COLUMNロジザード ノウハウ EC・物流コラム

  • ロジザードEC×物流セミナー

物流やEC(ネットショップ)、在庫管理に関連したロジザードのオリジナルコラムです。
在庫管理の基本的な方法から効率化するポイントをロジザードのノウハウ、ロジザードの視点でご紹介します。

2020/07/17 ECセミナーリアル店舗倉庫

ロジザード物流パネルディスカッション2020 ~EC・店舗、物流はどう変わる? どう変える?~

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ロジザードでは、新型コロナウイルス感染症対策のため、当初2020年7月7日(火)に予定していた「第5回 ロジザード物流セミナー 2020」の延期を決定。これに代わり、オンラインにてパネルディスカッションを開催しました。「EC・店舗、物流はどう変わる?どう変える?」をテーマに、本来セミナーでご登壇いただく予定だったO2O、オムニチャネルの専門家お二人をお迎えし、弊社代表の金澤を交え、コロナ禍における消費行動の特長や物流の未来についてざっくばらんに語り合いました。当日の模様をレポートします。

開催概要

タイトル:ロジザード物流パネルディスカッション2020 ~EC・店舗、物流はどう変わる? どう変える?~
日時:2020年7月7日(火) 16:00~17:30
会場:オンライン (YouTubeライブ配信)
主催:ロジザード株式会社
参加費:無料

登壇者(順不同)
有限会社ディマンドワークス 代表 ファッション流通コンサルタント 齊藤孝浩氏(以下、齊藤氏)
株式会社CaTラボ 代表取締役 オムニチャネルコンサルタント 逸見光次郎氏(以下、逸見氏)
ロジザード株式会社 代表取締役社長 金澤茂則(以下、金澤)

ファシリテーター
株式会社トークロア 代表取締役社長 伊藤 良氏(以下、伊藤氏)

ディスカッションテーマ
【1】 新型コロナウイルス感染症による小売りの変化
【2】 新型コロナウイルス感染症による物流の変化
【3】 今後のEC・店舗、物流はどうなる?


テーマ【1】
新型コロナウイルス感染症による小売りの変化

緊急事態宣言下における実店舗とECの動向

伊藤: 本日は、ロジザードの金澤社長と共に、オムニチャネル界とファッション流通界のスペシャリストをお招きし、ECや店舗は新型コロナでどう変わり、それに伴い物流はどう変わっていくのか、どう変わっていくべきかをテーマにお話を伺ってまいります。さっそくですが、今回の緊急事態宣言で店舗やECがどのような状況に置かれ、物流はどう動いたのかお聞かせください。

逸見: オムニチャネルコンサルタントの逸見です。約25年間小売りの世界にいて、常に小売りとデジタル、配送や倉庫業務にかかわってきましたが、今回のようなことは初めての経験です。
緊急事態宣言で3か月、多くの小売店が営業できない状態に置かれました。一方、ECは絶好調で受注の増加は顕著です。ECの需要に物流は今ぎりぎり持ちこたえていますが、これからも増加が見込まれる中、納期の遅延や在庫欠品などのトラブルが今後出てくる可能性を危惧しています。

齊藤: ファッション流通コンサルタントの齊藤です。店舗とEC在庫の最適化にかかわる、効率的な運用の仕組み作りと人材育成を支援しています。
今回、休業を余儀なくされた店舗がその間何をしていたかというと、店舗在庫をどうやってECに移すかに追われていました。インスタグラムやライブコマース、ZOOM接客など、SNSをはじめとした様々なルートを使い、ECからの購買へつなげる努力をされていました。とはいえ、ファッションはそもそも「人に会うために着るもの」です。外出自粛で服を買う必要性がなくなり、わずかに家用の衣料が動く程度で、家電製品やインテリア系の購買意欲が高まったようです。

金澤: ロジザードの金澤です。まずは、コロナ禍においても感染防止に努めて出荷を止めない、という使命を担っていただいた物流業界の皆様に深く感謝申し上げます。
自粛期間は、私もほぼリモートワークでした。家にいる時間が長くなると、猛烈に断捨離したくなりますね(笑)。買い替えなど、断捨離したものを埋め合わせる消費もあったのではないでしょうか。

逸見: メルカリなどのCtoCも増えたと聞きます。リサイクルショップも対面で買い取りができずに苦戦した店舗がある一方、ネット上に窓口を持っていた店舗には買い取り依頼が集中しました。今後、断捨離が一段落してからの消費行動も、注目すべきところだと思っています。
ネットは、かつては時間と距離を縮める存在でしたが、家から出られないコロナ禍では、近所の情報もネットで調べるようになり、地域とつながるツールとしてデジタルをより身近に使う人が増えたと思います。

