倉庫業・3PL事業者様 ロジザードZERO

フルフィルメント事業独立時に短期間で導入。
使いやすい機能でお客様の高度な要望にも対応。

コアブレイン株式会社
執行役員 岩間進吾様
執行役員 コンサルティング&ソリューション部
部長 堀井隆良様

大手小売企業からスピンアウト。独立をきっかけに汎用的なWMS導入を検討

― WMS導入のきっかけ、ロジザードとの出会いについて教えてください。

岩間様:
当社は、スポーツ用品を販売する「ヒマラヤ」のネット通販部門がスピンアウトした会社です。豊富なEC運用経験を活かし、外部企業のEC業務を受託することを目的に、2017年、フルフィルメントサービスを提供する会社として独立しました。事業上、倉庫での作業にWMSの導入は欠かせません。母体である以前の会社では、大手物流企業のスクラッチシステムを使っていましたが、独立していきなりフルスクラッチは冒険です。もう少しライトな手法で使い勝手のよいWMSを探す中で、関係者のご縁もあり、ロジザードさんをご紹介いただきました。私も小売業界に長くおりますので、ロジザードの存在は知っていましたが、汎用的なWMSを使うのは初めてです。そこで、グループ企業のEC業務をサンプルに、他社製WMSとロジザードZEROの使用感を比較、検討。コストと納期、機能面で優位性のあるロジザードZEROの導入を決めました。

ロジザードZEROを使う外部倉庫から、データをスムーズに移管

― ロジザードZERO導入時の印象的なエピソードがあれば教えてください。

堀井様:
当時、グループ会社内のある一業態が、EC出荷業務を外部のフルフィルメント会社に委託しており、これを当社に移管する際、ロジザードさんには本当に助けられました。スケジュール上、短期間で移管しなければならない状況でしたが、商品マスタやレイアウトなどデータの引き継ぎをロジザードさんが調整に動いてくださり、各種入出力データを移行できたのです。おかげさまで、スケジュール内に移管作業は完了し、問題なく稼働することができました。

汎用的で応用も利く、便利なロジザードZEROの機能

― 導入後、実際にロジザードZEROを使っていただいて、どのようなところにメリットを感じていらっしゃいますか?

堀井様:
お客様の要望は多岐にわたりますが、出荷データを見て「できる、できない」の判断をすぐに提示できます。以前の会社で使っていたWMSは、カスタマイズして使うことが前提で、たとえ出荷だけのご依頼だったとしても、要件定義などで時間や手間がかかります。ロジザードなら、汎用的な機能でご要望に応じられるかどうか、合理的に判断できます。 また、ロジザードの機能を活用して、低コスト・短期間でお客様のご要望を叶える提案ができることも、大きなメリットです。

岩間様:
「こういうことがしたい」というお客様のご要望の中には、上流側の受注管理システムではどうにもならなくても、ロジザードZEROの機能をうまく使えば応えられるというケースがあります。これは顧客とのエンゲージメントを高めるうえで、大きなポイントです。

― 具体的な事例を教えていただけますか?

堀井様:
女性向けのスキンケア商品を販売しているお客様の例ですが、単品管理が主体で、セット組みを多数展開されています。セット商品の卸はセット組みとしてカウントしますが、現場はセット組みのリストを持って単品商品をピッキングしなければなりません。目検作業になり、抜け漏れのミスが発生しがちです。そこでロジザードZEROのインポート、エクスポート機能を活用し、通常ではやらない特別な仕組みを考えました。具体的には、セット商品の構成リストをエクスポートして、それをダミーで作成した取引先からの入荷予定データとして取り込み、入荷検品します。その日の作業が終わったら、該当する入荷検品実績をキャンセルして、受注管理システムには反映されないようにします。かなり無理はありますが、機能を理解すれば、お客様側の都合を踏まえながら現場に必要な仕組みも作れるということです。

カンタン引当と同梱商品付与条件マスタを駆使して現場のミスをゼロに

― かなり使いこなしていないとできない運用ですね!中でも特に便利だと思う機能、よく使う機能について教えてください。

堀井様:
よく使うのは、カンタン引当同梱商品付与条件マスタです。カンタン引当は、支払方法で納品書を出し分ける、商品によって発送方法を変える、カタログ希望の方にはフラグを付ける、ラッピング希望に印を付ける、商品購入金額や商品によってノベルティを付けるなどのさまざまな出荷パターンを、出荷指示データ部分を改修することなく実現できるとても便利な機能です。かつては出荷指示が混在すると、抜け漏れのミスが発生していました。今は、カンタン引当で条件を組み合わせて7パターンほどピッキングリストの束を先に作り、束単位で担当者を振り分けています。商品のみピッキングする人、カタログ付きを担当する人、ラッピングを担当する人がそれぞれ役割別にピッキングするので、ミスがなくなりました。
また、従来アナログな伝達方法で指示されていたノベルティ情報を、同梱商品付与条件マスタを工夫して独自ルールを設定し、抜け漏れがないようにしています。ロジザードZEROの正しい使い方かどうかは怪しいですが(笑)、現場で事故を起こさないよう正確性を重視するために、機能を駆使しています。

岩間様:
ロジザードは、自分たちの裁量で工夫ができる点がいいですね。我々のようなスタートアップ企業は、資金が潤沢ではありません。知恵を絞って工夫を重ねていくことが大切で、ロジザードはその点でも使い勝手がよいと思っています。堀井はロジザードに入社できそうなほど、玄人的な使い方をしていると思いますよ。

かゆいところに手が届く、使えるバージョンアップを評価

― 普通ならロジザードに開発依頼がありそうな設定を、自社で行われていて素晴らしいです。そんなコアブレイン様でも、あったらいいなと思われる機能はありますか?

