東南アジア・東アジア Logizard ZERO・e-倉管(海外) メーカー・卸業

株式会社エーモン
AMON VIETNAM
General Director 寺尾 悠貴様
海外
株式会社エーモン様は、1964(昭和39)年創業、自動車用メンテナンス用品の製造・企画・販売を行っています。「ありそうでなかった」「かゆい所に手が届く」オリジナル商品を展開し、カーマニアにはおなじみの会社です。そしてエーモンベトナム様は、ユニークな製品づくりに貢献するエーモングループの海外生産拠点のひとつ。低コスト・高品質な製品を安定供給し、ベトナムでの雇用創出と地域発展にも貢献しています。ベトナム工場では、2025年10月にロジザードZEROを導入、在庫管理と製造工程管理に活用しています。今回はエーモンベトナムの責任者である寺尾様に、ロジザード採用の理由と使い勝手についてうかがいました。
エーモンは主に自動車用メンテナンス用品を取り扱うメーカーで、製造・企画から全国の小売店やECを通じての販売も行っています。エーモンベトナムは、エーモングループの中国に次ぐ海外生産拠点として、2019年に設立されました。その背景には、中国拠点におけるリスクヘッジ、いわゆる「チャイナプラスワン」の方針がありました。私自身、ベトナム工場の立ち上げから関わり、2024年からはGeneral Directorとして駐在しています。

エーモンベトナムで生産されている非常信号灯(左)と自動車用配線コード(右)。日本国内でも多く流通している人気製品のひとつ。
ベトナム工場の役割は、部品・材料の調達から加工、組み立てを行い、エーモングループの製品を「より安いコストで」「より高い品質で」「安定して」日本へ供給することです。また、日系企業として雇用確保を行い、ベトナムの地域発展に貢献することも大切な役割と考えています。現在、グループ全体の製品の約2~3割をベトナム工場で製造していますが、今後は比率を4~5割程度に拡大していく想定です。
最も大きな要因は在庫差異の問題です。私が赴任する前から差異が蓄積しており、日本と同様、ベトナムでも税務調査や税関調査が数年に一度入りますので、この差異は早急に対策が必要でした。もともと在庫管理はExcelで行っていました。中国拠点はかなり高度な体制で運用されているのですが、ベトナム拠点ではまだ管理体制が構築しきれず、「見切り発車」のような状態で運用を続けていたことで在庫差異が広がり、深刻な問題となりました。具体的には、入力ミスや誤操作といった入力担当者のヒューマンエラーもありましたが、入力の元データとなる日報の遅延や紛失による入力漏れなど、組織的な要因もありました。さらに担当者の交代に伴う引き継ぎ時に、ルールが曖昧化してしまいました。
早急に在庫管理方法を確立する必要があり、Excelでの管理ルールがまだ定着していなかったことから、誰でも間違いなく作業できるシステムを導入しようと決めました。
お取引企業様に、何か良いシステムがないかご相談したところ、紹介いただいたのがロジザードZEROでした。

2025年の3月中旬に検討を開始し、3月下旬には導入を決定しました。最大の決め手は、ベトナム語に対応していることでした。現場スタッフの大半がベトナム人で、コミュニケーションは基本的にベトナム語です。彼らが母国語のUIを使えることは、大きなメリットです。他社製品をいくつか調べましたが、日本語・英語対応はあっても、ベトナム語対応のパッケージソフトは見つからず、ロジザードZERO一択でした。
ロジザードZEROは、在庫管理と工程管理をメインに活用しています。管理対象は、部品、半製品、完成品のすべてです。具体的な運用としては、生産計画を登録すると、それに必要な材料準備リストとして入出庫指示伝票が毎日自動で出力されます。現場スタッフは、この指示伝票に基づいて材料の入出庫を行い、完成した製品は作業日報をもとに倉庫に入庫処理された後、システム上で入庫登録(「返しましたよ」という形)を確定するという流れです。

本格運用を始めて間もないため、まだ明確なデータは取れていませんが、運用は非常にスムーズになったと実感しています。現在までに、入力ミスや入力漏れが原因での在庫差異は発生していません。
導入メリットは、履歴の追跡が容易になったことです。以前は材料準備リストを現場リーダーが手動で作成していました。今は、入出庫計画の登録でシステムから指示伝票が自動出力されるようになり、これをもとに作業を行うことでチェックが簡単になりました。なにより、在庫の入出庫履歴が残るため、誰がいつ何を入出庫したのか、作業日報の内容が可視化され、追跡が容易になりました。万が一、入力ミスや漏れがあった場合でも、履歴を確認することでポイントを絞って確認でき、修正や確認にかかる時間を大幅に短縮することができています。

