倉庫業 ロジザードZERO

ヒューマンエラー70%削減、作業時間20%短縮を実現。効率化と物流品質の向上、事業拡大への道を開くロジザードZERO導入事例

株式会社パスクリエ
取締役 副社長 関谷様
LogiPath事業部 部長 今井様
3PL事業ソリューション営業 齋藤様

関東・甲信越

埼玉県に物流拠点を置く株式会社パスクリエ様は、強みとするEC物流・物流代行を中心に年間発送件数200万件以上を誇る、注目の3PL企業です。ロジザードZEROを導入し、事業領域を拡大中のパスクリエの皆さまにお話を伺いました。

導入前の課題・導入目的
  • BtoCの物流需要拡大により、紙やExcelベースの運用に限界
  • 倉庫内のヒューマンエラーや属人化を排し、汎用的な運用体制を構築したい
導入後の効果
  • 作業時間20%減、ヒューマンエラー70%削減で、効率化と品質の向上を実現
  • 倉庫業務の標準化が図れ属人化を解消、汎用的な運用が可能に
  • 荷主様とリアルタイムに情報共有が可能になり、信頼度が向上
  • BtoBにも対応可能で、事業領域拡大の推進力に

EC需要の拡大、成長とともに直面した「在庫管理」の壁

― 株式会社パスクリエ様についてご紹介ください。

関谷様
株式会社パスクリエは、EC物流に強みを持つ3PL企業です。埼玉県に広大な物流拠点を構え、ピッキングや梱包、全国配送、在庫管理、コールセンターまで、お客様のニーズに応じた包括的な物流サービスを提供しています。独自のメソッドと機能を駆使して物流コストを抑えつつ、EC事業者様に低コストで効果的な物流インフラを構築しています。

― ロジザードとのご縁は2020年からになります。どのような背景で当社に目をとめていただいたのでしょうか?

関谷様
コロナ禍でEC需要が急増し、物流量が爆発的に増加しました。その結果、荷主様から商品の取り扱いや配送に対するご要望が多数寄せられ、内容もますます複雑になりました。こうした中、当社は増大する物流量や複雑化する在庫管理の課題に直面していました。既存の管理体制、特に在庫の管理方法をこのまま続けることは難しいと考え、注目したのが、EC物流で豊富な導入実績と高い評価のあるロジザードのWMSでした。

齋藤様
きっかけは、上位システムにネクストエンジンを使用されている荷主様からの情報です。ネクストエンジンと連携しやすいWMSがあると聞き、そこでロジザードとの接点が生まれました。


属人化した「スーパーExcel」と手作業運用が限界に

― それまでの倉庫運用には、どのような課題があったのでしょうか?

齋藤様
在庫管理ではWMSを使っていた荷主様も一部いらっしゃいましたが、ほとんどは当社でスプレッドシートやExcelを駆使して対応していました。社内ではそれを「スーパーExcel」と呼ぶほど、かなり細かく管理できる仕様になっていましたが、その分、属人化が進んでしまいました。特に当時は食品を多く取り扱っていて、賞味期限の管理などを人の手でやるには限界を感じていました。物量の増加とともに、コミュニケーションミスやヒューマンエラーも増え、アナログ運用から脱却しなければならない時期に差しかかっていました。


決め手は上位システムとの親和性。群を抜くサポート体制で導入もスムーズに

― ロジザードZERO導入の決め手は、どのような点だったのでしょうか?

齋藤様
WMS導入にあたっては、3社ほど比較・検討しました。実はそれ以前から、AmazonとのAPI連携に強みを持つ他社のWMSも利用していて、それも選定候補の一つでした。導入判断で特に重視したのは、上位システムとの親和性です。ネクストエンジンとの標準連携が可能であること、そして大口案件への対応実績があったことが、ロジザードZERO導入の決め手となりました。当時、大口の荷主様案件が2件並行していて、それぞれからの細かな要望に応えられるシステムだと判断し、採用を決めました。

― 導入にあたって印象に残っているエピソードがあれば教えてください

齋藤様
専任SEがついてくださり、何でも相談できる安心感がありました。これは、利用者側にとって非常に大きなポイントです。分かりにくいことも丁寧にかみ砕いて説明してくれて、私たちが理解できるように着実に進めてくれました。何よりもありがたかったのは、荷主様と直接やり取りしていただけたこと。現場としては大変助かりました。こうしたサポート体制は、他社にはない、ロジザードならではの強みだと感じます。

