CASE STUDY事例紹介

メーカー様/台湾

標準機能をベースにシンプルに導入。
在庫誤差率も大幅に改善しました。

台湾東陶股份有限公司
副総経理 製造本部本部長 村田篤嗣 様

システムを導入する前の状況やロジザードZEROを知ったきっかけを教えて下さい。

 台湾東陶では、衛生陶器の製造や、輸入品も含めた在庫の保管、各取引先への出荷業務などを実施しています。製品の在庫管理や出荷などの業務改善については、担当する物流課のメンバーを中心に、定期的にミーティングを進めてきました。小さな改善の積み重ねですが、継続的な改善は出来ていたと思います。そんな中、日本のTOTO本社に「グローバル物流革新グループ」という組織が発足しまして、各海外拠点の在庫管理や物流業務の現状を把握し、それぞれに合った改善を日本から支援するという体制ができました。
 当社では、在庫の「誤差率」をKPIの一つとして管理しています。世界の他の拠点と比べてみても台湾の誤差率はそれほど悪い数値ではなかったのですが、それでも日本のレベルにはまだまだ届かない。そこで、より業務改善を進めるための一環として、日本の「グローバル物流革新グループ」からロジザードZEROを用いたシステム化の提案がありました。

日本側からシステム化の提案を受けた時は、どのような印象を受けましたか。

 システム導入の話を最初に聞いた時は、正直、費用対効果が見合うものかどうか懐疑的でした。製品の在庫管理については、やる気になれば、システムがなくても業務改善はまだまだできる余地はあると思いましたので。もちろん、ロケーション管理やバーコード管理など、システム導入を実現すれば、劇的に現場改善のスピードが上がることは予測できましたから、導入したい気持ちもありました。

台湾東陶としてシステム化を進めていくことを決めたポイントはどこですか。

 私としては、2つのポイントがありました。
 一つは、この在庫管理のシステムが、今回対象となった製品の在庫管理にとどまらず、他の在庫管理にも活用できる可能性があった点です。社内には、通常の製品在庫だけでなく、修理用部品や資材など管理しなければならない在庫が他にも存在します。システムを導入することで、業務改善の範囲をより広げることができるのではないかと考えました。
 もう一つは、日本側からシステム導入の提案だけでなく、併せて物流現場の改善について支援の提案をもらっていた点です。新しいシステムの導入や大幅な現場改善を、日々の業務をこなしながら海外拠点単独でやり切るのはかなり大変な作業です。もちろん、駐在者も全面的にバックアップしますが、ローカルスタッフで運営している物流課と日本からの支援チームが中心となって、システム導入を軸とした業務改善を推進する体制を示してくれたことで、安心して進めることができました。

台湾に事務所のない日本の会社のサービスを利用することに抵抗はありましたか。

 システムの選定については、台湾東陶の状況を把握した上で日本側に比較検討してもらったものなので、機能面に不安はありませんでした。ただ、現場のスタッフからは、やはり台湾に拠点がないことが不安だという意見は出ていました。それでも、日本のTOTOからの支援もありますし、ロジザードからは導入担当に中国人のSEをつけてもらうなど、ローカルスタッフが中国語で対応できる体制を提案いただいていましたので、大丈夫だろう、と。
 実際、導入が始まってみれば、ロジザードのSEの方が中国語と日本語を駆使してコミュニケーションをとっていただいたので、スムーズに導入できたのではないかと思います。必要に応じて台湾に来て支援をしてもらえましたし、それ以外の時もメールなどを使って中国語で気軽に質問もできていたので、ローカルスタッフもやりやすかったようです。

実際の導入過程で、システムが業務に合わないなど問題はありましたか。

 どこの現場でもそうだと思いますが、システムや業務フローの詳細な打ち合わせをしていくと、「あの機能が欲しい」といった要望が現場からあがってきます。ただ、今回は出来る限りロジザードZEROの標準機能を使って運用するという方針を徹底しました。
 費用対効果を考えた時、安易にカスタマイズをすることで初期導入コストを無駄に引き上げるようなことはしたくなかったからです。それに加えて、将来的に社内にある別の在庫管理業務でも活用することを視野に入れると、個別の業務に合わせてカスタマイズをしてしまうと、クセの強いシステムになってしまうのではないかと考えました。ですので、できるだけカスタマイズせずに標準に近い形で、どの業務にも流用できるようにしたいな、と。そもそも、それが標準機能の充実しているクラウドサービスの正しい使い方だと考えました。

ロジザードZERO導入後の改善効果はいかがでしょう。

 当社は、2018年6月末の棚卸結果を基に、2018年7月よりロジザードZEROでの運用を開始しました。その後、半年間の運用を経た2018年12月の棚卸の結果と比較すると、当社KPIの一つである「棚卸誤差率」が大幅に改善されました。バーコードを使って入荷・出荷・棚卸の基本業務を行うことで、日々の業務の作業精度が上がっている結果だと思います。
 あとは、棚卸のための準備期間が大幅に減ったことを現場スタッフは喜んでいます。以前は、自主棚卸を含め、年に4回の棚卸を実施していたのですが、その棚卸の事前準備だけでも何週間も掛かっており、現場の作業負担が重くなっていました。それが、ロジザードZEROを使っての棚卸の準備は1週間も掛からなくなり、実際の棚卸作業もバーコードを使った方法に変更されたので、かなりやりやすくなったようです。棚卸の頻度も年に4回から2回と減らすことができました。

 もう一つ嬉しい効果がありました。我々は毎日見ているのであまり意識をしませんが、たまに訪問のある日本のTOTOスタッフからは、「倉庫すっきりしたね!」とよく言われるようになりました。実際、ロジザードZEROでのロケーション管理をするようになって、区画整理がうまくできるようになっています。現状の課題の"見える化"ができるようになってきているので、現場の意見を吸い上げながら保管方法を試行錯誤していますよ。
 今回のシステム導入がスムーズに実施できた理由の一つは、ロジザードZEROがクラウドサービスなので、一緒に業務改善・システム導入した日本側のスタッフがインターネット経由で常に在庫や業務状況が把握できている点にあるのではないかと思います。現場のスタッフも「確実に業務を遂行しよう」というモチベーションを維持できているようです。ある意味、常に見られていますからね。

今後の課題を教えてください。

 確実に改善効果は出ていますが、実はシステム導入前に立てたKPI目標設定値にはまだ達していません。まだまだ改善活動の継続が必要だということですね。
 当社のスタッフはみんな真面目なので、システムの言う通りにちゃんと作業してくれています。でも、厳しい言い方をすると、システムに使われてしまっている部分もあると思います。自分の頭で色々考えて、システムを最大限に使いこなす。そんな改善活動が継続していけるようになればいいなと思います。
 今回ロジザードZEROを導入したのは、製品の在庫管理の業務範囲です。まずはこの製品在庫管理の精度をさらに高めていきたいと思いますが、今後はアフターサービス用のパーツの在庫管理など、他の業務範囲での活用についても検討していければと考えています。