながら、県内外のスタートアップ関係者との交流が生まれ、秋田のファンが増え、秋田での起業につなげたり雇用を生むきっかけを作ったりできれば良いなと思っています。
花田様:
ありがたいことに、「起業」というテーマを通して地域を盛り上げるこのようなイベントに共感し協力してくださる方はとても増えています。だからもっと多くの方々にイベントの存在を知ってもらって、「私も参加してみたい!」と思ってくれる人がもっと増えたらなと思います。
花田様:
このイベントって参加ハードルは低いのですが、参加後に「自分でもこれはできるな」と能動的に思えるようになるのです。高校生や大学生なども参加してくださっているので、「すぐに起業」という訳にはいかないことが多いです。それでもこのイベントを通じて自分の可能性を感じてほしいし、次の行動に一歩踏み出すきっかけにしてほしいなと思います。
白井様:
Startup Weekendは終わった後がはじまり、ですよね。イベントの部分だけがフォーカスされがちですが、コミュニティの側面も大きいと思います。打ち上げ花火のように、イベントの間だけ頑張って発表して終わり、ではもったいないですよね。そうじゃなくて、そこをきっかけにこの54時間を経た上での次のアクションを起こしてほしいなと思います。
以前他地域で開催されたStartup Weekendに参加者として参加した際、「投資を学べるカードゲーム」のアイデアを発表したのですが、最終ピッチでは入賞できず悔しい思いをしました。でも、その後もチームの仲間と最低でも月に1回は話し合い、ビジネスプランのブラッシュアップを続け、試作品もver.3まで作りました。これは実際に販売しようと話しています!
白井様:
それ以外にも別地域のStartup Weekendにも出てみるとか、オーガナイザーになってみるとか、さらにそこからファシリテーターを目指すとか、今度は学びの場を提供する側に回ってサポートするという、ある種Startup Weekend内でのキャリアもあります(笑)。そういう一歩でも良いから是非踏み出してみてほしいです。
花田様:
どんどんメンバーを増やしていきたいです!学生・若者の参加ももちろんですし、東北内で県を跨いで参加ももっと増えると良いなと思います。県外に出てみる、地元以外を見るきっかけにもなれればと思います。
白井様:
参加メンバーの幅を広げるためにも、もっと開催地域を増やしていきたいですね。秋田県の中では秋田市と横手市の2箇所で開催実績がありますが、今回も北秋田市などの遠方から参加してくれている人がいます。島根県や鳥取県では年2回の開催ができているので、秋田県内でも開催場所を増やせる見込みがあるのです!そのためにも、今回の参加者含め、運営の仲間づくりからやっていければと思います。
Startup Weekend 秋田の3日間を通して感じたことは、地域を盛り上げる主体はやはり「人」であるということ。希望を持って集まる参加者、より良い環境を提供しようとする主催者、そして同じ志を持った参加者を先輩として仲間として厳しくも愛のある指導をしてくれる地元起業家の皆さんなど、多くの人の想いが集まるそんな空間でした。人口の減少など地方都市が抱える多くの課題も、「解決したい」、「解決を目指す人を応援したい」という想いが集まれば、課題解決のきっかけになるのかもしれないと感じました。
ロジザードも今まで、秋田大学やタイの泰日工業大学など、学生のチャレンジを支援する活動を続けてきましたが、人の想いを応援するそんな活動を通じて、地域創生の支援を今後も続けていきます。
Startup Weekend 秋田の最後に参加者に伝えられたのは「これで終わりではなく、ここからがはじまり」。地方で生まれた小さなチャレンジの芽を、ロジザードも引き続き応援していきたいと思います。
こちらもオススメ!【第四回 Startup Weekend 秋田】現地レポート
ロジザードが、圧倒的な熱量に包まれたチャレンジと出会いの3日間をレポートしました。是非ご覧ください。
https://www.logizard-zero.com/columns/swakita-report.html
Startup Weekend 公式HP
第四回 Startup Weekend 秋田 公式HPレポート
https://nposw.org/akita20240628/
Startup Weekend 今後の開催予定
https://www.doorkeeper.jp/events?q=Startup+Weekend&prefecture_id=