関谷様
SEの方が導入初期から伴走してくれたので、ロジザードZEROの設定も、現場の理解促進も、とてもスムーズに進みました。例えば、当社ではこれまでシステムを使った棚卸を行っていませんでしたが、初めてロジザードZEROでの棚卸を行う際には、土曜日にもかかわらず担当SEが来社され、システム上の対応を一緒に行ってくれました。サポート力で、ロジザードは間違いなく群を抜いていると思います。


ヒューマンエラーを70%削減、属人化から脱却し業務効率も大幅向上

― ありがとうございます。では、ロジザードZEROの導入で得られたメリット、導入後の変化について教えてください。

齋藤様
上位システムとの連携が実現したこと、そしてロット管理が可能になり食品の賞味期限管理が容易になった点は、大きなメリットです。また、倉庫内の作業が標準化され、属人化の解消にもつながりました。ロジザードZEROの導入前は、紙のピッキングリストやExcelによる運用でしたから、情報伝達ミスや確認漏れ、入荷点数や日付の入力ミスといったヒューマンエラーが頻発していました。しかし導入後は、在庫情報・受注情報・出荷指示をすべてシステム上でリアルタイムに一元管理できるようになり、倉庫内でのコミュニケーションミスや手入力に起因するヒューマンエラーが大幅に削減されました。結果としてミスは70%以上減少し、顧客満足度も大きく向上しています。新しい運用に慣れるまでは、指示書の出し忘れや渡し忘れといった新たな課題が生まれましたが、現在は全員の習熟度が上がり、こうした課題も改善に向かっています。

また、以前はフリーフォーマットでデータを管理していたため、電話番号にハイフンが入っていなかったり、Excelに入力した際に先頭のゼロが消えてしまったりといった問題が頻繁に発生し、これらの確認や修正を手作業で行っていました。今はシステム上で正しいフォーマットで入力・管理されるようになったため、こうした修正作業は不要です。また、システムを通じて正確な情報が共有されるため、口頭での確認作業もなくなり、結果的に作業時間が約20%削減されました。ロジザードZEROの導入は、当社の業務効率化に大きく貢献しています。


倉庫と荷主が"同じ画面"を見られる安心感。他社にはないカンタン引当機能は利用価値大!

― ロジザードZEROに対する評価をお聞かせください。

齋藤様
クラウド型であることによる導入のスピード感やコスト優位性、EC物流に特化した豊富な機能と柔軟性、さらにカスタマイズ相談やサポート体制の手厚さなど、評価できる点は多々あります。でも一番の魅力は、倉庫側と荷主側が「同じ画面」共有できることです。他社のWMSでは、倉庫と荷主が異なる画面を見ており、情報に差異が生じると電話での確認や説明が必要でした。ロジザードZEROは同じ画面で情報を共有できるため、荷主様ご自身が在庫状況や出荷状況をリアルタイムで確認できます。出荷記録を送り状ベースで毎日報告しており、報告が遅れると「出荷されていますか?」とお電話をいただくこともありました。現在では、お客様が直接画面で状況を確認できるため、安心していただけています。キャンセル処理に関しても同様で、荷物のステータスを双方が共通の画面で確認し合えるようになりました。

また、在庫管理において荷主様と同じ画面を見ながら対応できることは、顧客満足度の向上にも直結しています。手作業で管理していた頃は、引き忘れによる在庫差異が起きることもありましたが、現在はロジザードZERO上で出荷があれば自動的に在庫が減り、入荷があれば自動的に増える仕組みですから、双方が画面上でステータスを確認できます。在庫管理についてロジザードという「共通言語」で会話できるようになりました。荷主様のご要望に応じて、複数のアカウントを発行することもあります。アカウントの仕様上、同時ログインはできませんが、例えば事務の方が商品登録をしている間に、別の担当者がデータを確認する、といった運用が可能です。

― よく使っている機能についてお聞かせください。

齋藤様
カンタン引当機能は、他のWMSにはあまり見られないとても便利な機能です。例えば、人気商品を一括で出荷したいときや、特定の商品を優先的に処理したいときなど、お客様のニーズに柔軟に対応できます。エンジニアに依頼せず、事務担当者でも簡単に更新・対応ができる点も大きなメリットです。この引当機能をどれだけ使いこなせるかが、倉庫業務の効率化を左右すると感じており、理想の運用に向けて使いこなしたいと思っているところです。

― 今後、追加してほしい機能などはありますか?

