COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

最終更新日:2022/08/03 運輸業・倉庫業(3PL事業者)

調査レポート:3PL事業者様向け「EC物流」に関するアンケート調査

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新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で「巣ごもり消費」が拡大し、小売のEC化が加速しています。それに伴い通販の物量も増加、物流業もBtoCの需要が増えたことで、EC案件対応、EC案件強化が進んでいます。実際にロジザードが提供する倉庫紹介サービス「ロジザード・マッチン」では、「ECに強い物流委託先(3PL事業者様・フルフィルメント様)」を求める通販事業者様が増えており、倉庫様からはEC案件のご相談を多々いただいています。

そこで今回は、EC物流を強化するにあたり習得したい知識・スキルや不安に思うことについて、3PL事業者様を対象にアンケート調査を行いました。

調査概要

調査期間:2020917日(木)~20201119日(木)
調査方法:オンラインによるアンケート調査
対象者 :3PL事業者様(「ロジザードEC×物流セミナー2020」に参加された方)
回答者数:88

Q1:セミナーに参加された一番の目的は何ですか?

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「セミナーに参加された一番の目的は何ですか?」の質問に対し、40%が「EC物流の業務フローを学びたい」、36%が「周辺システムの知識を習得したい」と回答し、業務フローや周辺システムといった、EC物流の全体像に関する情報収集が目的の方が全体の76%という結果となりました。BtoB物流をメインに受託されている3PL事業者様にとって、EC物流がどのようなものなのか不明確のため、情報を集めたい方が多いことが推測されます。また、EC物流もBtoB物流と同じ業務フローで行って良いのか、どのようなシステムがあってどう連携する必要があるのかが気になっていると考えられます。

BtoB物流では、荷主様によって要件が多様なため業務フローが大きく異なることがありますが、EC物流では業務フローを標準化することができます。ロジザードでご案内している業務フローをご参考にしていただければと思います。

EC物流の業務フロー

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Q2:荷主獲得で最も困っていることは何ですか?

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「荷主獲得で最も困っていることは何ですか?」の質問に対しては、42%が「費用で他社に負けてしまう」と回答し、費用の面でお困りの方が最も多いという結果となりました。こちらは、「送料」の調達に課題を感じている方が多いことが考えられます。また、FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)やRSL(楽天スーパーロジスティクス)などの「完全サービス」は、委託費用が簡単に算出できるという利点があり、費用も安く見えていることが要因と推測されます。

多くの場合、費用で他社に負けてしまう要因として、EC物流の実績が少ないことが挙げられます。実績がないため見積の提示ができない、実績が少ないため費用で他社に負けてしまう、ということを踏まえると、結果的に実績の少なさでお困りの方は全体の72%となります。「EC物流を始めるための一歩目を踏み出すことに勇気がいる」と考える方が多いことが伺えます。

Q3:提携したいEC支援サービスは何ですか?

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提携したいEC支援サービスは何ですか?」の質問については、全体の回答とBtoB物流がメイン・BtoB物流しか行っていない方の回答に差が見られたため、比較をしました。

全体の回答

全体の回答を見ると、40%が「カート・受注管理システム、基幹システム」という結果となり、荷主様が使っているシステムとWMSの連携に課題を感じている方が多いことが伺えます。

BtoB物流がメイン・BtoB物流しか行っていない方の回答

BtoB物流がメイン・BtoB物流しか行っていない方の回答を見ると、31%が「カート・受注管理システム、基幹システム」 、18%が「ECコンサルタント」、13%が「コールセンター」、12%が「ECサイト制作会社」と回答し、「カート・受注管理システム、基幹システム」を選んだ方が最も多いものの、ほぼ全ての周辺サービスとの連携に興味があるという結果となりました。EC物流を始めるにあたり、様々な周辺サービスとの提携に関心を持っている方が多いことが伺えます。

比較した結果

比較すると、全体よりもBtoB物流がメイン・BtoB物流しか行っていない方が、周辺システムの回答が少ないという結果になりました。これは、BtoB案件では請け負う荷主様が指定するシステムを利用、もしくは指定された上位システムのみと連携していれば問題無かったため、システム連携に課題を感じられていないからだと考えられます。EC物流は、自分たちが品質を維持し、さらに運用しやすいフローを構築できるように倉庫主導で進めていく必要があります。EC物流を始めることで、連携が必要な周辺システムがたくさんあること、システム連携のコーディネートの煩雑さに気づいた方が多いのではないでしょうか。

まとめ

今回は、EC物流を強化するにあたり習得したい知識・スキルや不安に思うことについて、3PL事業者様を対象にアンケート調査を行いました。全体の回答結果とBtoB物流がメイン・BtoB物流しか行っていない方の回答結果に大きな差はなく、EC物流を強化するにあたり、現在の業務形態に関わらず皆さまが同じような課題やお悩みを持っていることがわかりました。また、EC物流を始めるための一歩目を踏み出すことに勇気がいると思っている方が多いことが伺えます。

小売のEC化が加速する中、3PL事業者様は今後、EC案件に積極的に取り組むかどうかが案件受注の鍵になってくるでしょう。ロジザードでは、荷主様を獲得するための方法について、これからもセミナーやホワイトペーパーなどで情報発信していきます。また、EC物流のフローや現場構築、システム連携についても積極的に支援し、サポートしてきますので、一緒に初めの一歩を踏み出していただければと思います。EC物流を始めたい・強化したい3PL事業者様がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。