齊藤: 今までECを利用したことのない人も使い始めて、ECのすそ野や客層が広がりました。ECの方が楽でお得という利便性に気付いた人は、特に消耗品などのリピート購入に、今後もECを利用していくでしょう。一次情報をオンラインで調べてから行動に移すという流れは、距離にかかわらず定着していくだろうと思います。

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EC需要の実態と、初めてネットで販売を始める人たち

金澤: コロナ禍でECは好調、実店舗は大苦戦、というイメージがありますが、実はそうとも言い切れない現象も起きています。通販でも、例えば入学入園で年間のほとんどを稼ぎだす店舗、イベントやパーティドレスなど自粛せざるを得ないアイテムを扱っていた店舗は、壊滅的な影響を受けました。ECだからよいという話でなく、取扱商品によって明暗が分かれています。
ロジザードの出荷データでは、今年の4月に初めてECの出荷点数がBtoBを超えるという現象が起きました。BtoBは少しずつ戻り始めていますが、ECはずっと右肩上がりで出荷数が伸びています。

齊藤: 今まで腰が重かった企業も、とうとうECシフトへと動き始めましたね。

逸見: 今から始めるところは、どこに投資するかですよね。今回、「コロナ支援」の名目で、店舗営業や百貨店催事などの中止で廃棄処分になる食品類を、SNS上で注文を取り直販する活動が話題になりました。常に販売先が決まっている生産者さんたちは、初めてネットを通じて販売したわけです。最初はメッセージを受けて伝票を書いて発送して、とアナログ対応でしたが、ECをやれば売上が立つと、BASEなどのプラットフォームを利用してオンラインでの商売を始める人も現れました。初期投資が少ないので始めやすいのですが、ECは変動費があります。販売手数料やピッキング、配送費などの物流コストが、売れたら売れた分だけかかることに気付いていない人も多そうです。


テーマ【2】
新型コロナウイルスによる物流の変化

非常時に置き配がデフォルトに

伊藤: ECのすそ野が広がり、売る方にも買う方にも新しい人たちが参入し始めた今、物流はどう変わってきているのか、またどう変わっていくのか。この点についてはどう見ていますか?

逸見: 今回の事態で、一つだけよかったと思えることがあります。「置き配」が当たり前になったことです。ハンコを押さなくてもOKという空気になりました。

齊藤: アマゾンでは、すでに置き配がデフォルトですしね。

金澤: 非接触が望まれ、ハンコ文化を変えられたのは本当によかったと思います。国土交通省の調べによると、4月の再配達率は、前年同期に16%程度だったものが、8.5%と大幅に減少しました。「置き配」に加えて、自粛で在宅率が高かったことも、配送現場が持ちこたえられた要因の一つかもしれません。

伊藤: 必要に迫られて常識が変わり、いろいろなことが10年早く進んだといわれていますが、置き配もその一つですね。倉庫はどんな感じでしたか?

倉庫に地殻変動が起きていくのはこれから

金澤: 緊急事態宣言中、倉庫には営業できない店舗の在庫を引きあげてくれという物流オーダーが押し寄せていました。店舗在庫を倉庫に戻してECで売ろう、というわけです。ECの出荷作業は、BtoBとはまるで異なるため、店舗から戻ってきた商品をEC用倉庫に戻すのは、イレギュラーで細かな作業です。従来BtoB対応の物流現場では求められていなかった新たな業務に、現場は残業の嵐でした。

逸見: それはめちゃめちゃ大変ですよ! BtoBは、倉庫に入ってきたものを店舗に振り分けるスルー型ですから、わりとざっくりとした運用で大丈夫ですけれど、ECはストック型の運用です。フリーロケーションにしても固定ロケーションにしても、ECは商品一つひとつ倉庫の番地を付けて格納し、正確に数を把握しないとアウトです。

金澤: 加えて、倉庫は出荷についてはフォーキャストで計画が立てられますが、戻ってくるもの、いわゆる返品処理は場当たり的にしかできないのが現状です。店舗のビジネスモデルが基軸の企業は、大量返品のノウハウや体制がありませんから、現場は大混乱でした。今後、店舗からECへと扱い比率が変わることを考えると、倉庫はなにせ人手不足ですから、何らかの対策を採らないとまずいと感じます。倉庫はこれから地殻変動が起きていくと思います。

齊藤: BtoBとBtoCではそもそも基本的にコスト構造が違います。BtoBの場合、物流費は全売上に対して約5~6%ですが、ECは11~12%にもなります。両者を同じ倉庫費用とみるのではなく、別物として扱わないとなりませんし、倉庫の効率化も従来とは違うアプローチが必要ですね。

逸見: ボードメンバーが物流経費を理解できている企業は、どれだけあるでしょうか? コロナ禍は、多くの企業にとって従来あまり意識されていなかった物流コストやオペレーション管理について学ぶ、いいタイミングかもしれません。

なぜ倉庫に戻すのか?

