メーカー・卸業 ロジザードZERO

営業部門と通販サイトの間で発生していた共有在庫の取り合いを解消。クラウドWMS「ロジザードZERO」認定エージェントと実現した在庫の部門別管理

株式会社funbox
執行役員 物流部部長 坂口啓介様
株式会社リコウィル
ロジザードZERO認定エージェント
大澤浩史氏

北陸・東海

カプセルトイやグッズの企画・製造から販売までをワンストップで手掛ける株式会社funbox(ファンボックス)様。同社は、通販サイトと営業部門で在庫を共有していることによる在庫の取り合いや管理の混乱、在庫差異に頭を悩ませていました。その解決の鍵となったのが、クラウドWMS「ロジザードZERO」とロジザードZERO認定エージェントである株式会社リコウィル大澤氏。現場に寄り添った緻密な設定とアイデアで、通販在庫と営業在庫の分離管理を実現。さらに在庫差異をほぼゼロに、出荷量倍増にも少人数で対応できる体制を構築しました。今回は、funbox様を大澤氏とともに訪ね、課題解決の舞台裏を伺いました。

導入前の課題
  • 営業が確保したい在庫と通販用在庫をシステム上で分離できず、在庫の取り合いやアナログ管理が発生
  • 約10万個のアイテムに対する在庫差異率が20%超え、ロケーション管理も未整備
  • ハードウェアの耐久性不足で、1年ごとに端末更新の手間とコストが発生
導入後の効果
  • 「在庫区分」による営業・通販の分離管理を実現
  • ロケーション管理と区分管理で約19万個に対する棚卸差異率0.005%と、在庫精度が劇的に向上
  • 月平均出荷件数倍増に関わらず、2名の増員でカバー。省人化と出荷効率化を実現

「営業と通販の在庫取り合い」が深刻化、旧WMSの運用に限界

― まずfunbox様の事業内容について、ご紹介ください。

funbox 坂口様(以下、坂口様)
当社は、カプセルトイ(ガチャガチャ)の筐体を扱う会社として愛知県でスタートしました。会社の成長に伴い、中身の商材である缶バッジやアクリルグッズの製造(OEM含む)も手掛けるようになり、その後、DECOチョコや布製品のオリジナルプリント事業の展開、さらに文具メーカーとの合併を経て、現在の体制になりました。イベントや販促に関わるあらゆる商材をトータルにサポートできることが当社の強みです。funboxにご相談いただければ、お客様が複数社へ個別に発注する手間を大幅に省くことができます。

― WMS検討の背景について教えてください。

坂口様
もともと他社のWMSを利用していたのですが、運用面でいくつかの大きな問題が生じていました。最も深刻だったのが「在庫の切り分け」です。当社では、通販サイトと営業部門が同じ在庫を共有しています。以前のシステムでは、同じ商品IDの在庫を通販用、営業用別に切り分けることができませんでした。そのため、営業がお客様のために在庫を確保しようとすると、システムからデータを一度出力し、Excelなどでアナログ管理するしかなかったのです。取り扱い商品のラインナップが増えるにつれ、「誰が、何を、どれだけ、どこに確保しているのか」を把握しきれなくなり、棚卸での在庫差異が見過ごせない数字になりました。
さらに、現場で使用する端末の耐久性にも問題が生じ、1年ごとに更新の手間やコストが発生していたこともネックでした。運用の限界を感じて、新規事業の立ち上げを機にシステムの切り替えを決意。インターネットで情報収集を進めるなかで、高い評価を得ていた「ロジザードZERO」を知りました。

豊富な機能と現場出身認定エージェントによる伴走支援が導入の決め手に

― ロジザードはネット検索で見つけてくださった。そこでロジザードZERO認定エージェントである大澤氏からご連絡を差し上げたのですね。

リコウィル 大澤氏(以下、大澤氏)
リコウィルは、ロジザードZERO認定エージェントとして、東海地域におけるロジザードの窓口として活動しています。豊富な製品知識と、物流現場の実務知見を併せ持った「伴走支援」を強みとしています。坂口様とは2019年、関西の物流展で接点を持ち、その後お打ち合わせを重ねて2021年3月からロジザードZEROをご利用いただいています。お会いした当初から、カプセルトイの筐体と中身のアセンブリ(組み立て)などの管理も含めて、在庫管理の難しさに深く悩まれていました。

― 導入の決め手は何だったのでしょうか。

坂口様
機能面でやれることが一番多いと感じていたロジザードZEROにほぼ心は決まっていましたが、決め手となったのは、実は大澤さんです。他社製品との比較や、ロジザードZEROの機能について、細かい質問を何度も投げかけたのですが、大澤さんはユーザーの立場に立ってその一つひとつに本当に親身に答えてくれました。特に、ロジザードZEROを運用している物流施設を見学させていただけたのは大きかったですね。実運用の現場を見て自分たちの運用に近いこと、さらに当時予定していた新規事業にも対応可能だと分かり、「これならいける」と確信を持てました。

― 大澤さんは、funbox様からの数々のリクエストにどのように応えていかれましたか?