堀井様:
ロジザードZEROの最近のバージョンアップは、各種連携や取引先コードを指定して検索できる機能など、かゆいところに手が届く改修が続いてうれしいです。実は1年半前に、ハンディの印刷ツールとヤマト運輸のスマートCatをつないで後発行に対応したいと希望したのですが、最近標準機能としてリリースされましたね(注)。数年前ならカスタマイズが必要だったような機能が、標準機能としてリリースされ続けられているのに驚いています。
送り状の後発行希望の背景には、ラッピングオーダー対応がとても多いお客様の存在があります。平均1日200件弱の受注件数ですが、週末に増加する傾向があり、連休明けなどは1,000件を超えることもあります。これら受注の約3割が、ラッピングを希望されます。自社のECでは個別のラッピングに対応できますが、モールからの注文は注文単位でしかラッピングができません。現場ではメーカーのロゴが入っているラッピング資材を使うなど、価格競争に陥らない差別化を提供しています。こうした作業を確実に出荷指示に落とし込む手法を検討する過程で、さらに効率化を考えたときに現場では検品するタイミングで送り状を発行できる仕組みが欲しかったのです。

注:宅急便送り状発行業務支援システム 「スマートCat(イージー出荷)」と標準連携
https://www.logizard.co.jp/news/2022/03/zero-smartcat.html

岩間様:
ファンの方がついているブランドラインの限定モデルは、発売されると瞬時に売れます。限定2,000個なら、2,000件の帳合が即座に必要で、送り状の後発行ができるといいと思っていました。システム開発が必要な部分を、ロジザードZERO側で標準装備してもらえるとありがたいです。

堀井様:
セット組みやラッピングなど、加工の割合が高いクライアントの要望に現場作業としては応えられている反面、

  • 卸では「バラで扱う」が選択できない(出荷実績を構成商品点数で知りたいお客様に対応できない)
  • 通販の作業フローを「セットで扱う」から「バラで扱う」に変更できない
  • セット組みした通りにピッキングできているか検品ができない
  • セット組みした在庫と引き当てたセット在庫の紐付きが確認できない
など、セット組みに関わる在庫管理はアナログな作業として残っており、この点が改善できるといいなと思っています。

ロジザードZEROは、お客様への提案力を高める心強い味方

― 貴重なご意見ありがとうございます。開発部門に共有します! では、最後にひとことお願いいたします。

岩間様:
ロジザードZEROを使って可能な限りお客様の要望に応えようとする姿勢は、弊社の強みでもあり弱みでもあります(笑)。小売業出身ですから、もとからサービス精神が旺盛で、お客様の要望になんとか応えようという前提で仕事に向き合っています。他の倉庫で断られた案件でも、ロジザードZEROが使えることで対応できたケースもあります。

堀井様:
一例ですが、あるお客様が新商品をリリースする際、Makuake(マクアケ)を利用されました。クラウドファンディングのプラットフォームですから、売り続ける場ではありません。マクアケと受注管理システムを連携するのは非現実的ですが、お客様はCRMや基幹システムとの連携、実績レイアウトなどは、通常同様にやってほしいという希望があり、イレギュラーな使い方ですが、受注管理システムを通さずに出荷指示をロジザードに直接入れて、実績もロジザードで出しました。 お客様の要望に、「上流のカスタマイズが必要」と言わなくてもやれる方法がある。そんな使い方も可能にするロジザードZEROは、本当に強い味方です。


コアブレイン株式会社様 会社概要

コアブレイン株式会社は、ECのフルフィルメントサービスを提供する会社です。母体である小売企業のEC部門において、ゼロベースから年商100億円規模へと成長させ、2017年にスピンアウトしました。自社構築ECパッケージ、モール連携システム、在庫連携システム- Seller Brain、フルフィルメント事業(EC倉庫物流、撮影/採寸/原稿作成)、コールセンターと、通販ビジネスのバックヤードに必要なソリューション要素を全てカバーした"オールインワンサービス"を提供し、EC業務をフルサポートします。また、スポ―ツという得意な領域を活かして、テニスのガット張り、野球のスパイクのつま先カバー・P革を縫いつけるといった加工が可能です。クライアント様目線での課題解決やサービスのご提案、構築をモットーとしています。

商号 コアブレイン株式会社
本社所在地 〒252-0146神奈川県相模原市緑区大山町4-7 ロジポート橋本1W1
代表取締役CEO 森山 直樹
事業内容 ECプラットフォーム 「Seller Brain」の開発・販売
撮影・採寸支援アプリ「Seller Brain Photo Studio」の開発・販売
ECフルフィルメント支援
EC事業コンサルティング
HP https://corebrain-inc.co.jp/