金澤: 突然のシャットダウンで、会社は「とにかく商品を倉庫に『戻せ』」としか言えなかったのでしょう。戻し始めたら3日で現場が大変なことになって、「これは計画返品をしなければ」という動きになりましたが、そもそも店舗在庫をわざわざ倉庫に戻す必要があるの? と思うわけです。無駄だなと。

齊藤: アメリカは国土が広いですから、ECも基本はオンラインで店舗在庫を公開して近隣の店で受け取る、ボピス(BOPIS:Buy Online Pickup In Store)が主流です。いろいろ課題はあるでしょうが、店舗在庫を公開できたら、店舗が閉鎖されても店の在庫をECで売れるようになります。ネットで買うけれど自分から取りに行った方が早くて便利、と思うユーザーは日本でも少なくないと思います。

逸見: ヨーロッパも宅配事情がよくないので、クリック&コレクトが主流で、お店の在庫を見てお客様が取りに行くか行かないかを選択します。これを実現するには、店舗在庫を見える化して単品管理ができることが条件ですが、日本ではなかなかそれが進みません。トラブルや不都合を恐れて、情報開示に挑戦しないからです。在庫開示する挑戦が始まれば、間違いなく在庫管理、物流管理が変わります。

齊藤: 日本の企業は、なんでも最初から完璧にやろうとしますからね。欧米や中国はお客様を巻き込んで、やりながら問題が出たらその場で解決していこう、調整していこうという発想です。日本で諸々の申請を面倒にしているのは、間違いを起こさないため、転ばぬ先の杖の度が過ぎていると思いますね。

金澤: コロナで通販の物流量の増加が加速していますから、今のやり方のままではパンクします。効果的な方法を真剣に考えるときです。サービスをする側と受ける側が同じ時間に同じところにいないとダメという「同時性の原則」という思い込みが、物流をすごく縛っていましたが、コロナのおかげでその常識を崩せたと思います。時間の縛りが解消されれば、再配達問題も含めて、「届ける」ためのソリューションの選択肢は増えるはずです。

齊藤: 宅配だけでなく、店舗受け取り、コンビニ受け取り、ルート便など、受け取りの選択肢を増やしていく必要がありますね。配送も、共同便の発送でベンチャーが出てきてもおかしくないと思います。

金澤: 共同便が実現できれば、ドライバーの生産性も上がると思いますし、人手不足の解消にもつながります。

粗利にフォーカスしよう!

逸見: 物流コストは変動費があるので、単純に売上に対して物流費を決めたり、押さえようとしたりするのは無理があります。コスト削減を考えるなら、物流に行く前段階、もっと上流から改善が必要です。

齊藤: PL(Profit and Loss statement=損益計算書)上で担当している人が分かれているのも、ややこしいですね。稼ぐ人と経費を抑える人が別なので、売上という目標は共通だけれど、担当同士の利害が反する場合があるわけです。コンサルでは、「みんなで粗利にフォーカスしよう、粗利を稼げるならコストをかけましょう」と話しています。

金澤: 物流費を下げろ、変動費を押さえろということが会社の是ならば、ECをやらないことが正解です。店舗とECでは、まったく違うビジネスをやるつもりでいないと間違えます。ECに目を向けるようになると、経営指標は変わるはずです。

逸見: 店舗では、家賃や人件費といった固定費の割合が圧倒的に大きいのですが、これは売上で変わるものではなく、一定の規模までは階段状に増えていきます。一方、ECは初期投資が低く始めやすいのですが、販売にかかわる各種手数料、1件1件の運送料、ピッキング料は、売上に応じて上下する変動費です。ところがこれが「荷造り運賃」という固定費扱いになっているケースが非常に多いので、一見して突出して見えるから「物流費下げろ」になるのです。
物流コストの中身を理解して、ECは売上に対して物流費を何パーセントで押さえればよいのかを決めること。粗利率の何パーセントまでに抑えれば利益が出るのかを知らないと、大変なことになります。