特徴的な運用というほどではありませんが、当社の在庫管理は小数点以下の管理に大きな特徴があります。製造に使う材料には、メートルやキログラムといった単位があり、1つの製品あたりの使用量が「0.25」のように小数点以下の数値になることが多いのですが、現状、ロジザードZEROの標準機能では整数の登録のみが可能です。本当は、小数点以下7~8桁までの細かな数値を使いたい。でも現状はそのまま扱うことが難しいため、商品マスターの予備項目に本来の材料使用量(例:0.25)を記録し、数量は「1」に置き換えて運用しています。この情報を後でエクスポートし、Excelで計算することで、現状の課題を代替的に解決しています。当社としては、小数点以下7~8桁までの入力が可能になることを切に願っています。1つあたりの差異は小さくても、製造数量が数万から数百万単位になると、年間を通して大きな差異が生じ、歩留まり悪化の要因になりかねないからです。
ロジザードのSEさんには、導入前に2日間かけて現地スタッフに対する説明会を実施していただきました。そのおかげで導入はスムーズに進み、運用の立ち上げも順調でした。導入後も現場からは、「ここに項目を増やしたい」「この項目表示を変更したい」など、具体的なリクエストも上がってくるようになり、問い合わせに対して非常に迅速かつスピード感を持って対応していただいています。ロジザードのサポート体制を高く評価しています。

現場からのリクエスト例。「残り在庫数の列を追加してほしい」(左)「ロケーションを完成品倉庫に変更したい」(右)
その通りです。小数点以下の数量をシステム上で直接管理できる機能の実装を期待しています。
また、ロジザードZEROは、アカウントごとに日本語とベトナム語を切り替えられるので、日本側での利用においても利便性が高いと考えています。今後の計画として本社(日本)にもアカウントを共有し、本社側で在庫照会ができるようにしたいと考えています。ただし、現状の課題として、システムに入力されたデータ(例:商品マスターの商品名やその他の情報)の言語は、UIの言語設定を切り替えても翻訳されません。例えば、ベトナム語で入力した情報は、UIを日本語に切り替えてもベトナム語のまま表示されるなど、データは取り込み時または登録時の言語で固定されてしまいます。この仕様は、特に日本側でデータを確認する際に不便が生じる可能性があるため、改善していただけるとうれしいです。


冒頭でもお話ししましたが、ベトナム工場の生産比率を将来的に4~5割まで引き上げる計画があります。まずは、ベトナム工場でのロジザードZEROの運用を安定させ、商品マスターの有効活用を進めます。商品マスターの予備項目を活用して、完成品と部品構成(BOM)の紐付けや、サプライヤー情報の一元管理などを実現していきたいです。そして、本社にアカウントを付与し、本社側から日本語UIで在庫照会ができる体制を整えたいと考えています。
ベトナムでのロジザードZERO運用が定着した後には、中国工場への横展開も検討します。両拠点のコストメリットを活かした相互供給体制の構築を目指しており、中国でコストメリットのある製品は中国から、ベトナムでコストメリットのある製品はベトナムから中国へ供給することも視野に入れています。その際に、ロジザードZEROが共通のプラットフォームとして機能することをイメージしています。
私はアドバイスできるような立場ではありませんが、経験からお伝えできることがあるとすれば、Excelでの在庫管理は可能ではあるものの、本格運用前にトライアンドエラーを繰り返し、エラー要因を徹底的につぶしておくことが重要だということです。これを怠ると、在庫差異が継続的に発生し拡大する原因になります。厳密なフォーマットとルールを定めて運用すれば、Excelでも十分できると思います。しかし、自社でそのルールづくりや徹底が難しい場合には、私たちのようにWMSをはじめとするシステムの導入を検討することも有効な選択肢となるはずです。


当社が期待している小数点管理や部品構成(BOM)の紐付け管理に対応いただければ、さらに使い勝手が向上し、海外展開もより進めやすくなると思っています。今後のアップデートでは、倉庫業務に限らない機能拡張や利便性向上にも期待します。
ロジザードは、近年のランサムウェア攻撃の事例を受けてSOC2レポートを取得するなど、セキュリティ強化に取り組まれていると聞きました。当社でもBCPの観点から、クラウドからサーバーへの定期バックアップを実施していますが、ロジザードZEROデータのバックアップ運用についても検討すべきだと認識しています。セキュリティ情報も含めて、これからもベトナムへのサポートをよろしくお願いいたします。

取材日:2025年12月5日
1964(昭和39)年創業、自動車用品・カスタマイズパーツの製造・企画・販売を通じて全国の小売店・Eコマースへ幅広く展開しています。50年以上の歴史の中でものづくり精神を大切に受け継ぎ、ステータス性の高いものとして価値を創出しながら、お客様に提供していくことが当社の使命だと考えています。「ありそうでなかった」「かゆい所に手が届く」ものづくりを続けています。エーモンベトナムは、エーモングループの海外生産拠点のひとつとして、様々な製品を製造しています。低コスト・高品質な製品を安定供給するとともに、ベトナムでの雇用創出と地域発展に貢献しています。
| 社名 | 株式会社エーモン |
|---|---|
| 代表 | 代表取締役社長 川岸 浩二 |
| 設立 | 1964(昭和39)年6月 |
| 本社所在地 | 〒679-2289 兵庫県神崎郡福崎町南田原2077-1 |
| 事業内容 |
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| HP | https://www.amon.co.jp/ |
| AMON VIETNAM | https://www.amon.co.jp/business/department/10/ |