大澤氏
まず希望される現場の運用を、ロジザードZEROの「標準機能」でどう実現するかを徹底的に考えました。坂口様は、非常にシステムリテラシーが高く、システムの構造を理解した上で具体的な宿題をくださいます。私自身、以前は物流会社の責任者として、実際にロジザードZEROの現場設定や運用に携わっていた経験があります。その経験と坂口様の高い理解力がうまくかみ合いました。標準機能をパズルのように組み合わせて、funbox様独自の複雑な要件をひとつずつ吸収し、理想の運用を一緒に組み立てていくことができました。

「品質区分」機能で営業20名分の専用枠を構築

― funbox様ならではの特徴的な運用について教えてください。

坂口様
一番の課題だった在庫の切り分けは、ロジザードZEROの「品質区分」機能を活用して解決しました。具体的には、営業担当者一人ひとりの名前で、システム内に個別の在庫区分を作成しています。現在約20名分を登録しており、各自が確保した在庫はその担当者の区分に入れることで、基本的に「本人しか引き当てられない」仕組みにしています。在庫を調べる際もその区分を見るだけで、「誰が、何を、どれだけ確保しているか」が一目で分かります。通販用の在庫も明確になり、不安からくる過剰な在庫手配も防げるようになりました。

― 上位システムとのデータ連携はスムーズでしたか?

坂口様
上位システムのEC-CUBEやAmazonなどのECモールごとに、出荷情報のパターンがいくつも分かれていたため、連携の設定には少し苦労しました。ロジザード側で必要とする情報が、EC-CUBE側から出力されるデータ内に含まれていないこともあり、そこは固定値データを自動付与する設定で乗り切りました。

大澤氏
ロジザードZEROは、非常に柔軟なシステムです。上位システムの種類を問わず、出力可能なデータに必要な情報さえ揃っていれば、あとはロジザード側の取り込み設定をうまく調整することで連携が図れます。そのため、連携そのものに対して必要以上に身構える必要はありません。確かにEC-CUBEとのデータ連携では一部不足するデータもありましたが、基本機能のCSV変換やマッピングの工夫などでカバーしました。

― 導入時に印象的だったエピソードはありますか。

坂口様
自社への導入から別会社の物流を引き継ぐまでのスケジュールが非常にタイトで、私自身もまだロジザードZEROの仕様を完全に理解しきれていない中、大きなプレッシャーを感じていました。そんな中でも、私が投げた要望等のパスを大澤さんがすべて受け止め、引き継ぎ前にしっかりと運用に慣れる時間を確保することができました。大澤さんのおかげで無事に新事業の物流を立ち上げられました。導入時のことは今でも鮮明に覚えています。

在庫差異率20%がほぼゼロに! 出荷量倍増もわずか2名の増員で乗り切る高効率な現場へ

― ロジザードZEROを導入後、具体的にどのような変化やメリットがありましたか?

坂口様
営業確保分も含め、すべての在庫情報がリアルタイムで可視化できるようになり、在庫精度が劇的に向上しました。 以前のシステムでは、同一商品の保管場所が異なっている、いわゆる「ロケ(ロケーション)違い」が多発していました。そのため「物は(別の場所に)あるのに、システム上は在庫切れになっている」といった現象が起き、当時は数量10万個に対して在庫の差異率が20%を超えていました。それが今では19万個に対して0.005%という差異率まで改善しています。 ロケ違いが解消され、「システム上の在庫データは正確」という認知が社内で定着しました。

大澤氏
データの精度が上がって、商品の「最終入庫日」や「最終出荷日」も正確に追えるようになり、長期間動いていない滞留在庫(デッドストック)も明確に特定できるようになりましたね。

坂口様
そうなんです。以前は3年以上眠っている在庫があっても把握できませんでしたが、動いていない在庫も可視化され、「営業をかけて早期に消化する」といったアプローチが可能になり、不良在庫化するのを防ぐことができています。また、月平均の出荷件数が2,800件(2021年5月時点)から5,800件(2026年6月時点)と倍増していますが、現場の常駐スタッフは10名から12名と、わずか2名の増員でカバーできています。 人材確保が年々厳しくなるなか、これだけの省人化と生産性向上を図れたことは、大きな効果です。

大澤氏
坂口様がご自身で積極的に機能を勉強し、社内での利用範囲を広げていかれた。その主体的な運用姿勢が、導入効果に直結しています。

坂口様
ロジザードZEROを選んでよかったと痛感したのが、通販サイト側に受注・在庫一元管理システム「CROSS MALL(クロスモール)」をスムーズに導入できたことです。以前はEC-CUBE、Amazon、Yahoo!ショッピングなど複数チャネルの注文情報を、すべてEC-CUBEに手入力していました。ロジザードZEROがクロスモールとAPI連携できると知り、自動連携の仕組みを構築できたのです。手入力の手間が解消され、「将来的にもさらに運用を効率化していける」というイメージを持つことができました。