齋藤様
ロジザードZEROは、UIが直感的で操作しやすく、当社としてもより多くの荷主様にご利用いただきたいと考えています。ただ、導入を検討する段階で、荷主様の規模によってはコスト面がネックになるケースもあります。スモールスタートのお客様にも導入しやすい「ライトプラン」があると、より提案しやすくなると感じています。

関谷様
最近は、ショート動画やライブ配信から直接購入できる「TikTok Shop」が注目を集めています。ECを始めたいというお客様の多くが、TikTok Shop対応のOMS(注文管理システム)を求めている状況です。こうした新しい販売形態やSNSとの連携、小ロット商品の即日発送といった「今」求められている運用に、柔軟に対応できる仕組みを、ロジザードとともに構築できれば理想的です。


『LogiPath(ロジパス)』と成長に寄り添う物流戦略でEC参入を容易に

― 「EC事業参入のハードルをできるだけ下げたい」というパスクリエ様の意欲が伝わってきます。2025年5月には、小ロット発送でも単一価格で発送できる、初期費用・固定費ゼロのEC物流代行サービス『 LogiPath(ロジパス) 』をリリースされましたが、これもその一環ですね。

今井様
そうなんです。物流会社の見積もりは分かりにくいことが多いですよね。特に配送コストは複雑なので、「これからECを始めたい」というお客様には、最初は分かりやすく「1件いくら」という形で明確に提示したいと考えました。「60サイズ580円〜」というシンプルな料金体系にすることで、コストの試算を容易にし、お客様が安心してスタートできるようにしたかったんです。物流は私たちにお任せいただき、お客様にはサイト運営や集客、商品開発など、物流以外の注力すべき領域にリソースを集中していただきたいという思いから生まれたサービスです。

関谷様
スモールスタートで始めた企業が成長し、従量課金制から脱却したい、BtoBにも進出したいとなった際には、そのタイミングでカスタマイズプランを提案すればいいと考えています。今の当社の強みはEC物流ですが、今後はBtoB事業を伸ばしていきたいと思っています。小規模から大規模まで、幅広い案件に柔軟に対応できるよう、人とシステムのハイブリッド型運用を強みとしていきたいですね。ロジザードZEROは、一つのシステムでBtoC、BtoBのいずれも対応可能で、BtoB物流の実績も豊富ですから、我々としては相談したいことが山ほどあります!


ロジザードZEROを使いこなして強い武器に。継続的な連携に期待

― ありがとうございます! では最後に今後の展望やロジザードへの期待など、ひとことお願いいたします。

齋藤様
営業面では、現在BtoB案件の引き合いがとても増えています。ロジザードZEROが機能的にBtoBに対応していることは営業提案もしやすく、私自身もその強みをより理解してお客様にご紹介していきたいと思っています。ロジザードの営業担当の方に同行いただけることも、大きな安心材料です。今後もぜひご支援をお願いいたします。

今井様
物流を検討する際、「倉庫」への配慮は後回しにされがちです。当社では現場を理解した立場から、WMSの機能や運用を含めた提案力を強化していきたいと考えています。そのためにも、ロジザードZEROに関する研修動画や機能説明コンテンツがさらに充実することを期待します。また、ロジザードZEROの導入は、当社の物流業務の効率化とサービス品質向上の大きな一歩となりました。操作も簡単で誰でも使いこなせるうえ、データ連携時のエラーもほとんど発生していません。今後「新たにECを始めたい」と考える荷主様とは、ロジザードとともに取り組んでいけたらと思っています。

関谷様
例えば「このお客様はこの機能をこう活用している」といった具体的なケーススタディを、動画などでご紹介いただけると、応用のイメージが湧きやすくなると思います。知らなかった機能に触れることで、業務の幅がさらに広がる可能性もありそうです。どうやって使えばいいのかピンとこないところがあるので、利用事例をベースにした活用提案をいただけるとありがたいです。今後も定期的な情報共有を通じて、お客様の物流課題の解決に向け、共に取り組んでまいりましょう。

取材日:2025年7月31日


株式会社パスクリエ 会社概要

株式会社クロス・マーケティンググループの1員である株式会社パスクリエは、多角的な事業を展開しています。特にEC物流・物流代行に強みを持つ3PL会社として、低コストで包括的な物流サービスを提供。ピッキング、梱包、全国配送から在庫管理、コールセンターまで、顧客のニーズに合わせたトータルな対応が可能です。EC物流のプロとして物流コストを抑える独自メソッドと機能があり、EC事業者様にメリットをもたらす物流戦略インフラを提供いたします。

社名 株式会社パスクリエ
代表 代表取締役社長 高栖 祐介
本社所在地 〒163-1424東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー24F
設立 2018年3月
事業内容 物流・ロジスティクス事業、通信販売事業、卸売事業、イベント事業、各種コンサルティング事業
HP https://www.pathcrie.co.jp