齊藤: もう一つ変動費で気を付けないといけないのが、商品単価の高低にかかわらず1件に対してかかるコストへの意識です。高額商品でも安い商品でも1商品に対するピッキング費用はかかりますし、送料はサイズや形状で高くなる場合があります。ECは、コンパクトで高額なものを扱いたいですね(笑)。

逸見: EC扱いを考えるなら、商品開発からその点も意識しないといけません。パッケージなどがいい例です。店舗では問題にならなかったデザイン性の高いパッケージが、ECではコスト増になる可能性もあり、そうなると粗利などすぐに吹っ飛びます。


テーマ【3】
今後のEC・店舗、物流はどうなっていくか?

物流会社自身がイノベーションを起こす時!

伊藤: では、今後ECや店舗、物流はどうなっていくと予想されるか、皆様の見解をお聞かせください。

金澤: ニューノーマルでは、店舗への来店頻度や滞在時間の減少は避けられず、店舗のポテンシャルは落ちていかざるを得ないでしょう。これをカバーするためECが必須になり、物流量が増えていくのは確実です。物流業界はこうした変わりゆく時代にどう応えていくのか? 物流会社自身が、増加するイニシャルコストを吸収するためのイノベーションを起こす必要がある、倉庫はもっと効率化して生産性を高める必要性があると考えます。倉庫はまだまだやりようがあり、ロボットなどによる自動化が大きな効果を上げることが見えてきました。
コロナの影響を最も早い時期に受けたのは中国です。当社は上海に会社がありますが、ロックダウンの際、自動化した物流会社としていない会社で大きな差が出ました。春節で実家に帰った労働者が、コロナで物流倉庫に戻れなくなり、人手で回していた倉庫は3割程度まで稼働が落ちてしまいました。ところが、ロボットを導入していた会社は、残っていたマネージャーだけでロボットをフルに使い、出荷を止めることなく営業を続けることができました。突発的な人不足やアクシデント時にも、ロボットの導入で「出荷を止めない」対応ができることが分かりました。

逸見: 中国のデジタルシフトは本当に早いです。日本では雇用の確保が重視されますから、「ここまでは自動だけど、ここは紙で伝票を発行して手入力して・・・」と、人間が介在せざるを得ない中途半端な自動化がほとんどです。

金澤: 倉庫はやりようがあるので将来は暗くありませんが、配送の自動化は非常に難しい。ですが、配送の改善ポイントは大きく2つあると考えます。ひとつはドライバー1人当たりの配送効率を上げること。具体的には、現状の配送量がMAXで1日100件ですが、ドライバーに負荷をかけずに150件にするイノベーションを起こすことです。もうひとつは、サービスの同時性の撤廃。対面しないと物が受け取れない文化は終わりにして、受け取りの多様化が進めば変わります。時にも、ロボットの導入で「出荷を止めない」対応ができることが分かりました。

逸見: 物流会社にとってのお客様は荷主ですが、今後はもっとエンドユーザー(消費者)に向いていく必要があります。共同倉庫、共同配送はもとより、今後はUber EatsのようなCtoCや買い物代行、エリアで動くサービスを、物流のラストワンマイルに組み込んでいくのも大事な発想かもしれません。ピークタイムの配送料金は高め設定するなど、スロット別の料金設定も検討していくべきですね。

齊藤: 事業者は損益構造の違いを理解しましょう。店舗とEC、チャネルごとに分けてそれぞれで利益を見ていくこと。ネックは配送費で、この部分の課題が解消しないと、倉庫経費に圧力がかかります。配送の多様化は企業にとっても、ユーザーにとってもメリットが大きいので、例えばエクスプレス(急ぎ)や特別な配送は有料で、店舗受け取りならポイントバックとか、表現に工夫をしながら選択肢を提示するとよいと思います。

金澤: 配送を含む物流費は経営戦略であり、担当者に「上げろ、下げろ」ということで解決することではありません。見えないコストをあぶりだし粗利に戻していく。ビジネスの根本の話です。また、テクノロジーの活用はどこも同じ課題です。リモートワークで気付いたのですが、朝は佐川さん、昼にヤマトさん、夕方には日本郵便が荷物を届けに来た日があり、1社がまとめて配達してくれたらいいのに、と心から思いました。各社がそれぞれ取り組んでいる業務効率化ですが、社会課題として統一感ある解決策を探ることも必要だと思います。

伊藤: 物流にかかるコスト、数字をちゃんと見て経営戦略として考えていく、そして倉庫内の自動化、効率化を進め、配送や受け取りも多様化させていく。これからの私たちの事業に欠かせないポイントだと思いました。そして、物流コスト構造をできれば各社バラバラではなく、統一課題としてとらえて改善していくことも重要です。これからも情報交換を重ねながら、道を探っていきましょう。


質問コーナー

Q:宅配の効率は、どうすれば上がるか?