高いサポート品質と、さらなる活用に向けた認定エージェントの橋渡しに期待

― 使い勝手や、ロジザードのサポート体制、希望する機能などについてご意見をお聞かせください。

坂口様
満足しています。特にサポートセンターは、いつ電話をかけても対応がとても丁寧です。確認したいことに対してある程度はその場で回答をいただけますし、詳細な調査が必要な場合でも、後日しっかりと正確なフィードバックをいただけます。こちらの要望に対して「できること/できないこと」の線を引いて伝えてくれるので、とてもありがたい。どうしても実現したい要件は、大澤さんをはじめ、ロジザードの皆さんが一緒になって徹底的に考えてくださるという安心感があります。

― 今後のロジザードZEROに対して、期待する機能や改善点などはありますか。

坂口様
管理画面(UI)のさらなる操作性向上や、在庫数が「0」の商品でも照会画面に非表示にせず残せるような設定、画面上でのスムーズな在庫履歴検索機能などがあるとうれしいです。システムのバージョンアップ情報についても、より分かりやすく周知していただけると助かります。新機能の講習会などは、私だけでなく現場の部下たちも積極的に参加させたいので、ぜひ今後も頻繁に開催いただきたいです。

大澤氏
坂口様のようにシステムを深く使いこなしているユーザー様からのフィードバックは、ロジザードZEROが進化していく上でも非常に貴重です。システム導入時のまま運用が変わらないお客様もいらっしゃいますが、funbox様は真逆です。坂口様とはもう7年ほどのお付き合いになりますが、会社の成長や社内状況の変化に応じて、「次はこの機能を活用してみよう」と常にアンテナを張り、実践し続けています。だからこそ、こうした具体的で実用的なご要望が出てくるのでしょう。 ロジザードもバージョンアップ時にはユーザー様に向けた説明会を開催していますので、今後も利用者の皆様へより確実に情報が届くよう、ロジザード本部と連携しながら改善していきます。


「自動化・ロボティクス」を見据えた次世代の物流構想もロジザードとともに

― 今後の展望についてお聞かせください。

坂口様
現在、5年計画で大規模な物流センターを建設する構想を進めています。そこでは、自動倉庫の導入やピッキングロボットの活用も視野に入れています。高齢化が進み人手の確保がますます難しくなる時代に、ロボティクスは避けて通れません。

大澤氏
funbox様の取り扱い商材や現場の特性にマッチするロボットについて、ぜひ意見を交わしたいです。ロジザードZEROのAPIを活用した自動化や、各種マテハン機器との柔軟なシステム連携が今後の大きな鍵になると思います。事業規模の拡大に合わせて、物流システム構成も次のステージへと進化させていく時期に来ていますね。

坂口様
そうですね。将来的に新たな拠点でスムーズに自動化・省人化を実現するためにも、今からロジザードZEROを徹底的に使い込み、API連携をはじめとするデジタル運用の知見やノウハウを社内に蓄積しておきたいと考えています。

― 最後にロジザードへの期待など、ひとことお願いいたします。

坂口様
会社の成長に伴い、営業サイドでも複数のメンバーがシステムを閲覧したいというニーズが増えています。現状のアカウントごとの料金体系だと費用負担が大きく、どうしてもアカウント数を制限せざるを得ないのが実情です。今後、社内ユーザーがさらに増えていくことを見据え、例えば特定人数まで固定で利用できる定額プランなど、企業の成長規模に合わせて柔軟に導入しやすいコスト体系も、ぜひ検討していただきたいところです。 ロジザードZEROは、一度導入して終わりではなく、企業の成長に合わせて「共に形を変え、成長していけるパートナー」だと思っています。これからも大澤さんとともに、私たちの「ワクワク」を届ける物流を支え続けていただけることを期待しています。

大澤氏
ありがとうございます。funbox様が次のフェーズへと進化される過程で生まれる現場の新たな「困りごと」や挑戦に対して、常に実務レベルで機能する最適な解決策をご提示できるよう、リコウィルとして、そしてロジザードZERO認定エージェントとして、これからも伴走を続けてまいります。

取材日:2026年7月8日


会社概要

株式会社funboxは、東京都千代田区に本社を置き、カプセルトイ・カプセル自販機の企画・販売・レンタルから、缶バッジやアクリルグッズの企画・製造/加工・販売までを一貫して手掛けています。チョコレートプリントやTシャツ・タオルなど布製品印刷の事業も加わり、イベントグッズや販促ツールをワンストップで提供できる体制を強みとしています。

社名 株式会社funbox
代表 代表取締役 林 基史
設立 1958(昭和33)年10月
本社所在地 〒101-0032 東京都千代田区岩本町三丁目2番4号 岩本町ビル4F
事業内容
  • 各種グッズ企画制作(文具・雑貨・カプセルグッズ等)
  • カプセル自販機・販促ツール企画製造
  • イベント物販
  • 店頭販促
  • 街ガチャ・ご当地カプセルトイ
  • のぼり・タペストリー・幕など布製品の製造加工
HP https://www.funbox.jp/