COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
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2021/04/23 倉庫物流ロボット

ロボティクスを身近に! 今の倉庫環境のまま導入できる物流ロボットAMRの魅力

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ロジザードでは近年、物流ロボットが現場の人手不足課題を解決できる救世主となり得ると考え、「ロジザードZERO」と物流ロボットとの連携基盤構築、標準連携を視野に強化してきました。そしてこのたび、ロボティクスプラットフォームを提供するラピュタロボティクス株式会社の自律走行ロボットAMR(Autonomous Mobile Robot)「ラピュタAMR」との連携が実現しました。現場への導入や人との協働が容易なAMRとWMSの連携により、物流ロボティクスにチャレンジしやすい環境が生まれたといえます。このコラムでは、改めてAMRの特長と導入メリットについてご紹介します。

物流ロボット導入待ったなしの現場

コロナ禍により、商流・物流の現場は変革を余儀なくされました。特に大きな変化は、EC需要の増加とユーザーの購買スタイルの多様化です。「ECで購入した商品を店舗で受け取る」などの新たな顧客ニーズに対応するため、流通業界のDXは一気に進むかもしれません。しかし、物流現場ではニーズが多岐にわたるほど、人の手を介在させなければ対応できないジレンマがあります。折からの人手不足に加え、職場における人と人との接触機会を極力避ける対応も必要になり、いよいよ人に代わって作業する物流ロボットの導入に関心が高まっています。


AMRロボットの特長と導入メリット

物流ロボット全般の導入メリットや種類については、こちらのページでご紹介していますが、今回フォーカスするのは、自律走行ロボット、AMRです。「自律走行」と称する通り、レーザーや画像認識、AIなどの技術で周囲の物や人物を検知し、目的の場所まで自律移動するロボットです。

AMRは「人が物を運ぶ」作業を自動化するロボットで、人とロボットが同じエリアで「協働」します。たとえば、ピッキング時にはロボットが必要な棚まで先回りし、人は指定品をピッキングし同ロケーションに到着したAMRに商品を預けると、ロボットは次のピッキング先を示して、自ら次のロケーションへと移動する、というイメージです。実際の作業現場のイメージは、こちらの動画で見ていただくとわかりやすいと思います。

AMR協働イメージ

物流ロボットには、AGV (Automatic Guided Vehicle)と呼ばれるものもあります。AGVは「自動的に誘導される車両」の名の通り、ロボットを誘導するためにインフラ的な要素を必要とするため、導入準備が大掛かりになりがちです。また、環境や作業内容の変動があるたびにロボットに「ティーチング」、つまりルールの変更や手順を教え込む作業も必要です。

一方、AMRはあくまでも人の「運ぶ作業を楽にすること」に特化したモバイルロボットで、3つの大きな特徴があります。

①環境、状況、波動などに合わせて数台から導入可能な柔軟性
②今ある倉庫環境、レイアウトを変更せずに導入可能
③ロボットが自律で危険などを判断し行動

つまり、今ある倉庫内の環境を維持したまま、短期間に数台から導入可能であり、工程が変わっても再統合やティーチングが不要。小さく導入して、時間もコストも削減できることが最大の特長でありメリットといえます。

AMRを導入することで、特に「倉庫内を歩き回る」という人の作業負担を軽減させるとともに、熟練者でなくてもピッキング作業が行えるようになり、また、台数の調整により需要変動への柔軟な対応が可能になるというメリットがあります。波動を見越した余剰人員を確保する必要がなくなり、ロボットの増減でキャパシティをコントロールできるようになります。


ラピュタロボティクス社の物流ロボット『ラピュタAMR』とは

なかでもロジザードが注目しているのは、ラピュタロボティクスが開発した国産AMRである『ラピュタAMR』です。ラピュタAMRには、「群制御AI」という独自の技術が使われています。物流現場は、決まった作業ばかりではありません。オペレーションの変化が激しく、多種多様な対応が求められます。季節波動や、異なる荷主様のリクエストに対応するなど、人ならば臨機応変に対応する部分を、ロボットはどうコントロールするのか?そういった難易度の高い問題に対しても、「群制御AI」は、環境の変化や仕事の変化に応じて、複数のロボットを制御する技術によって、予測できない人の動きに対しても自律的かつ柔軟に動くことを可能にします。また、日本国内に拠点を持ち、日本の倉庫を熟知した開発チームが対応するため、コミュニケーションがスムーズなことも心強いポイントです。

さらに、導入前に精度の高いシミュレーションを行えるため、導入への不安を払しょくすることができます。ラピュタロボティクスのCEOであるGajan Mohanarajah(ガジャン モーハナラージャ)氏は、「協働ロボット導入の成否は、事前シミュレーションで7割決まる」と言います。費用対効果やAMRと人が融合した現場の動きなどを事前にしっかり検証するため、ロボットを最も効果的に活用するイメージや投資効果を理解してから導入することが可能です。

Rapyuta ラピュタAMRの基本仕様

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  • 速度:~1.4m/s(可変I)
  • 取扱商品重量:45kg
  • ロボット重量:40kg
  • 運搬可商品:49cm×33cm×30cm
  • 連続稼働時間:9時間(2時間充電)
  • 搭載可能コンテナサイズ:10L,24L,34L,50L
  • 使い方:倉庫内のピッキング(マルチオーダー/トータルピッキングいずれも対応)、自律走行による作業者との協調連携、倉庫内での人に代わる運搬全般

ラピュタロボティクス株式会社

「ロボットを便利で身近に」をビジョンに掲げ、チューリッヒ工科大学からのスピンオフとして創業したロボットプラットフォーム開発企業。
世界最先端の制御技術及び人工知能技術を活用した次世代クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」の提供や、当該プラットフォームから開発された協働型ピッキングアシストロボット「AMR」などのソリューションの提供を通し、ロジスティクス領域に注力した現場のDXを支えている。
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/


難しいWMS(倉庫管理システム)連携を標準化する意味

もう一つ、物流ロボット導入の課題となるのがWMSとの連携です。WMSと現場を走り回るロボットがきっちりつながっていないと、自動化の効果を十分に引き出せません。しかし、企業が独自に運用するWMSとAMRを連携させるのは、非常に時間と手間がかかる難しい作業で、この開発部分が導入のネックとなるケースも少なくありません。

そこで、物流現場や中小物流会社を熟知するロジザードでは、「WMSとロボット利用の前後運用はこうなる」というパッケージを提示できるよう、クラウド型WMSとして多くのユーザーに支持される「ロジザードZERO」と「ラピュタAMR」を標準連携しました。WMS側でロボットとの連携を標準化することで、AMR導入へのハードルを下げ、特に中小規模の物流会社のロボティクス化推進に貢献しようという試みです。

物流ロボット連携

https://www.logizard-zero.com/services/robot/

まとめ

10年後を想像してみてください。物流ロボットが活躍する倉庫と、稼働しない倉庫、果たしてどちらが多いのでしょうか? 物流ロボットは早く導入すればするほど、その効果が期待できます。現状の倉庫環境を変えずに、人との協働を目的に導入できるAMRから、まず手始めに物流ロボティクスを検討してみてはいかがですか。物流ロボティクスを推進するロジザードが、皆さまからのご相談にお応えします。

次回のコラムでは、日本国内の倉庫へのラピュタAMRの導入事例をもとに、AMR導入による具体的な効果、メリットについてご紹介します。

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