A:ドライバー1人当たりの扱い件数を上げるには、

  • 無駄なく効率的に動く
  • 不在を減らす
  • 消費者とのコミュニケーションを非対面で可能にする

必要があります。いかにデジタルを活用して効率を上げるか、そして共通化できるところは共通化して、適正な利潤を上げつつ、サービスレベルを上げることを、業界全体で考えていくべきだと考えます。

Q:洋服は供給過多。今後どういう売り方をしていけばいいのか?

A:売り方よりも作り方ですよね。供給過多なのは販売計画がおかしいのかもしれません。値下げ前提の計画、構造になっていて、原価率を下げることにフォーカスしていると、品質とコストの問題が消費者離れにつながってしまう。原価をかけて、環境にも優しい高品質な商品が強く求められていくのではないでしょうか。


まとめ

今日挙げられた課題は、コロナであぶりだされた潜在的な課題でもあります。このディスカッションが、物流にかかわる皆様の課題解決へのヒントになりましたら幸いです。最後に、ECを支える企業として、物流業などのインフラ業に携わるエッセンシャル・ワーカーの方、簡単に在宅勤務ができない方たちへの「感謝」をお伝えし、終わりとさせていただきます。本日はありがとうございました。

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齊藤 孝浩(さいとうたかひろ)
有限会社ディマンドワークス 代表

グローバルな商品調達から、ローカルなストアオペレーションまで、ファッション流通の実務を川上から川下までを実務で経験。2004年に独立し、チェーンストア化を目指す多くの新興・成長ファッション専門店を、在庫最適化とキャッシュフロー経営の視点から支援する、ファッション流通コンサルタントとして活躍中。著書に、『人気店はバーゲンに頼らない(中央公論新社)』『ユニクロ対ZARA(日本経済新聞出版社)』『アパレル・サバイバル(日本経済新聞出版社)』がある。


逸見光次郎(へんみこうじろう)
オムニチャネルコンサルタント 株式会社CaTラボ 代表取締役

1994年三省堂書店に入社。1999年ソフトバンクに入社し、イー・ショッピング・ブックス社(現 セブンネットショッピング社)の立ち上げに参画。2006年アマゾンジャパンを経て2007年にイオン入社。ネットスーパー事業の立ち上げと、イオングループのネット戦略構築を行う。2011年キタムラに入社し、執行役員・EC事業部長を務め、同社が「人間力EC」と呼ぶオムニチャネル化を確立。その後、ローソン、千趣会を経て独立し、オムニチャネルコンサルタントとして多くの流通事業会社のオムニチャネル化を支援中。2019年4月に株式会社CaTラボを設立。著書に「デジタル時代の基礎知識『マーケティング』 「顧客ファースト」の時代を生き抜く新しいルール」(翔泳社)


伊藤 良(いとうりょう)
株式会社トークロア 代表取締役社長

EC黎明期である2000年から大手企業でECに携わる。その後、ベンチャー企業4社の幹部として広範囲の実務と事業の成長に伴う様々な課題を経験する。前職の通販物流企業では営業責任者として年商10倍までの道筋を作る。アドバイザーとして独立し6年経った現在では事業参謀として新規サービスの開発、マーケティング、業務体制構築など種々多様な50以上のプロジェクトに携わっており、ハンズオンの支援に定評がある。


金澤茂則(かなざわしげのり)
ロジザード株式会社 代表取締役社長

株式会社福田屋洋服店(現 株式会社アダストリア)にて、店長やバックオフィス業務に従事し、在庫消化のため「アウトレット」を企画。物流倉庫と連携を強める過程で「在庫」の重要性に気付き、アパレル企業向けのコンサルタントとして独立する。在庫情報の重要性を唱える中、在庫管理システムを開発する取締役会長遠藤と出会い、2001年に有限会社ロジザード(現 ロジザード株式会社)を設立。物流×在庫×ITを掲げ、クラウドWMSのリーディングカンパニーとして業界をけん引する。オムニチャネルや物流ロボット、RFIDなど物流の最新技術に精通し、企業の売上増大に結びつく物流改革を実現する手腕は、高い評価を得ている。